スタートアップの給料は果たして少ないのか

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さて今日の記事ですが、「スタートアップの給料は果たして少ないのか」についてちょっと考えてみたいと思います。(というよりただの意見に近いですが)

なんでこのテーマを記事にしようかと思ったかというと、日経でこんな記事が出ていました。

要点だけ説明すると、

  • 大企業からスタートアップに転職する人は3年前に比べて約7倍になった。これは全体の転職者の伸びを上回る(3.8倍が全体の転職者の伸び)

  • スタートアップが提示した年収は804万円と4年前と比べて約4割増加

  • 40歳以上の転職者が約5割に迫る勢い

という感じです。(詳細は読んでみて下さい。日経の記事なのに無料です)

で、これって本当か?というのがちょっと気になり、スタートアップへの転職も考えている(というより次転職するならスタートアップがいいなあと思っている)立場なので、ちょっと書いてみよう、という感じです。

全部のスタートアップが同じような状況にあるわけではない

まずは至極当たり前のことを。

大企業といっても玉石混交であるのと同じようにスタートアップも玉石混交だと思います。

記事で取り上げられているスタートアップも資金調達をしっかりと出来ているスタートアップを想定しており、もちろん全てのスタートアップではありません。

だから、この記事だけを鵜呑みにして「大企業なんかくそだから、スタートアップで裁量持って、給料も貰って仕事するんだ!」とか、浅い考えで突き進む前にいったん立ち止まりましょう

大企業は給与以外の福利厚生がすごい

大企業にいると、ついつい自分が享受している福利厚生が他社も普通に存在している、と思う方もいるかもしれませんが、幻想です。まぼろしーです。

例えば家賃補助が半分くらい出る、社食が安い値段で食べられる、資格取得の補助が出る、など大企業では割とあり得ると思いますが、スタートアップの場合、全部が全部そんなことはないでしょう。
特にシードやアーリーのスタートアップは自分たちで作り上げてなんぼの世界でしょうから、制度を享受するのでなく、「制度を自分たちで作っていく」形でしょう。

また、大企業に勤めている、ということだけの信用力も高いです。
例えば家を買う場合、大企業であれば、融資金額は出るし、金利も安く借りられるでしょう。
一方で、スタートアップの場合、(最近はそこまで差はないと思いますが)やはり厳しめに金融機関から見られてしまうこともあるはずです。

この信用力も含めた福利厚生があることは念頭に置くべきでしょう。

ただ、スタートアップの方が得難い経験がありそう

これまでも大企業からスタートアップに転職したり、自分で起業したりしてきた人は多くいるわけですが、彼ら彼女らは目先の給料でスタートアップの道を選んだわけではないでしょう。
現時点の給料よりも、得難い経験、自分が会社の浮沈を決めうる立場にいることのスリル、将来的にアップサイドを狙えるかもしれない、という期待、などから飛び込んできたはずです。

もちろん、スタートアップにもよるところだとは思いますが、スタートアップで経験を積んでいくことで大企業よりも格段に色々なことが出来ると思います。

規模が小さくても、自分の裁量で進められる領域が広くなる、その分責任も重くなる。
この環境を自己の成長のためと捉えることができれば、この上ない環境なのではないか、と感じます。

「スタートアップで給料が高かったら最強じゃない?」


「スタートアップで給料が高かったら最強じゃない?」

これが今日言いたかったことです。

得難い経験が出来るスタートアップに高い年収で入れるのであれば、そんなに幸せなことはありません

そこで最初に戻るわけですが、最近では大企業に引けを取らないほどの給与を出すスタートアップも増えてきている、とのことで、給与水準は低い訳でもなさそうです。

また、大企業=高給・安定、スタートアップ=薄給・不安定、というのも崩れつつあります。

最近でもこんなニュースがありました。

なにも富士通が良くない、というのを言いたいのではありません。

あくまで、「大企業であってもこうしたことが発生する」ということがいいたいのです。

大企業にいれば安泰、という時代でもないということです。

全員が全員、スタートアップに行く必要はないと思いますが、意欲がある人、チャレンジしたいと考えている人にとっては、割といい時期なのかもしれません。


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