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6泊7日東京旅行記 その2

段ボール箱を手放せたところで、大きな荷物を受付で預け、それからふらりとお土産散策へ。
前に来た時もそうだったけれど、最近は荷物を預けるのが自動機械、人要らずの様式になっている。大きなシェルに荷物を入れ、航空券をかざし、自分で荷物にタグをつけたら、シェルの入口がしゃーーっと閉まり、私の荷物はどこかに運ばれていく。一体荷物が何kgだったか教えてくれないのが寂しいな、と思いつつ私は軽くなった身体で動きだす。

まずは、新千歳空港、お土産コーナー一周。
なんというか、新しいものをチェックしておくのは、私の習性のようなものである。何にも買うものなくても、ついつい見ちゃう。とは言え、今回は去年来た時と大差なかったように思う。甘いもの、特に変わった様子なし。海産物も、まあいつも通りか。乾いた帆立を買おうとしたらすごく高くてびっくりした。

一通り見て満足すると、ラウンジに入った。クレジットカードの、ゴールドだとかもっと良いのとか持ってる人が使える、なんだか秘密めいた場所である。私は、どうも同じカードを10年も使ったせいか、エポスカードから”今なら無料でゴールドにしてやるぜ!”との案内が来たので、今回から空港のラウンジが使えるようになってしまったのである……。ラウンジ!よくわかんないけど、飲み物とか無料で飲める、あのラウンジ!!と思ってちょっとうきうきで入ってみたものの、コロナにかこつけて雑誌は置いていないし、飲み物もあまり美味しそうではないしでちょっと……”まあ無料だし、こんなもんか”という結果だった。ただし席はとても快適で、飛行機待ってる間に、あの落ち着かないベンチじゃなくて、机もついたこのスペースに居られるなら幾分か快適でいいな、と思った……なにぶん机の有無は私にとっては大事で、大抵、空いた時間は書き物がしたいと思っていることが多いのだ……、持ち込みの飲食も多少は良さそうだったし、またお世話になることもあるだろう。私はおにぎりと、弁当箱に入れた煮りんごと、焼いた鹿肉をもさもさと食べた。冷蔵庫の中が片付かなかったので仕方なく持ってきたのだ。
食べて、少しぼーっとして、出た。ラウンジの中は少し混み合っていた。PCに向かうビジネスマン、旅行に不慣れそうな老夫婦、スマホの充電をしているだけの一人客……。それに、窓から見える、飛んでいない飛行機。受付のお姉さんの挨拶に見送られながら、私はラウンジを後にした。

ロビーの喧騒の中に戻り、じゃあもうやることもないし、搭乗口まで行ってしまえと手荷物検査場へ向かう私。
ハイカットの靴なので脱ぐことを命じられてめんどうくさい。前もこんなに言われたっけか?上着を脱いで、靴も脱いで。夏場だとあまり氣にならないこの物物しいゲートだが、寒くなってくると億劫だ。まあ、言われたことには従っておく。私は飛行機に乗りたいだけの客である。
靴を脱いで、搭乗券をかざして、ゲートをくぐる。
と、私の荷物が出てこない。
どうやらチャッカマンが引っかかったようだった。
預け荷物には駄目だが持ち込み荷物ならライター1つまでOK、との説明を読んで、お灸用に仏壇用チャッカを持ち込んでみたのだが、どうやら形状的に駄目だったらしい。係の人が、代わりのライターに交換してくれた。
……いや、駄目かもとは思っていたけれども。
大丈夫かもしれないと思って持ってきたけど、ふつーに駄目だったな。
かなしい。
こうやってあっさりと、私は愛用していたお灸用のチャッカを失ったのであった。
代わりに使ったことのない100円?ライターを手に入れた。
ぱぱぱぱーん。
別にたばこ吸いたいわけじゃあないんだけどなあ。

おこづかいちょーだい!