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白頭狸随想4 陰陽五行史観と洞察史学 1/31


一月二十八 日に配信した白頭狸随の「戦後サイクルの終了」について,
kiyoくんからコメントが寄せられました。

 ちょうど、「旺相死囚休」のサイクルの勉強をしておりました。
社会現象もサイクルという視点で洞察する事ができるのですね。
ありがとうございました。
というものです。このコメントに狸は、下のように応答いたします。

 良いところに眼を付けられましたな。
 旺すなわち「王」での目下最盛の勢力が王族、それを支える貴族や将軍が「相」すなわち大臣ととここまでは誰にもわかりますが、その下の三階級も社会勢力としては死んだわけではなく、十二運の巡行に従って再生興隆することで社会は循環するというのが陰陽五行哲学です。
 まさに驚嘆すべき発想ですが、内に禅譲放伐思想を蔵しております。支那人はついにこれを社会科学として極めること能わざるうちに共産主義革命をを成就したことになりますが、はたして真相はいかがでしょうか?
 ともかく支那人は、陰陽五行哲学を命理学すなわち個人の運命判断に閉じこめてしまいましたので、折角の壮大な五行哲学が売卜者の生業となり果ててしまい社会科学としての発展がなかったのは、武田考元先生から陰陽五行十二運を学んだ白頭狸としては、まことに遺憾であります。
 白頭狸の洞察帝王学は各位御高承の通り、「萬世一系・一君万民」の國體史観に基づくものですが、その奥で「万物は五行で成り立ち、十二運を運行しながら旺相死囚休の循環をなす」との五行十二運思想を常に参照しております。その五行十二運思想の根本に「本来無一物」の「陰陽対発生」を説く般若心経があるのです。
 この故に白頭狸は、もし余命に恵まれれば、洞察史学に「旺相死囚休」論を取り入れることを終生の事業と念願するのです。

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