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ジーデン・ロクドーについて

概要

 湿気ムンムン日差しガンガン!冷房かけた部屋から出て行きたくない!絶対に嫌だ!となっている日々のなかみなさまどうお過ごしでしょうか。この記事では「Stella Board 試遊会 LEVEL 2」に参加させたキャラクターであるEno.373 ジーデン・ロクドーの設定などについて語っていく記事となります。

参加の経緯

 前の記事にも書いておりますが、今回は「IDEA CRAFTERs」が終わったあとに開催告知がなされて、そのときはやり切った感がひどくあっていわゆる燃え尽きたとも言うべきな状態でした。それでまあ当初は「いやーちょっと休憩したいから見送ろう」なんて考えていたのですが、やはり定期ゲーに参加していると定期ゲーがやりたくなる麻薬じみた中毒症状があるようで、気づいたら「Stella Board 試遊会 LEVEL 2」に参加していたわけなんですね(盛大な言い訳)。
 とはいえ理由としてはそれだけではなく、こちらも「Colorful OneRoom」を制作されたヒサギさんが制作されたとのお話でしたので、軽く触ってみようかなという思いもあって参加したのでした。なので最初はそこまでガッツリ触る気がなかったのは本当でして、それがあれやこれやとなった挙句にいつも通りドウシテコウナッタ、というのは本当になんでお前は学習をしないんだ……と呆れ返ることに。

キャラクターの想像

 今回の舞台はなんとゲームの世界。でもってプレイヤーはキャラクターをゲームアバターもしくは生身として登場させるかを選ぶことが可能となってます。アバターの場合だと舞台となってるゲームの世界とは別で、本体の姿があるわけで人によってはアバターと本体さん2種類イラストを用意する人もいたほどでした。とはいえ本体の方はほぼ出番がありませんし、あったとしてもわずかなことも多いので用意してる人はそこまでいなかったかなと。
 私はイラストを2種類用意するのも手間だなと思って生身を選択。そもそも巻き込まれた人間が即座にアバターを用意できるわけもないからなーと思っての話。でもって最初に決めた設定はひとまずガラの悪そうなにいちゃん風味にして、ハッカーあたりでもやっていようかというぐらいでした。そうして完成したのが以下の通り。

最初はサングラスがなく、髪も上げてなかった

 画像は「男前メーカー(仮)」様よりお借りしております。直前で参加を決めてもキャラクターメーカーがあるから困らない!いい時代になったものだと何度も思いながら話を進めていきますが、今回は裏社会の人間っぽいキャラクターがやりたいなと考えておりまして、それでハッカーをやろうと思い立ったわけ。
 ただ私が見てる範囲では他にハッカーキャラが見当たらなかった気がしますね。意外とレアだったもよう。というよりかはアバター・生身以外にも舞台となるゲーム世界には異世界ファンタジーの住人もやってこれる世界観であったため、見た目からしてアバターじゃないのがいたり、AIがあちこちいたりと人間に縛られない世界観だったので返ってハッカーをやろうという人がいなかったみたいです。

登録初期の設定

 そして開始してからまもない頃の設定なのですが、これがまあ暗い暗い。実言うとジーデンのいた世界設定はシャドウランというTRPGを参考にしておりまして、さすがにあちらの世界観ほどに世界がひどくなってるのではなく、ややマイルド風味で国家も存在している世界観です。ついでに攻殻機動隊などを直前まで試聴してたのもあって、そこら辺も足してるため義体などが平然と存在もしています。いわゆるサイバーパンクになった現代世界といえば近いでしょうか。
 またジーデンの世界ではシャドウランの舞台である第六世界ほどではありませんが、「世界が目覚めた日」というのがあり、そこで異種族などが世界中に発生した、といった設定のつもりでしたが……この「世界が目覚めた日」にジーデンの両親が妹の誕生日に異形化して殺し合いを始めるという予定でした。わあ殺伐、というのもびっくりな陰惨な設定すぎるがあまり、これは途中で投げ捨てました。ダストォボックス!!!
 最終的にとあるPCさんと世界観を一緒にする予定ともなりましたので、この辺りの設定はざっくりとなかったことにもなりました。ええ、ほぼ誰にも言ってない設定なのでそっと葬っても何の問題もない、ヨシ!
 世界観からキャラ設定に目を移すと、最初は異形化した両親によってジーデンの右腕が折られ、そこから逃げ出す形で本人が異能に目覚める予定でした。「世界が目覚めた」ことで人類が異能を得た、という形で。そんでもって妹ちゃんも何かしらの異能に目覚めていたわけですが、そこを何かしらの方法で知った連中に拐われてしまうということに。また、異形化した両親に腕を折られたことで他人に触れるのも触られるのも嫌というトラウマが身についてしまったので、ゲーム中ではできる限りに他人との肉体的接触を避けていました。
 妹ちゃんについてはまだネタバラシできないので詳細は書けませんが、初期設定から結構大きく変更が入ったりもしていましたね。この辺りは来年開催予定とされている本番終了後に記事が書ければいいなと考えています。
 また名前についてですが、今回は適当に言いやすい響きから作る手法から入っていまして、先に「ジーデン」という名前を思いついてからテクノマンサーだし電子霊を操るなら六道の辻を連想して、なら苗字は六道にしようと決定。本名の名前はジーデンだしそこを縮めてシデン(紫電)にする感じで、アバター名が先に決まる流れでした。

変遷していった設定

 とはいえこの辺りの設定は大なり小なり形を変えており、ゲーム開始から2週間、ちょうど半分ぐらいまで来たあたりで設定が固まっていきました。この辺いつも通り。なぜ設定が初期から変わっていったかというと「動機が弱くないだろうか」という疑念。先に書いてしまいますが、決定したジーデンの過去設定は以下のようになりました。

・両親、妹と暮らしている。
・本人は物静かで機械を触るのを好むインドアタイプ。
・妹は気弱で学校でよくいじめられていた。
・そんな妹をかばってボロボロになることがよくあった。
・両親がある日交通事故によって死亡する。
・異能を得ていたジーデンはその事故が意図的だと知る。
 (事故現場にあった車体から"声"を聞いたためわかった)
・周りは事故が意図的だということを誰も信じてくれない。
・両親の知り合いである人物に引き取られる。
・引き取られる当日、知らない連中によって妹が拐われる。
・養父と一緒に妹を取り返そうとするが手がかりが掴めない。
・ショックで引きこもる。
・引きこもってる間にネットを使って情報収集。
・養父母のお願いにより高校からは登校開始。
・同時期にネットで知り合った相手を通じてハッカー業開始。
・ハッカー業をしながら妹の足取りを掴もうとする。
・高校三年生のときにシアトルで妹の名が使われた形跡があった。
・それまでのハッカー業などにて稼いだ金銭でシアトルの大学を受験。
・1浪したもののなんとか補欠合格からの繰り上げで入学。
・シアトルに移り住みながらハッカー業を継続。
・妹の手がかりがないかを探し続けて現在にいたる。

 本人としては頭はいいのですが如何せん学校の勉強にやる気がないタイプで、追い込まれないと本気を出せない人間でした。シアトルの大学入学もなんとかギリギリだっただけでなく、少々非合法な手段を使っているので大っぴらにはしてない部分です。といった具合でジーデン・ロクドーは表社会で生きていけるような綺麗な身ではなく、裏社会にどっぷり浸かってその世界でしか生きれないぐらい、手を汚してしまっている人間でもあります。日本にいるときはまだでしたが、シアトルに移住してからはハッカー業関連の仕事がてら人殺しにも加担しています。それぐらい目的のために手段を選ばない人間にもなっていました。これは決して綺麗な人間のお話ではなく、絶望に陥りながらもそれでも絶望から抜け出そうともがきあがく、一人の愚かな人間のお話です。
 そして話をもどして「動機が弱い」部分の話ですが、初期の設定のままだと両親が異形化して逃げ出したとなっており、両親部分についてそこで終わってしまい、ただのトラウマにしかなってなかったんですね。なので両親も妹を拐った連中に殺されたことにして、ジーデンがひたすらに妹を追いかける動機へと変更しました。
 なので右腕については折られた設定はなくなり、代わりに自らの異能を強化するために義体へと変更して借金を背負う設定へと変わりました。ただ、他人に触れたくないトラウマについては見知らぬ他人に妹が拐われ、ついでに邪魔もされたせいで他人を信用もしないし触られたくもないという強烈な意識を得てしまったことになりました。おかげで養父母との仲も良くないことにもなり、なんだこれ地獄かね?とも言う状況に。
 ついでに両親や養父母などは名前を決めてませんが、その立場だけは終盤に決まりましてジーデンのプロフィールに非公開情報に記載しております。

キャラクター像

 そんな設定を固めていった先に生まれるジーデンの性格はなんぞや、ということになるのですが、どう考えても過去の出来事で他人に不信感しか抱かない根暗野郎しか浮かんでこない始末に。さらに元々が物静かで機械が好きな性格だったとなれば、余計に拗らせていたのが目に浮かびますし、さてどうしたものかなと思っていたところに浮かんできたのが「復讐と奪還」という部分。
 両親を意図的に殺され、妹を拐われたことは彼にとって元々の性格を捻じ曲げるほどの出来事であったはず。またネットを通じて情報を集めるにしても根暗野郎では限界があり、否が応でもコミュニケーション能力が求められるのは容易に想像可能。なのでネット上では陽気で軽薄な仮面をかぶっていたことにして、それがそのままジーデン・ロクドーという表層を演出するキャラクターとして仕上がりました。
 根っこの部分において、彼はひどく家族愛に飢えており、なおかつ自分にはないものを持っている他者に嫉妬を抱いてしまうほど歪んでいることを自覚した、狂える復讐者でありました。自分が全てを失ってしまったがために。

ゲーム中での出来事

 最終的に上記のような形におさまったとはいえ、これだけだと他の人とRPで関わるには色々と問題もありました。なによりジーデン自身が「Stella Board」の世界で目的が一切ない、巻き込まれた側。それゆえに彼の目的は、元の世界にありゲームの世界には全く存在していないことをまず他人と関わる動機としました。ゆえに当初は元の世界に戻るために、陽気で軽薄な人間の仮面をつけて情報収集をしながら見知らぬ他人へと話しかけていくようにして、他者と関わるように仕向けていきます。ただ、他人とは距離を置いていたために呼び捨てはせず「ちゃん」か「さん」付して必要以上に相手の事情にも深入りしない立ち回りをする形に。
 ついでにジーデンは「理由の不明な焦燥感に襲われてる」といった設定が追加されることにも。これは情報収集している動機のひとつでもあり、その正体を探っていくことがこのゲーム内での彼の目的にもなったからです。なにせそのままだと、ただゲームに巻き込まれて観光していくだけの人になってしまうため、関わっている人々がジーデンというキャラクターの内面を知りようがないということが起きるからです。
 先にネタバラシをしてしまうとジーデンの正体不明な焦燥感は「ゲーム世界に巻き込まれた瞬間、何が起こるかわからないため、自ら大事な記憶をロックした」ことが原因でした。そのため妹を探してシアトルにいたジーデンは、その妹のことを記憶封鎖により知らない状態となり、謎の焦燥感だけが残ってる有様に。その焦燥感の謎を追いかけていくストーリーを用意して、他のPCさんたちと関わっていく流れにしたことで、ジーデンというキャラクターはどういう人物なのかを見せていく=知ってもらうことにもなったわけです。
 あとからログを読まれた方などはお分かりかと思いますが、記憶のセキュリティが口悪かったり性格悪いことをしていたのは全部、ジーデンの地です。陽気で軽薄な仮面の裏側にはあれだけ冷酷で手段を選ばない気質もまた、彼のなかにあるということを示しています。なので、今回はそういったPKだとか他人と争うようなことはありませんでしたが、もしもそのような状況に遭遇していた場合、普段の彼からは想像もつかない姿を見せていた可能性があります。

心境の変遷

 とはいえ、両親を失い妹を拐われたことで彼は他人との触れ合いにトラウマがあり、そうでありながらも誰かの愛情やぬくもりを求めていたという二面性を胸の中に抱いてる青年でもありました。
 だからこそトミーくんとの触れ合いやともに過ごす日常で、だれかとともにあることの喜びと安らぎを思い出し、つばさちゃんとのやりとりやみらいちゃんの見せる妹への心情を知ったことで大事な妹への想いを再確認。さらにはリナさんとの関わり合いのなかで、性格の曲がり捻った自分自身(セキュリティ)との対峙、信じられる相手を見出し自らを晒せるほど、誰かを信じる勇気を得ました。
 最後あたりなんか「だれだこのイケメン????」みたいなことになってて、ゲーム開始からは予想外な方向に転がったキャラクターとなりましたね、こいつは。もっと捻くれた性格を演じて、ダークな方向へと転がしていこうかなってぐらいこれでもかってほどに鬱々とした設定をぶち込んでみたのですが、最終的にそれらを克服するほどに他者との縁に恵まれたというのが本音です。
 なお非モテ部に入ったのはPLが野郎同士でのバカトークとかがしたいから入ってみたのですが、思った以上に馬鹿馬鹿しいやりとりができてしまったこともあり、ジーデン本人にとってもだいぶん居心地のいい場所だったと思ってるかもしれません。最後らへんで感謝の退部レイドやられて大笑いしてましたが、あいつたぶん本気で笑ってたと思います。

終わりに

 今回はある意味で一番しんどいキャラクターを演じることにもなりましたが、人の縁に恵まれたことで私がPCを作る上で決めている「理不尽に抗う」を一番体現したキャラクターになったかもしれません。「Stella Board 試遊会 LEVEL 2」が終わったことで彼もまた現実世界へと帰還する一人ですが、彼の戦いは終わっていません。むしろここからようやく始まりを迎える形となり、本番までの間にいくつかのシナリオを経ていくこととなります。それらについてはまた語れるときが来れば記事として書き上げたいと思いますが、おそらくは「Stella Board」の本番が終わってからになるかと。
 ええ、ジーデンは「Stella Board」本番に続投させる予定です。ただ、そのまま登場するというわけではないため、そこについては本番をお楽しみということで。それではまたの定期ゲームでお会いしましょう。

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