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【新機能】「親展機能」で本人だけに見てほしい秘匿性の高い書類を送信できるようになります

クラウドサインをご利用いただくお客様が増えたことで様々な書類がクラウドサインを通して締結されてきました。企業間取引で利用される類の契約書に加え、雇用契約書のような企業と個人間で締結されるもの、請求書や督促状などの宛名人だけに見えてほしい秘匿性の高い書類など様々な類型の契約書をクラウドサイン上でご利用いただいております。

今回の新機能では、人事部など管理部門から他チームに所属しているユーザーに対して雇用契約書や新株予約権割当契約書等の秘匿性の高い書類をなるべく本人だけに閲覧できるようにする運びとなりました。

秘匿性の高い書類とは

私たちが日頃合意している書類は、サービスの利用申込書や業務委託契約書など多種多様な書類です。日常的にやり取りがされている書類の中には、雇用契約書や新株予約権割当契約書等のように、本人以外に公表されるべきでない個人情報や特に宛名人だけに見て欲しい「秘匿性の高い書類」も存在しています。

このような秘匿性の高い書類を送付する場合には、これまで封筒に親展と記載することで特定の受取人にだけ開封して欲しい「差出人の意図」を明示することができました。

これは長らく日本の商習慣として根付いており、親展として書類を送付することで、たとえ組織に所属している個人であっても本人のみが開封できるよう周囲の配慮を得ることが可能だったのです。

親展で送る書類例

電子契約の世界においても、これまで企業間・部署間で締結された契約は適切に管理され、サービスの管理者は自身の下で行われるすべての書類のやり取り・取引を把握することが可能となりました。ガバナンスの観点では非常に喜ばしいことです。しかしながら電子契約の普及に伴い、上述のような秘匿性の高い書類の送受信が増えていくことで、デジタルの世界でも特定の書類を宛名人だけに開封して欲しいというご要望をいただくようになり、クラウドサインにおいても解決策を用意することといたしました。

【NEW】親展機能

クラウドサインでは「チーム」という枠の中にそれぞれの「メンバー(=アカウント)」が紐づいており、各チームにはガバナンスの観点から、チーム内のメンバーが送受信した書類を閲覧・管理できる「書類管理者」が存在しています。

従来、書類管理者は自身のチームメンバーがどのような契約をしているか適切に管理できるようにするために、チーム内のメンバーが送受信した全ての書類へアクセスすることができました。

そのため、例えば会社ドメインのアカウントを利用している場合、人事部の方から営業部・企画部・マーケティング部などに所属しているメンバーに対して、年俸改定通知書などの個人に関わる秘匿性の高い書類を送ると、所属しているチームの書類管理者にも書類が閲覧できる状態でした。書類管理者が当該メンバーの上長にあたり組織体制において書類を閲覧する権限がある場合には問題とはなりませんが、実務上必ずしもクラウドサインの組織構成が実際の組織構成と一致しない場合があり、本来意図しないメンバーにおいても書類へのアクセスが可能でした。

この度、2021年1月下旬にリリースされる機能では、これらの課題を解決しつつ、チームに所属しているメンバー宛に親展書類を送信することができるようになります。「親展書類」は、例えば雇用契約書のような個人宛で秘匿性の高い書類を従来の書類管理者から閲覧・管理されることなく安全にクラウドサイン上で送信することができる書類です。

一方、親展書類を送信する場合でもあってもガバナンスは適切に担保されている必要があります。管理者の与り知らないところで担当者のみが書類を送信・同意締結できる状態はガバナンスが担保されているとは言い切れません。そこで2020年12月より、親展書類のみを必要に応じて閲覧・管理ができる親展書類管理者を全てのチームに新設することとなりました。

これにより、以下のようなことができるようになります。

・人事部・営業部それぞれで独立したチームでクラウドサインを利用
・営業部チームはお互いの書類を閲覧する必要があるため全員が書類管理権限を保持
・営業部チームは部長に親展書類管理権限を付与
・人事部から年俸改定通知書を営業部のメンバーに送信することが可能に

親展機能説明図

さらに、高度な管理機能と組み合わせて親展書類管理者を設定することができるため、管理部の限られたメンバーのみがそれぞれのチームの親展書類を一元的に管理することも可能となります。

有料プランをご契約中のお客様へのお願い

適切な方への権限付与、親展書類の送信の利用可否の設定をお願いします

上述の通り、2021年1月下旬よりクラウドサイン上で親展書類の送受信が可能となります。これに伴い、既にスタンダードプラン以上でクラウドサインをご利用されているお客様のチームにおいて、親展書類管理権限を適切なメンバーに設定いただくようご対応をお願いいたします。クラウドサインではお客様の適切な権限設定のための準備期間を設けた後に親展機能をリリース予定です。

なお、親展機能を利用して書類を送信するためには、送信側のチームがビジネスプランを利用する必要があります。

ビジネスプランへのアップグレードにつきましては、以下よりお問い合わせください。

ビジネスプランへのお問い合わせはこちら

機能の詳細や具体的な操作方法は<ヘルプセンター >にてご案内しております。既にクラウドサインをご利用中のお客様は、カスタマーサクセス担当またはクラウドサインのWebサイトのチャットサポートまでご相談ください。

最後に

電子契約が普及することで、契約の透明性が上がり、どの種別の契約がいつ誰が同意したのかを含めて、簡易的に検索することができるようになります。一方で、電子契約が普及していくことで、以前から商慣習として行われてきた「本人しか見えない書類」、つまり親展書類も見えるようになってしまいます。クラウドサインの親展機能を利用していただくことで、これまでの商習慣に沿った差出人の「本人だけに見て欲しい」という意思表示を受け手側も最大限尊重しつつ、適切にガバナンスを担保することができるようになります。

本機能をご利用いただくことで、皆さまの電子契約に少しでも安全性を提供することができれば幸いです。クラウドサインはこれからも電子契約を利用しやすい社会を創るべく、皆様の課題の解決に取り組んでいきます。