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【オープン社内報】医師、事業開発、エンジニア、空間デザイナーまで揃ったTEN経営合宿をレポート!
こんにちは。クリニックTEN広報チームです。クリニックTEN(以下、TEN)では、2023年のスタートを機に経営合宿を行いました!
参加者は事業開発・医師・看護師・カスタマーサクセス・エンジニア・プロジェクトマネージャー・空間デザイナー・広報と多種多様。通常のクリニック運営では考えられないと言って良いほどの幅広いメンバーです。
各自の視点からTENの2022年を振り返り、2023年、そしてもっと未来にどうありたいかを考えようと設けられたこの時間。バックグラウンドが異なるメンバーで議論し、未来を創造できるこの組織こそがTENのユニークさの源泉だと、メンバーひとりひとりが改めて感じる機会となりました。
今回は当日の様子を振り返りながら、TENチームについて、そしてTENの未来像についてお届けしたいと思います。
初の試みとなった、「事業開発」と「医療現場」合同の経営合宿
今回の合宿は、事業開発側のメンバーと医療現場側のメンバーが合同で集まる、初めての場となりました。
2021年5月に開業したクリニックTEN。新型コロナウイルスの流行が佳境を迎えているその時期に、全員が対面集合することは叶いませんでした。
TENの中心メンバーとしてこれまで対面で話し合いを重ねていたのは、共同創業者の大江さん、医師監修の石黒先生、院長のマーク先生。この3名で経営の意思決定を進めてきました。
しかし、開業3年目をまもなく迎える今、TENに関わるスタッフ人数は開業時から約2.7倍となり、事業拡大に向けた動きも加速しています。
現場メンバーが意思決定をする機会も増える中で、3年目のスタートを切る前に、みんなで「TENとはどんな場所か?」について改めて共通認識を持てる機会を作り、経営目線を培ってほしい。そんな気持ちが高まったことから、今回の機会が生まれました。
「このメンバーで話すことでどんな広がりがあるか?をぜひ試してみたい。普通の医療機関ではできないことにチャレンジしたい」
合宿冒頭に大江さんが語った言葉。
これまで自分の頭になかったことが、他のメンバーからの言葉をきっかけに生まれ、広がる。その結果思いもよらない化学反応が起きて行く。そんな機会にしたいという思いでした。
役割を超えてフラットに。それぞれの視点を持ち寄り議論が活発化
「思ったことはきちんと相手に伝える『発言責任』を持とう」というマインドセットの元で、合宿がスタート。
今回それぞれのパートの持ち時間は40分ずつ。
各担当者からの発表15分
フィードバックタイム15分
ネクストアクション決め5分
(バッファ5分)
で設計されていました。
(議論が白熱し、なかなかこの通りには行かなかったのですが…。)
発表を聞いて気になったポイントは、スプレッドシートに各自がメモ。それをフィードバックタイムでいくつかピックアップしながら議論する、という流れで進めていきました。
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当日の議論の様子を一部ご紹介します。
■プロジェクトマネージャー・関さんから、医師監修者・石黒さん への問い
「渋谷院について、あえて理想に対して一番不足している部分をあげるとしたらどこでしょうか?」
医師・石黒
ーTENは医療業界における「フラッグシップ」だと位置付けて、ラボ的に実験を積み重ねて発展してきている。約2年で一定の積み上げはできてきた認識。
最終的な理想は「医者がいらなくなる世界」。病院を「病気を治すためにいく場所」から、「病院にかからなくてもよくなるような情報をもらえる場所」へ転換させていきたい。
そのためにはもっと医療者、患者の垣根を超えた「コミュニティ化」が必要だと思うけど、まず収益の安定が欠かせない。今は基盤づくりの段階。
医師・黒田
ーもっと社会実験的な動きを行政や大学などと連携していくのもありかも!1年でかかる医療費 vs 情報を提供することで減った後の医療費を比較する実験として「情報処方プロジェクト」のような形に仕立てられないか?
事業開発・大江
ー 一見「綺麗事」と思われるようなことにヒントがあり、それを紐解いてガチの事業にしていくのがTENの存在意義の一つ。既存の形とは異なる動きをアカデミックに作っていくのはいいですね!
■エンジニア・中島さんから院長・マークさんへの問い
「医療メンバーの現場以外での活動をどう評価していきますか?」
院長・マーク
ー医師・看護師は現場業務以外の部分が評価されることは少ない。自分自身も含めて経験がないので、イメージがつきにくい。
エンジニア・中島
ーこれだけチャレンジのフィールドがあることがTENの魅力。経営に近い距離で関わっている人や、看護師だけでなく保健師として外部で関わってくれている人も出てきており、採用などにおけるアピールの1つにもなるのでは。そのためには一定の評価の仕組みも必要だと思っている。
院長・マーク
ーみんながいろんなことをやりたいかと言うとそうではないと思っている。周りとの比較で牽制し合うあり方になってしまったら違うので、それぞれが納得感を持って目の前の仕事に向き合えるように、スタッフのことは「第一の顧客」だと思って向き合いたい。
■空間・コンセプトデザイン真栄城さんから全員への問い
「スマートだけどスマートクリニックに終わらないことがTENの面白さ。本質的に届けたい価値って何だろう?」
看護師・八尾
ー 一見「スマート」が売りに見えるけど、僕たちがやりたいことは意外と「地元のかかりつけのお医者さん」的なことなのかもしれない。なんだか懐かしい、つい話したくなっちゃうような関係づくりこそ大事。何か共通点を見つけるような対話の工夫の仕方もありそう!
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TENは「矛盾」をあえてつくり、向き合い続けている組織・事業
各担当からの発表を受けて対話を続けていく中で、1つの共通点が浮かび上がってきました。それはTENは「矛盾」をあえてつくり、向き合い続けている組織・事業であるということ。
・待合室に患者さんをお待たせし、たくさん回転をさせることが既存の医療機関のビジネスモデルなのに対し、待合室はなく「患者さんが待つ個室に医師が来る」という独自のスタイル。
・スマホで事前問診や、完全予約制などシステム管理によるハイテクさはありつつも、本質的には「目の前の人とどうしたらもっと向き合えるか」を考えている姿勢。
・保険診療はどこまでやっても天井があるから収益は変わらない、という定説に疑問を呈し、理想の医療体験の追求にこそサステナブルな運営に必要な収益化が実現できる!という揺るがない思い。
そして究極は、クリニック経営をしているけれど、病院が必要のない世界を理想においていること。
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既存のビジネスモデルに照らしていくと、「ありえない、そんなのお金にならない」と思われることも多々あるのがTENのあり方。ですがそこにはTENの哲学があり、実現したい世界があるのです。
「医療機関」や「医療体験」の価値を独自の視点で再定義し、自分たちが大事にする人やコミュニティ、さらには世の中に還元できる仕組みを生み出していけるか。「綺麗事を事業にすること」に向き合い続けていることがTENらしさの1つであることがはっきり共通認識として見えてきました。
現在は「待ち時間がない」「内装がスマートでおしゃれ」など、実際にTENで提供する医療体験で患者様に感じていただいている機能的な価値があると思います。
もちろんそれは大前提としてこれからも大切にしたいこと。ただ、TENで提供したい価値はそれだけではないんです。
業界の当たり前、それぞれがすでに持っている当たり前から見ると「矛盾」に思えることに一つひとつ向き合い続ける。
皆で同じ理想を描き、役割の枠を超えてコミュニケーションを続ける意味はTENにとって大きいと感じました。
合宿参加メンバーの感想
合宿に参加したメンバーに今回の感想を聞いてみました!
■合宿参加の前後でTENのイメージはどう変化しましたか
before なんかよくわからないけど、医療に興味のある組織。
↓
after 医療⇒人々 or 人々⇒医療から、医療=人々とのつながりを生み出す
before 日本の一次医療に一石を投じる事業
↓
after 上記は変わらないが、医師の想いや広がりについて、一気に解像度が高まった
before 医療現場×ビジネスが一丸となってスムーズな医療体験を目指す組織。
↓
after 概ね印象は変わらないけれど、人数が増えるにつれて全員の忌憚のない意見交換・腹落ちはすんなりは行かなそう。
■合宿の良かった点
・医師の考えを取り込めた=TENの総体としての意思決定ができた、アカデミックな内容やより現場の手元の会話もできた
・自分では考えが及ばない話ばかりが飛び交い(当たり前ですが)、こういう考え方、見方で現場や今後のことを考えているのかと感じることが多かった。着いていくのに必死だったけれど、この学びをアウトプットできるようにしたい。もっと広い視野で考え、実行し還元できるようになろうと思った。
・目の前のタスクから離れて、本質的な議論をする場は本当に大切だし有意義だと感じた。
・・・・・・
まずはやってみる!と手探りながら初開催した今回の合宿。さらにより良い時間にしていくための発見もたくさんありました。
そしてありたい姿が少しずつクリアになったからこそ解決したい課題も数多く見つかった機会だったので、1つ1つ優先順位を立てながら取り組んでいる最中です。
さらにチームの力を1つにして、TENが描く理想の未来への歩みを進めていきます!
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