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砂沼から言葉歩いてー2016-3

砂沼から言葉歩いてー2016-3

幻想の夜の観梅偕楽園

竹林の幻想歩く春告草

春の霜朝の通所の月を見る

春疾風三月一日通所行く 俊克

土曜日の終わるドラマに春の月

雛飾歌人の小町に筑波ゆく

桃の花今日の開花に公方様

図鑑見て可愛い花にいぬふぐり 俊克

筑波のカリント饅頭や梅暦

帰る鴨風を横目にプール見る

草青む沼の散歩に立ち止まる

追いかけて一緒に帰る猫の恋 俊克

上り下り砂沼散策春の沼

探す花散歩見つかる節分草

鶯の木の上見えぬ声を聞く

花鳥の沼の飛びつつ声聞いて 俊克

図書館の机の本に寒き春

種芋や友の畑に掘り起こす

竹竿の鮒の巣離れ餌を打つ

早春の行く川流れ静か音 俊克

啓蟄や図鑑探して遊水地 俊克

春愁ふ湿地の資料谷中村 俊克

春苺口に頬張る裏筑波

少女から池の公方に桃見かな

桃園の誓い感じる三国志

桃林の写すカメラに社かな 俊克

渡良瀬の春の川波堤立つ

飲み込んで二つの川に利根の川

遊水の足元見えるイヌノフグリ

ヨシ焼きや害虫駆除に春景色 俊克

三毳の片栗の花に群生地

春暁やまぼろし木々に湖水かな

佐保姫や君の恋する間々田紐

春の夕百人一首に妙建寺 俊克

春の堤ハートの池に生息地

窓開けて傘を使えぬ春の雨

脚を蹴り喧嘩縄張り雉の声

ヨシ焼きの絶滅危惧種水温む 俊克

春雲の炎ヨシ焼き波の音

行く人の恋の苦しむ星朧

わたらせの豊かな湿地草霞む

文通の十年ぶりに薄霞 俊克

春の風電話の声にもう五年

震災の朧の家に誕生日

道草に誘いし君とつくしんぼ 俊克

梅の花傘の雨降り今日の窓 俊克

震災の鶯鳴かず雨が降る

激震の黄泉の語り部春の泥

春の土語り伝える末長く

梅の花手綱の浜の知らぬ土地 俊克

春雨の音の聞こえる歩く傘 俊克

春霖の長靴履いて橋の音 俊克

春雨の長靴キッズに傘の柄 俊克

春禽の騒ぐ湊に大震災

船振れる言葉を謂えぬ春の鹿

山藍の摺れる衣着る灯台草

若草の裾引き赤裳ひとつの実 俊克

百千鳥音の聞きさえ紐解かぬ

茶つくりの抹茶カステラ買いに行く

梅林の筑波の丘に霞ヶ浦

梅の里池の周りに散歩道 俊克  

今日の晴れ筑波の上に雪の果

草の芽の嬥歌ふの言葉筑波山

子が奢るハンバーガーの春彼岸

麗かやフライドポテトにコーラ飲む

春暖の通所の友と食事会

菜の花や道の生垣研究所 俊克

一二五号の交通事故に春の朝

春の月唇果てて失語症

子の遊ぶ公方の庭に紋黄蝶

池望むソフトクリームに桃の花 俊克

朝霞清き川原に一人旅

自転車の線路なくなり夕霞 俊克

空青くヨシ焼きの鳥の妻恋

階段を蚕影神社の参詣す

茶を入れて庭の話に白椿

園芸の庭を鍬出す胡瓜蒔く

鬼怒川の菜の花咲きや散歩道

犬連れて土を避けるやつくしんぼ

桃林や母と娘の背くらべ

花見鳥妻を運転古河公方 俊克

一輪の母に捧げる春の草

春分のお墓の母に鐘の音

剣士が戦う魔王や朧月

ザリガニの子どもで釣るや花曇 俊克

春の色三人並んで歩く道 俊克

爪切りの妻に頼んで鷹化鳩 俊克

鶯や朝の散歩に歌の声 俊克

笠被り春鮒釣に浮きを見る 俊克

花の香や水戸から古河へ名所かな 俊克

出て来たよ花の話にいぬふぐり 俊克

春遊ささらぐ池の座る人 俊克

石の碑の世の中消えて蝶々飛ぶ 俊克

椅子壊れ堤に歩む桜の芽 俊克

ザリガニやイカ焼き餌に春の匂う 俊克

春場所の綱取り負ける相撲道

病院の事故の検査に風見草

せせらぎの菜の花咲くや用水路

春場所の今日の一番また一番 俊克

春場所の横綱入って勝負する 俊克

木の芽晴れ今日から明日に散歩する 俊克

丑三つの明るい窓に朧月 俊克

失語症言葉探して朧月 俊克

リハビリの上がる下がるやうららけし 俊克

花冷えや朝日見上げて沼一周 俊克

歓声がシュートが決める朧月 俊克

春時雨絵を描く君に庭の窓 俊克

二つ咲く気温間違え春の薔薇 俊克

コンビニの珈琲熱く春の朝 俊克

古河宿の鮒の甘露煮風光る 俊克

ゆるキャラの竜天に登る古墳群 俊克

沼埋める鶯鳴くや店舖かな 俊克

いまどこに紙風船や薬売り 俊克

風船や手の腕抱いてダッコちゃん 俊克

ヨシ焼きの渡良瀬霞炎立つ 俊克

子が吹いて空の上向く石?玉 俊克

のどけしや仲良く歩き爺と婆 俊克

囀や頭の中に笑いだけ 俊克

寝坊して家に忘れる糸桜 俊克

青い葉のクレヨン描く赤椿 俊克

家々のうきうき咲いて花便り 俊克

ジャムつけてフランスパンや桜人 俊克

一番に今年も咲いて枝垂桜 俊克

行きたいな皇居の庭に桜人 俊克

帰る家お茶を沸かして桜餅 俊克

文章の三通作る花曇 俊克

どこに行く庭の花々蜂が飛ぶ 俊克

百景の誇る砂沼や花月夜 俊克

弁当と酒とおつまみ花筵 俊克

鷽鳥の木の上鳴くや晴れの声 俊克

絵を描いて池の古さや枝垂れ柳 俊克

春雀一人寂しい御昼過ぎ 俊克

てふてふの鬼ごつこする池のうへ 俊克

庭を見て今日は風吹く黄水仙 俊克

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