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ミソフォニア(音嫌悪症)

最近、ミソフォニア(音嫌悪症)という言葉を知りました。

この話をnoteに書くことを迷いましたが、まだ情報が少なく、あまり知られていないミソフォニアについて情報発信することで、もしかしたら楽になる人がいるかもしれないと思い、書くことにしました。

食事中の不機嫌

いつからか、家で子供と食事をしている時に、子供が苦痛に満ちた表情でいることに気がつきました。
始まりの時期ははっきりとは覚えていないのですが、おそらくここ1〜2ヶ月のことだと思います。

食事中は不機嫌な様子だけど、私に対して攻撃的な言動があるわけではなく、でも必死で何かに耐えているように見えました。
歯や口の中が痛いのか、食事が口に合わないのかと思って聞いてみたけれど、どちらも違うらしい。
食事が終わると、不機嫌はおさまります。
だとしたらやっぱり私の作るご飯がマズいのだろうか…(腰を痛めてから料理手抜き気味だったし)と悩んでいました。

しつこく聞くのもどうかと思うけど、あまりに辛そうなので、機嫌を損ねないように気をつけながら、もう一度聞いてみたら・・・思ってもいない答えが。

「最近、咀嚼音が気になるようになった、以前は何も思わなかったけど」

・・・?( ゚д゚)

半世紀近く生きてきたけど、そういうことを言われたことが一度もなく、口を開けたまま咀嚼する習慣もないので、特別大きな音を出していることはないはず・・・

ごめん、そこまで人を不愉快にさせるほど酷いとは思わなかった。
でも、本当にそんなに酷いのだろうか。

※念のため、後日、時々一緒に食事をする友人に聞いてみたけれど、一度も気になったことがないと言われたので、その友人にすごく気を遣われているのでなければ、音量的には普通なのだと思います。

ミソフォニア

そこまで不愉快にさせてしまうのは、もしかしたら、「音」そのもの以外にも何か要因があるのかも?と思い調べてみたら、

「ミソフォニア(音嫌悪症)」
という言葉に辿り着きました。

「特定の日常音(咀嚼音や呼吸音、咳など)がトリガーとなり、過剰な嫌悪感や怒りを感じてしまう」とありました。ちょっと嫌だ、という程度ではなく、殺意に近いものを感じてしまうこともあるらしい。
そして、過剰な嫌悪感を感じる最初のトリガーとなりやすいのが「家族の咀嚼音」であり、子供の頃〜思春期に発症する可能性があることもわかりました。
断定はできないけど、うちの場合もこれにあてはまりそうです。

ちなみに外食の場合は、まわりが賑やかなので気にならないようです。
また、うちは子供と私の2人暮らしなので、他の人が家庭での食事に加わったらそれがトリガーになり得るのかは今のところわかりません。

一時的な対応

まずは子供のストレスを軽減することが最重要であり、お互い食事は楽しく食べることを優先したいので、家では一緒に食事をすることをやめました。
一緒に食事をしないことによる問題は今のところ特になく、親子の関係性にも影響は出ていません。

この症状単体ではなく、子供が今抱えている不調を総合的に改善していく必要があるので、おそらく時間はかかると思います。
私も子供への対応で見直すべきところがまだ出てきそうです。

だけど、今回子供が苦痛の原因について私に話せたことや、私が指摘されたことについて感情的にならずに調査対応に進めたことはよかったと思いました(情報があれば、少しでも楽に過ごせるための工夫ができるので)。

私が子供だった頃を思い出すと、もし同じ状況になったら自分の親には(怒ったり不機嫌になるのが)怖くて話せなかっただろうと思います。

精神的不調の原因追求について

今まで自分や家族の精神的不調、子供の不登校などいろいろと経験してきましたが、精神的な不調の場合、その原因が明らかな場合以外は、原因を深追いすることにあまりメリットはないと思います。
原因について本人が思い悩んだり、周囲が当事者を問い詰めたり「私のせいだ」と自身を責めることで不安定になって、みんなストレスフルになってしまう、ということが起こりがちです。というか私がその自責してしまうタイプでした。

日々の生活の中で心地よくない部分を見つけてひとつずつ変えていき、薄皮を剥いでいくようにストレスを減らしていくのが今のところ効果的だと感じているので、当面はそのやり方で進めていくつもりです。

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