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足長と私

こんにちは。ミュータンです。

私がクラウンを志してから早20年が経ちました。
今日は私のパフォーマンスレパートリーの中でも特に好きな足長(スティルツ)についてお話ししようと思います。

所有するスティルツ

私の所有している足長はユニサイクル社のスチール製1本足タイプ(竹馬と同様の形)です。
20年前に友人のツテでフランスのマジシャンに会いに行ったときに購入してきたものです。まだインターネットで買うなんて難しい時代だったので勇んで買いに行ったんだっけ。それからずっと壊れることもなく今も履いています。

ちなみに長さは75センチ。170センチちょいの身長もあるので履くと250センチくらいです。このサイズは握手をするのにも、エレベーターに乗るのにもドアを開けるのにもちょうどいいサイズ。大道芸の時はステップワゴンの運転席シートに座って履いて立ち上がることができます。

実は子供の頃から

足長パフォーマンスはお客様から「怖くないの?」と聞かれることもよくあります。高さの恐怖感は意外とないんです。なぜなら私は小学校3年生くらいからずっとこのくらいのサイズの竹馬に乗って遊んでいたから!
自宅の近所で高い竹馬に乗って1人でいろんな技を工夫しながら遊ぶのが好きな子でした。そうなんです、10歳の頃から竹馬が好きって気持ちが44歳になった今も変わらないんです!(自分でも驚く。)

ここまでくると私の身長自体が250センチなんじゃないかと思うほど高さの感覚と自分が一体化しているので怖さはありません。ただ不思議なもので他の方のサイズで10センチ高くなっただけで急に怖かったりします。自分のサイズにあった竹馬に慣れることが大事だと思います。

パフォーマンス

足長は登場するだけで凄いと言われがちですが、合わせて私はバルーンを作ったりコンサーティーナ(小さなアコーディオン)を演奏したりもします。何かをしながら足は竹馬状態てのもなかなか至難の技ですが、楽しんでグリーティングできるよう心がけています。

「倒れたらどうするの?」と聞かれることもよくあります。
乗ってるだけでウキウキ楽しいのですが、倒れることもごく稀にあります。
地方で活動してると無茶苦茶な現場も多く、数々の修羅場も経験してきました。砂利、線路の石、砂、芝生、ぬかるみ、濡れ落ち葉、坂道、階段、雨上がりの大理石、人混み、暗闇、、、足長が難しい場所はたくさんあります。お祭りの人混みで押されて倒れた時は倒れかかった人がそのまま起こしてくれました。。。
細心の注意を払っていますがそれでも倒れる時は、身体を捻る、膝から倒れる(ニーパットをしてる為)、極力脱力する(転ぶ時は力まない方がいいです)ようにしています。

パフォーマンスをする上で、距離感の作り方も大事だと思います。
遠くからのアイキャッチ効果があるため意識を広く持つよう心がけています。それと同時にいたずらっ子が絡んでこないように近くの人との距離の取り方にも気をつけないといけません。こちらの対応でお客様の反応は変わるのでそれを研究して意識することは芸を磨く一つだと思っています。

足長ラブ

そんな足長を愛する私ですが、「もうそろそろ歳なんだから危ないしやめなさいよ」と言われることもあります。そうか、いつまでやるのか考えなきゃならないのか。と思ったけれど、やれる限り足長でできることの可能性に突き進んでいこうと思いました!(やめる気ないじゃん!)
最近は重さが少し身体に負担を感じるようになりアルミ製のものを知り合いのパフォーマーに作っていただきました。こちらはまだ慣れないのでゆっくり練習中です。

それから、足長パフォーマーの集まりに参加してワークショップを経験したりしながら、動きの幅を広げられるように研究しています。

クラウンのミュータンとしてのイメージからでる動きだけでなく、もっと優雅に美しい表現を足長で新たに模索していきたいなあと考えていたところ、先日あるアート団体さんよりお声がけ頂いて、美しく素晴らしい空間で理想的なパフォーマンスをさせていただきました。

こんな感じで足長は私の人生に寄り添うものとして常に隣にあります。

2児の母となった私ですがこどもがお腹にいる時も生まれた後もお母さんは時々すごく大きくなると認識されながら暮らしています。
そんな私を見ながら、「私も同じ高さになってみたいな」と10歳160センチになった大きな娘がポロリと言いました。
「どうぞ!いつでもやってみれるよ。よかったら♪」
にやりと笑って今日も我が道を歩みます。

大好きな場所でパフォーマンス


今度、足長の衣装作りで気を付けていることについて書こうと思ってます。



書いたのは、

ミュータン
ミュータンっていう名前は母が最初につけたニックネーム。小学生の時から友達にそう呼ばれていました。今でも地元の友人はいつでもどこでもミュータンって呼んでくれます。

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