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新人脚本家の学習日誌1ページ目!脚本を考える上で基本となることは?

新人脚本家の学習日誌シリーズスタート!

昔から文章を書くことが好きで、自分で物語を考えて小説風にしてノートに書いていたものの、就職を機に辞めてしまった私ですが…。
とあるご縁で脚本家の方に、脚本執筆の指導をしてもらえることとなりました。
これはそんな脚本執筆未経験の私が、脚本家の方から講義を受けて、少しずつ前に進んでいくお話。
講義の中で学んだ重要なことや、日々の学習の中で苦労した点などを赤裸々につづっていきます。

「脚本とは」なにかを知る

「脚本」ときくと、皆さんはどんなイメージを浮かべますか?
私の場合は脚本が何かよく分からないというところからのスタートでした。
そのため、「脚本といったら、ドラマで使うセリフが乗った本みたいなもの?」と思っていました。

そんな状態でスタートした脚本講座。
右も左も分からない脚本未経験者がまず習ったのは、「脚本とはそもそも何か」ということでした。
まず基本的な知識として、脚本とは「映像の設計図」であるということ。
脚本の中では、カメラが写せるもの、つまりはカメラフレームの中で起きていることしか描くのは難しいのです。

「映像の設計図」とは

脚本とは映像の設計図。
そのため、カメラに映らないものは基本描くことはできません。
「カメラに映らないものは基本描けない」とは、どういうことなのか説明します。

例えば、あなたが今書いている脚本は二人の登場人物がいたとしましょう。
登場人物達を仮にAさん、Bさんとします。
AさんはBさんにカフェに呼び出されました。
Aさんは約束していた時間ぴったりにカフェに到着しました。
しかし、どれだけ待ってもBさんはやってきません。
ここで脚本家のあなたは、AさんがBさんに対して「なんで来ないのよ!」と苛立っていることを表現したいとしましょう。
そんな時、脚本を執筆する際は「AさんはBさんに対して、なんで来ないのよ!と考えている」と書いてはいけないということです。

これはどうしてかというと、脚本は「映像の設計図」だから。
物語を書いている脚本家本人は、キャラクターの気持ちが分かっているので、すぐに文章に起こしたいはずです。
しかしここで思い出してほしいのは、「脚本はカメラフレームの中で起きたことを描く」ということ。
カメラは、Aさんの表情や言動、現在いる場所の情景などは写せます。
しかしAさんが心の中で何を思っているかという気持ちの面までは、カメラに写せないのです。

例で話したのは「登場人物の気持ち」でしたが、カメラに映らないものはたくさんあります。
※登場人物の感情については表現方法があります。それはまた別のブログで紹介します。

  • 目的

  • 人物の歴史

  • 家族や職業

上記に挙げたモノはあくまで一例です。
このようにカメラに映らないものはたくさんあります。
小説なら自由に描ける部分でも、脚本の場合は描けないということもあるのです。

脚本を執筆していく中で、基本的な押さえておくべきポイントを一つ紹介しました。「カメラに写せるもの」、「カメラに写せないもの」を考えて執筆作業を進めていくのは慣れないうちはとても難しい事です。
私自身もかなり苦労したうちの一人。
最初の一本目は講師の方からかなりの修正を頂きました…。
「最初だから修正が多くても仕方ない…」という風に自分を慰めた記憶があります…。
そんな私ですが、繰り返し何度も見直したり、書き直したりしていく中で少しずつ、「脚本は映像の設計図」という意味が分かって書けるように。
何度も繰り返しチャレンジするのって大切ですね!
「脚本を執筆してみたい!」と思う方はぜひこの記事を参考にしてチャレンジしてみてください!


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