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規格外①

外から阿須波の「さぁ~準備出来たぞ~。皆飲み物持参で外に出ておいで~」と呼び声と共に子供たち親たちもワラワラと飲み物を取りに行き、勿論秋人は白夜くんに手を引かれて飲み物がある処へ連れて行ってもらい好きなのを手に取ると皆で庭に猛ダッシュ。
 子供は元気があっていいなぁと待ちに待ったバーベキューを楽しむことにした。
 時折、暁くんと月夜くんが話をしているのを聞きながら「2人は何をそんなに熱心に話をしているんですか?」と月読さんに聞けば、今時期は歴史系が多いわねと。「僕でも会話に入って行けるかなぁ~」と零せば暁くんが「桜生さん!」と呼ばれ「何かな?」
「桜生さんて世界遺産とか詳しかったですか?」と「どのくらいの時代の物の話かな」と返せば、「Hattuşaş」と返す月夜くん。「僕の耳が正確ならハットゥーシャシュって聞えたんだけど」と聞けば元気な「うん!」と返ってきて。内容が規格外すぎる話で、これが4歳児が話す内容なのか?と疑問に思う中身で「トルコの首都アンカラより東に145kmのボアズカレ(旧・ボアズキョイ)近郊、海抜1000mほどの丘陵地帯にある遺跡。紀元前17世紀 - 紀元前13世紀に繁栄したヒッタイト帝国の都。」と「月夜くん達のブームは歴史なのかい?」と聞けば「この時期はそうですね。去年はインダス文明だったよな、月夜。」と暁くんから返答が。月夜くんもうんうんと肯いて居た。
 「桜生さん、暁義兄さんと月夜は規格外過ぎるのであまり気にしない方がいいですよ」と白夜君に言われ終いには「三度の飯より討論ですからね」と。
 ほんと規格外だよ。お前の所の子供たちは…と心の中で高天原にボヤく。


 秋人はと思い視線を向ければ肉に齧り付いてる所だった。うちの子の方がまだ真面だと思ってしまった。
 暁くんと月夜くんの会話が終わったのか2人とも肉へまっしぐら。
 今夜秋人くんが寝静まったらリビングで飲みましょうねと誘われた。
 秋人が寄ってきて眠そうにしている。さっきまで肉に齧り付き、白夜くんや月夜くんと話をしていたと思ったらオネムのようだ。
 今日泊まる部屋にはベッドがあり、そこに秋人を連れて行って寝かせた。部屋のドアは開けっ放しが良いだろうという事でそのままにして、俺は肉に戻る。
 沢山話をして肉食べて、これでまだ夕飯もあるんだから至れり尽くせりである。


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