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Liquid Deathとは?

こんにちは、Cloudly AssistantのToruです。

突然ですが皆さんは「Liquid Death 」という飲み物をご存知でしょうか。 直訳すると「液状の死」になるのでしょうが、なんとも怖い響きですね。 販売ブランドのウェブサイトも見てみるとこんな感じで、カフェインと砂糖たっぷりのハイエナジードリンクと思う方も多いのではないでしょうか。

Courtesy of Liquid Death


ただ、実はこのLiquid Death、「*缶に入ったただの水」なのです。

しかも2019年の販売開始からたった4年後の2023年の売上は$263 million ($1=¥150換算で約400億円)とも言われ、推定企業価値は$1.4 billion (約2,100億円)、IPOも間近と言われています。

そしてこのLiquid Death、マーケティング/クリエイティブ手法がかなり斬新。 悪魔を召喚したり、ゾンビと戦ったり、オジーオズボーンを動画に起用したりとかなりユニーク。彼らがこれまで展開した動画などが同社サイトの Time Waster 5000 (時間の無駄 5000集)にアーカイブされていて、面白いので時間のある方は是非ご覧ください。

そのLiquid Deathにおいてクリエイティブを率いるAndy Peasonさんのインタビュー記事がRetail Diveに投稿されていたので本日は彼の言葉をかいつまんでご紹介させて頂きたいと思います。(日本語訳は筆者の意訳となりますのでご了承ください)

If you turn on a basketball or football game, you’ll see the same ad like three times because they’re buying media against it to make sure you do that. We’d rather make something hilarious. We want to be the best thing someone sees that day, and then you can go on about your day.
TVをつけてバスケやアメフトを見てると同じ広告がゲーム中3回も4回も出てくるよね。まぁそれは広告主がそう仕向けているから当たり前なんだけどさ。 でも僕らは「面白いもの」を作りたいんだ。みんながその日見るものの中で一番イケてるものを作ってあとはみんなそれぞれの生活に戻って貰えばいいと思ってる。

まさに「量より質」に振り切ったコミュニケーション戦略といった感じでしょうか。

一方で単に面白いものを作る、ということではなくそこには彼らなりの社会的意義や信念を持ってやってるというコメントも見て取れます。 

筆者もエナジードリンクや清涼飲料水は好きな方なのでそれらすべてを悪だとは思いませんが、一般的に若年層に向けてマーケティングされている飲料の多くには砂糖が大量に入っており、必ずしも健康に良いものではない背景を踏まえて見てみましょう。

There’s a lot of pent-up demand to have people step back and really look at how things are marketed and the products that are really pushed on us.
I grew up in the ’90s and all the coolest brands were the soda brands. Hopefully we’re changing the way that people think about what they consume and also the way they think about marketing in general.
今人々の間で、一回立ち止まって自分たちにマーケティングされている商品がどのようなものなのかを考えようという強い動きがあると思う。僕も90年代に育ったんだけど、その時の"クール"なブランドはソーダブランドだったよ。 僕らはみんなが自分たちが消費しているものが本当は何なのか、それがどのようにマーケティングとして消費者に訴求されているのかを一回立ち止まって考えられるように変えていけたら良いなと思うよ。

Now, we get notes from parents that will email us and say, “Thank you, my high schooler was addicted to energy drinks and now he loves Liquid Death,” which is really cool.  
今じゃ親世代からエナジードリンク漬けだった高校生の子供がLiquid Death(ただの水)を飲むようになったと感謝のメールが送られてくるよ。これってすごいクールだと思うよ。

世の中の仕事で人から感謝されるって結構希ですよね。もちろん筆者もそうありたい、そういう仕事をしたいと思いますがなかなか難しい!

最後に今後のLiquid Deathの動向にも注目したいと思わせるAndyさんのコメントを紹介して本日は終わりたいと思います。

The idea behind Liquid Death is there’s always a better way to do everything. There’s a better way to market a healthy brand, there’s a better way to put water in a portable form that isn’t single-use plastic bottles.
That’s the approach we always like to take in everything that we’re doing, from our media strategy to our creative. It’s always looking for an interesting way in that people haven’t considered before.
世の中の全ての事に今より良い方法があるってのがLiquid Deathの理念だと思うよ。今よりもっと良いヘルシーブランドをマーケティングする方法もあるだろうし、一回使用のプラスチックボトルよりもっと良い飲料のパッケージングもあると思う(Liquid Deathはプラスチックボトルではなく缶に入っていることを指し)。
メディア戦略にせよクリエイティブ戦略にせよその考え方こそが僕らが今までもそうだし今後ともとっていくアプローチだと思う。 まだみんなが考えたことのない面白い方法をいつも僕らは探してるよ。

次は何をやってくれるのかワクワクしますね。 筆者もまだ飲んだことなかったのでこのただの水を買ってみたいと思います。

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*現在はフレーバーのついた飲料も販売されています。 


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