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小沢健二「LIFE再現ライブ」8/31 @武道館 に行ってきました

8月31日に開催された、小沢健二「LIFE再現ライブ」。たまたまJ-WAVEで知ったこのライブ、ローソンチケットのチケット販売サイト にはオザケンからのこんなコメントがありました。

アルバム「LIFE」の発売日は1994年8月31日。そのピッタリ30年後の8月31日の土曜日に日本武道館で、スカパラのメンバーやスチャダラやヒックスヴィルや服部隆之指揮のオーケストラ…、つまり一緒に録音した大勢のみんなと、「LIFE」全曲の音を再現します。キーボードが3台入っている曲は、3人のキーボーディストで再現。「あの音だ!」となるはず。昔一緒に聞いてたご友人や、最近音楽に興味のあるお子さんと聴きにきてください。帰り道、「お父さん、なんで泣いてるの?」となるやつです。笑

ライブ前半は「LIFE」以外の曲をやります。聴きたい曲があれば、インスタやXwitterに #LIFE小沢健二 でどうぞ。できたら、私的なエピソードも添えて。

長い時間、本当にありがとう。最後は一緒に「愛し愛されて生きるのさ」をみんなで歌って、今の生活に帰ろう。

家族や友人たちと。 小沢健二

https://l-tike.com/concert/ozknlife30th/

あの頃「LIFE」を繰り返し聴いていた人間としては、これは行きたい!と申込んだら、超幸運にも先行予約で当選してしまいました。相当倍率が高かったようです。「LIFE」以外はフリッパーズ・ギターのアルバム1枚しか持っていない人間なのにごめんなさい、と熱烈なファンの皆さまに対して申し訳なく思いつつ、迎えた8月31日。台風が不安でしたが、無事開催となりました。

私の席は2Fスタンド。360度、八角形のステージの全体がよく見える席でした。座席には何やらツルツルの紙がシール留めで乗せてあります。あとからの本人の言によると、どうやらこれは30年前から届いたFAX、という体だったそうで。たしかに日付がそうなってる…芸が細かい。



FAX(みたいなもの)には歌詞が書かれていて、手書きでタイトルが書き添えてあります。この時点で既にエモさ満点です(褒めてます)。

場内アナウンスで、事前に「ちょうちん画像」をダウンロードしておくようにというのを聞いて、えっ、そんなんあったの、と慌てて検索してちょうちんゲット。

これをライブの最中にかざせるよう準備しておいて、とのこと。ほうほう。※なお、ちょうちん画像は掲載の都合上トリミングしていますが、実際の画像はこの下に歌詞が載っていてかなりロングです。

18:30開演予定が20分過ぎても始まりません。でも特に慌てる様子もなく、ライブ前の高揚感に満ちているうちに、証明が消えて舞台上に人が。オザケンだ!ということで始まりました。

オザケンは黒いうさ耳頭巾をかぶっていたので顔はほとんど見えませんでしたが、メガネがチラチラ見えてたような気がします。そして何より、ずっとCDで聴いてたあのオザケンが生で目の前にいる、生の歌声が聴こえてる、というのはなかなかの感動でした。

オザケン指示でスマホちょうちんをかざしたり、スマホのライトを光らせたりしながら、「LIFE」以前の演奏が続いていきます。私は正直2~3曲程度しかわかりませんでしたが、初めてのオザケンワールドを楽しんでおりました。

そして後半。いよいよ「LIFE」再現が始まります。と思ったら、「曲は逆順」と言われ、ええっ、完全再現じゃなかったっけ、と一瞬とまどいましたが、まあどっちにしても全曲やってくれるんだからいいか、と自分に折り合いをつけてるうちに「いちょう並木のセレナーデ(reprise)」のオルゴールのオザケン本人手回し演奏で始まります。続く「おやすみなさい、仔猫ちゃん!」は子どもたち生コーラスがめっちゃ可愛く、そしてポール・サイモンリスペクトにあふれた「ぼくらが旅に出る理由」へ。このアルバムで個人的ツートップの曲なので、気持ちがアガりまくります。そこにスチャダラパーが入り、「今夜はブギーバック(nice vocal)」!「よくない コレ? コレよくない? よくなく なくなく なくなくない?」と、オザケンとスチャダラと一緒に声を上げられるなんて、30年前の私は思ってもみませんでしたよ。

そしてこのあとの曲が、マイベスト曲「ドアをノックするのは誰だ?」(通称「ドアノック」)。大昔、ライブビデオを見ながらテレビの前で一緒にやってた「ドアノックダンス」を、とうとう生でやれるときが来た!という喜びもあるし、何といってもこの曲は人生の大きな転機のときに本当に繰り返し繰り返し聴いて歌ってたので、そのときの感情がどんどこ蘇ってきてほぼ号泣しながら歌って踊るあやしい人になっていました。(特に「僕はずっとずっと一人で 生きるもんだと思ってたよ」のところは激ヤバです)

このあとも名曲ぞろいのアルバム、しかも演奏がほぼ完全再現なので、イントロでいちいち「うわー『いちょう並木』!本物!」と感動。それが最高潮になったのが、「ラブリー」でした。

「あのときのギターです」と言ったあと、流れてきたギターのあのイントロ。「うわああああああっ、あのイントロ!『ラブリー』だああああっっ!」と盛り上がる心が抑えられません。いや、当たり前なんですよ、再現ライブなんだから。当たり前なんだけど、本当に目の前で再現されると、たまらんのです。

「Life is coming back」というフレーズが突然降ってきたのだ、とオザケンは言ってました。アルバムができて、それがとても売れて反響がすさまじく、あまりのことに一時期離れてしまった、と。

最後は「愛し愛されて生きるのさ」、そしてバンドメンバーが下がったあとなんだか締まりのない感じになりかかり、ギター一本でもう一度歌う「愛し愛されて生きるのさ」をインスタライブで中継するとのこと。はじめは本人のスマホから中継しようとしたけどなぜかうまくいかず、メンバーの真城めぐみさんがインスタライブにしてくださいました。それがこちらの映像です。

そして、10からのカウントダウンのあと「生活の場に帰ろう」と終了。
夢のような時間でした。長く生きてると、いいことあるもんですね。ままならないことでじたばたしていた30年前の自分に、「がんばって生き抜いてごらん。ちょっとしたご褒美のような時間があなたを待ってるよ」そう言ってあげたくなりました。

「LIFE」名盤です。気になった方、聴いてみてください。

ライブレポートはこちらがとても詳しいです。(セットリストもあり)


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