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女性が活躍する物流現場の実現へ

物流事業の今後

今後の物流事業は労働人口の不足から女性、シニア層の活躍が重要になってくる。
先日、物流企業の女性活躍推進による企業の意識改革・働き方改革について考える機会があった。
物流・ロジスティクス分野での女性の活躍は欠かせないものであると同時に事業を成長させていくためには、女性のみならずシニア層、外国人も含めた活躍の場を創造していくの企業にとっての大きな課題だと思います。

参加してみて感じたこと

この課題に関心のある女性がいかに多いのかをあらためて認識させていただいた。
参加者の熱量や活気が驚くほど感じられたのだ。
先駆者となる取り組み企業の視点や考え方、経営層への働きかけなどについて事例から学ぶことができたのと同時に、道のりが決して平坦でなかったことも窺えた。また、その企業にとって働く環境が大きく変化してきた手応えも感じることができた。
実際に物流現場で働く女性のリアルな本音も聞くことができたのはとても良かった。
一方で、物流というこれまで男性中心の職場環境では、男性側、女性側それぞれの考え方から感受性のずれが生じていることも感じた。
女性だから多い荷物を持った時には、「大丈夫ですか?」という声がかけられる。そこには、女性だから下に見ているという受け取り方があるというものだ。
しかし、言葉を発した者には重い荷物だから気遣う労りの気持ちの場合もある。(女性、男性問わず)
アンコンシャスバイアスは双方にあり、立ち位置と数によって違った状況を生み出しかねないとも感じた。
女性扱いされる…。
女性だから…。
女性は楽できていいな…。
女性だから苦労する場面。
男性だから苦労する場面。
思いのギャップから軋轢が生まれかねない。
女性が活躍できる物流現場を実現していくためには、環境整備、労働条件、福利厚生などの整備はもちろん必要だが、根本に経営層の考え方から職場風土づくりなど企業体質の整備が必要だと感じました。

女性で構成されるチーム

単に女性を物流現場に配属するだけでは、女性社員の活躍をうたってはいけない。
会社目標として、「積極的な女性社員の採用」としている企業は多くある。
更衣室を設けて、男女共用トイレをなくせば良いというものではない。
フォークリフトオペレーターとして女性を配属したから良いのではない。
この先、労働人口が減っていくのだ。
女性だけで構成された物流現場のチームができるぐらいにしていかなければならない。
全ての作業を女性ができて、女性の管理監督者で構成されるチームである。

物流DXの狙い所

女性チームが全ての作業を行うには、一定基準以上は設備やロボットに任せて中量軽量を人間が行うといった物流DXを推進して、仕事の仕組みを変えていく必要がある。
取り扱い重量基準を下げるなどをすれば梱包仕様も変更になり荷捌き量が増加してしまう。
今を変えずに層別して対応していくという考え方である。
全自動で省人化を狙うよりも、重量物対応、照合機能、判断・評価機能、受発注・在庫管理、入出庫などに物流DX機能を集中させ、労働負荷の軽減とヒューマンエラーの防止につながることに注力していけば女性が活躍できるチームも作れて、シニア層も活躍できる物流現場が実現できるのではないでしょうか。

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