MySQL クエリのパフォーマンス改善テクニック -その6- 基本中の基本
フルスタックエンジニア()な clown の note にようこそ。
はじめに
今回やること
MySQL のクエリパフォーマンス改善のひとつとして、簡単にできるクエリ改修をします。
今回は基本中の基本を扱います。
対象者
RSDB を使ってて、ユーザから重いって言われてるあなた
DB 担当になったけど、何から手を付けていいかわかんないあなた
MySQL を使っているあなた(他 DB でも基本はそんなに違わないです)
ざっくり説明
今日も DBMS と格闘してますか?
正直、クエリなんて究極は動けばいいんですけど、基本を知ってるか知らないかだけの差で、パフォーマンスが変わります。
あなたの書いたこのクエリ。いつも全件走査してるよね?
なんていうお小言を貰っちゃったりします。
それに、これからエンジニアとしてやっていきたいなら、やはり基本も大切です。
じゃあ、基本をおさえたクエリを書いてあげればいいじゃない。
というのが今回の話。
そんなことも知らないの?とか言われるのが嫌!
クエリが遅いのは判ってるのに、なんら手をうてない自分が嫌!
という悩みを解決するのがこの記事です。
準備
下記のテーブルを用意します。
前段となる「MySQL で explain してますか?」の記事を読んでいただくと、より味わいが深くなります。
CREATE TABLE `sumple_users` (
`id` int(11) NOT NULL AUTO_INCREMENT
,`username` varchar(64) NOT NULL DEFAULT ''
,`email` varchar(255) NOT NULL
,`password` varchar(255) NOT NULL
,`login_hash` varchar(255) NOT NULL DEFAULT ''
,`created_at` timestamp NOT NULL DEFAULT CURRENT_TIMESTAMP ON UPDATE CURRENT_TIMESTAMP
,`updated_at` timestamp NOT NULL DEFAULT '0000-00-00 00:00:00'
,PRIMARY KEY (`id`)
) ENGINE=InnoDB AUTO_INCREMENT=0 DEFAULT CHARSET=utf8;
このテーブルには、こんなデータが入っています。
mysql> select * from `sumple_users`;
+-------+------------+----------------------+----------+------------+---------------------+---------------------+
| id | username | email | password | login_hash | created_at | updated_at |
+-------+------------+----------------------+----------+------------+---------------------+---------------------+
| 1 | clown1 | clown1@email.com | abc | def | 2023-08-13 00:00:00 | 0000-00-00 00:00:00 |
| 2 | clown2 | clown2@email.com | abc | def | 2023-08-13 00:00:00 | 0000-00-00 00:00:00 |
| 3 | clown3 | clown3@email.com | abc | def | 2023-08-13 00:00:00 | 0000-00-00 00:00:00 |
| 4 | clown4 | clown4@email.com | abc | def | 2023-08-13 00:00:00 | 0000-00-00 00:00:00 |
| 5 | clown5 | clown5@email.com | abc | def | 2023-08-13 00:00:00 | 0000-00-00 00:00:00 |
~
中略
~
| 9995 | clown9995 | clown9995@email.com | abc | def | 2023-08-13 00:00:00 | 0000-00-00 00:00:00 |
| 9996 | clown9996 | clown9996@email.com | abc | def | 2023-08-13 00:00:00 | 0000-00-00 00:00:00 |
| 9997 | clown9997 | clown9997@email.com | abc | def | 2023-08-13 00:00:00 | 0000-00-00 00:00:00 |
| 9998 | clown9998 | clown9998@email.com | abc | def | 2023-08-13 00:00:00 | 0000-00-00 00:00:00 |
| 9999 | clown9999 | clown9999@email.com | abc | def | 2023-08-13 00:00:00 | 0000-00-00 00:00:00 |
| 10000 | clown10000 | clown10000@email.com | abc | def | 2023-08-13 00:00:00 | 0000-00-00 00:00:00 |
+-------+------------+----------------------+----------+------------+---------------------+---------------------+
10000 rows in set (0.01 sec)
クエリをシンプルに書く
クエリの構造が複雑になればなるほど処理をするのに時間がかかるので、できるだけシンプルにクエリを書きます。
こういうクエリ(↓)
SELECT
`AT`.`id`
, `AT`.`username`
FROM (
SELECT * FROM `sumple_users`
) as AT
WHERE
`AT`.`id` = 1;
はかなり極端な例ですし、さすがにこんなのを書くことはないと思いますけど、こんな面倒なクエリにすれば、当然パフォーマンスは落ちます。
なので、
SELECT
`id`
, `username`
FROM
`sumple_users`
WHERE
`id` = 1;
とシンプルに書きましょう。
これだけでパフォーマンスを上げることが可能です。
WHERE句を使ってデータを絞り込む
WHERE 句、使ってますか?
特定の条件にあてはまるテーブルレコードを取得したいときに使うのが WHERE 句。これを使うだけで、必要なテーブルレコードだけを抽出できるから、パフォーマンスがアップします。
全件走査をしないためにも、WHERE 句を有効活用しましょう。
SELECT
`id`
, `username`
FROM
`sumple_users`;
っていうクエリを動かして全件走査で取得したデータから、システム側のスクリプトなどで目的のレコードを抽出する方法。ダメじゃないんですけど、無駄が多いと言えます。
なので、WHERE 句をちゃんと使って、こんな風に
SELECT
`id`
, `username`
FROM
`sumple_users`
WHERE
`id` = 1;
必要なレコードを抽出するように意識するとパフォーマンスは改善できます。
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