見出し画像

Clubhouse について調べた結果と数日使った感想

どうもこんにちは.株式会社ゆめみ でチャレンジ取締役をしております Keeth こと桑原です.今日本で流行っている(と思っているがおそらく間違いない)音声 SNS アプリケーション Clubhouse を数日間使ってみて感じたことを吐き出したいと思います.


Clubhouse とは?

改めてここで説明する必要はないくらいに,日本でも浸透してきていますのでので,割愛させていただきますが,公式では Drop-in audio cha‪t‬ とうたわれており,文字通りふらっと立ち寄ったメンバーで音声でチャットをするアプリケーションとなりますかね.この気軽さと,ただ一方向で配信するのではなく,「参加者が手を挙げる」or「スピーカーが招待する」ことで,参加者もスピーカー側に回ることもできます.この双方向性による偶発的コミュニケーションも魅力ですね.

今や多くの芸能人や各界の著名人が利用され,毎日多くのイベントが至るところで開催されております.始めるには誰かから招待していただくことが前提で,この仕様はユーザー体験を下げているという意見もあり,賛否両論です.(余談ですが,別の SNS サービス mixi も以前は招待制を取っていましたね,懐かしい)

自分がこのアプリを始めた時(日本で流行しはじめて一週間くらい)は,イベントの多くが20~22時に集中していました.このくらいの時間が Clubhouse のゴールデンタイムかな?と思っていましたが,今では日中いつでも何かしらのイベントが作られていますね.自分の観測範囲では,最近は朝一のイベントも多く作られている印象がありますが,こちらは音声 SNS であり,「イベントのアーカイブはされない」という特徴からも,いわゆるラジオと同じ性格を持つからかな?と思います.


Clubhouse の活用の仕方

個人,団体(コミュニティ・〇〇協会・企業)など,様々な方が Clubhouse で配信されておりますが,その目的は大きく2つ「個人・団体のブランディング」「楽しく雑談する場」に分類できるかなと思っております.

既に多くの企業でも導入を検討・実施されており,Clubhouse の放送で企業説明会,カジュアル面談やオンライン質問会が開催されています.企業によっては一次面接すら Clubhouse で行ったようで,このスピード感は凄いなと感じましたが,逆に面接も公開されるので,非面接者もかなり勇気が必要だったのではないかと推察されます(汗)ちなみに私もこの流れに便乗して,毎週水曜日 12:30〜13:30 に「ゆめみカジュアル面談・オンライン質問会」を行っておりますので,もしご興味ある方はお越しくださいませ!(突然の宣伝w)


注意点

Clubhouse の利用規約に明記されておりますが,「録音したりメモをとったりするのは規約違反」となります.メモをとるくらいは正直バレない(止めることも確認するすべもない)とは思いますが,そのメモを用いてブログを書いたりSNSにシェアは控えたほうが良さそうです.

このような規約を設けるということは,裏で SNS や各種ブログをチェックする体制も設けられていることは想像に難くありません.ですので,ここは気を付けていきましょう.

また,2021年2月現在では,iOS アプリのみ開発をされており,Android アプリは開発中とのことですので,Android ユーザーの方はもうしばらくお待ち下さい😅

画像1


他の音声 SNS とのユーザー争奪戦

SNS ではなく,配信という観点から見てみますと,現代では数多くの Podcast が存在しています.以下,いくつか名前をあげます.

Voicy
Anchor.fm
Stand.fm
Apple Podcast
Twicas

Podcast では,先に収録・編集をしてそれをインターネットに公開する形が基本の配信方法ですが,サービスによっては Live 放送をすることもでき,それがいわゆるラジオ放送のインターネット版のような形態を取っています.が,上記のサービスは Live 配信がアーカイブとして残すことが可能なものが多く,ここが Clubhouse との大きな差になります.

また Podcast とは別に,「ボイスチャット」と呼ばれるサービスやアプリケーションも多く存在しております.こちらも数がとても多く,名前を上げたらきりがないくらい存在します.それだけテキストのチャットと同じかそれ以上に声による人との繋がりの需要があるということですね.


収益について

現状の Clubhouse では広告の表示もなく,ユーザーは一切無料で使うことができます.というのも Clubhouse 社が大きな資金提供を受けており,現在はそのお金で運営がまかなえているとのことですが,いつかは資金が枯渇することは目に見えておりますので,このアプリケーションのマネタイズを考えてみますと,

💰 企業提携,広告収入
💰 課金ユーザー限定の配信枠・参加枠

大きくはこの2つになるかと思います.前者はほぼ確実に起きると思っていて,後者はいわゆるコンサートのようなものをオンライン上でやるような仕組みを想像します(ただし,映像はなしですが).このアプリケーションの性質上,インフルエンサーや著名人が稼ぎやすいモデルだなと考えられます.

ただし,ここは大きな課題があると思っています.既に収益化モデルが確立されている他のサービスやアプリケーションも数多く存在するため,それらとの差別化をどう図るか,という課題です.

有名なものでいうと Google  社の YouTube が巨大なライバルになるかなと.YouTube は動画配信だけでなく Live 放送もあり,放送内での投げ銭の機能もあります.また,放送をアーカイブし後から見直すこともできるため,後の収益も期待できます.ユーザー数・配信者(いわゆる YouTuber)もかなり多く,このサービスからのシェアを奪うのは厳しいことが予想されます.

それ以外にも TikTok を始めとした動画配信サービスも多く,多くのユーザーを抱える Twitter も Live 放送ができるなど,ユーザーの時間を他のサービスにロックされていることも多いため,Clubhouse の今後の同行や戦略が気になります.

SNS ユーザー数

こちらの調査を確認しますと,2020年の日本のSNS利用者数は見込みですが7,795万人(普及率80.3%)とのことで,2022年末に8,241万人へ拡大することが予想されております(4,400人の調査ですし,性別・年齢も記載がなかったのであくまで参考値として).

国内の主な SNS 利用率でいうと,YouTube が 23.2%,TikTok が 8.1%ということで,音声 SNS は調査として重要視されていないのか名前が挙がっていませんでしたが,2021年度の調査でこのランキングに Clubhouse が乗る可能性は今の浸透度合いからしても十分にあると予想されます.

海外の SNS シェアについては,Facebook,YouTube,WhatsApp,Wechat,Instagram などが人気だそうです.以下の記事がとても参考になりますのでご興味ある方は是非見てみていただければと思います.


終わりに

Clubhouse を使った感想としては,音声 SNS としてはとても有用性が高く,今しばらくは流行が続くと思いますが,一気に流行した分,根付くかどうかは難しいのではないかなと感じました.理由は他のサービスとの差別化の一点に尽きます.様々な企業が戦略として活用もされていますので,マネタイズの戦略次第では伸び続ける可能性もあります.

ここまで一気に浸透していった SNS やサービスも珍しいので,諦観・傍観するというスタンスの方や団体も多いと思いますが,マーケティングを考えるのであれば,現在のユーザー数や活発さから,コストかけて参入しても損はないと思います.

個人的には企業よりも,特定の分野に特化した諸団体の方がより親和性が高いのかなと思います.やはりこのアプリケーションのコンセプトにあるように,ふらっと立ち寄って話せる偶発性にマッチしたテーマが良さそうで,それは趣味であったり,娯楽の方が雑談に花が咲くことが期待できるからです.参考になれば幸い.

ではでは(=゚ω゚)ノ

ここから先は

0字
IT 業界(特にweb業界)のとある企業で働いていることもあるので, 仕事関連のマガジンも投稿する予定です. エンジニア的視点よりも,メンバーを束ねるリーダーポジション視点での投稿になります. 割とリアルな話を書きたいと思っていますので, ご興味あれば.

Keeth Kuwahara が日々の業務・生活の中で, twitter でも facebook でもつぶやかない思っていること, 感じて…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?