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日吉さんもある意味被害者ではないか

本記事は日吉さんを否定するつもりはなく、
麻雀界そのものに問題提起をしていることをお伝えしたい。
そのために日吉さんを利用しているみたいになってしまっていますが。

風を操る実況スタイル

麻雀に風は吹いているのだろうか。
物理的には風は吹いていないから当然風など見えないのだが、
日吉さんには見えないものが見えている。
腕だけではどうにもならない理不尽が麻雀では起こる。
それを風という比喩表現にしているわけだ。

見えないものを見ようとして

麻雀がどんなゲームか、どこで差が出るか、を考えたとき、
自分の目の前で起きている状況に視点を当てれば、
その時の最善な選択肢を取り続ける。
という考え方がわかりやすく易しい表現だと思う。
麻雀AIが人間のトップを超えたと明確に言い切れるのはいつになるかはわからないが、この最善な選択肢というのを導きだすのは難しい。
難しいからこそ見えないものを見ようとしてしまう。

選択し続けるゲームだからこそ、選択肢の優劣は視聴体験として届けるべきではないのか?

結論、そういった視聴体験が届けられていないからこそ、
見えないものを見ようとした実況解説になっている。(今更言うまでもないが)
先日ポケモンバトルでAIがその盤面での択を表示するという取り組みを行っているのを見た。

HEROZ株式会社「Pokémon Battle Scope(ポケモンバトルスコープ)」

これいいですよね。
多分ポケモンもガチ勢とライト勢の幅は広いと思うんですよ。
そこにAIが参考になる選択肢を提示してくれている。
ガチ勢はAIを試す目で見て、参考にできないか考えたら面白いし、
ライト勢はざっくり各選択肢の基準を持てる。
それを実況や解説に拾ってもらえばいいわけだ。
麻雀も同じだ。

その選択肢が正しいかどうかというのはもちろん大事なのだが、
候補に挙がってこなかった選択肢を取って成功や失敗した場合、
選手にその時の思考をインタビューで深堀りする。
といったプロセスを踏むことで、
麻雀は思考の深いゲームなんだと視聴者に思わせることができる。

こういった視聴者に見せるインターフェースがあっても良いのだが、
それより前に麻雀実況者を補助するテクノロジーがあってもいいのではないか。
・待ち牌表示をしてくれる
・点数の逆転状況を瞬時の表示してくれる
などなど。
もちろんミスはないほうがいいのだが、
条件計算や待ち牌数えるのだって大変ではある。
それなりに知識がないと務まらない上に、
大事な場合でミスったら袋叩きにあうなんて。
あんまりではないか。世知辛い。

麻雀実況の属人化が過ぎるのも良くないのでは。

今の麻雀の放送は人の力に頼りすぎている。
人の力に頼ることで見えない風は吹くし、藤崎さんはいつも唸ってる。
いくらなんでもスピリチュアルすぎる。
思考の深さを視覚化するために、麻雀業界の外に目を向けて投資をしないと、
世間からのイメージアップも図れないし、
視聴者の麻雀レベルアップにもつながらず、
選手ドラフトもエンタメ路線から脱却できない。
特に、視聴者のレベルアップ(育成)は、
麻雀を実際に遊ぶ人口を増やすことにつながるので、
長期的に見たら確実に必要だと個人的には考えています。

こういったことを根本から見直していかないと、
今回の日吉さんのような被害者が出てしまうのではないか。
見えないものを見ようとするのは個人にとどまらず、
業界全体の構図や意識の問題なのではないか。(これも今更ではあるが)
と思うわけです。

麻雀業界に期待したいこと

日吉さんが実況で出している熱狂は引き続き見ていきたいと思っているし、
色々言われて縮こまってしまわないようにしてほしいです。
今は向かい風を各個人が一生懸命もがきながら進んでいると思うので、
流れに頼らず選択によって追い風に乗ってほしいところです。
この業界は良いところもあるんですけど、
もったいないところが沢山あると、
大人になればなるほど感じるので、
麻雀プロという単位ではもちろんのこと、
麻雀業界全体を推し進めるさらなる進化を見てみたいです。
以上です。


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