見出し画像

〔67〕稽古32 平成大停滞と白頭狸の大運(4) 書き足しあり

〔67〕命理学稽古32 平成大停滞と白頭狸の大運の関係(4)
 平成十(1998)年に大運の第六運丙戌食神運に交入した白頭狸は、平成十三(2001)年の小正月に東鳳真人東隆明さんのお祓いにより一命をとりとめたのを機に、ようやく食神の本領を得ることができました。
 この三年間のズレは、実は命理学の原則に沿ったもので、稽古32ではそこのところを説明いたします。
 今まで稽古では説明を避けていましたが、命理学には「方」と言う観念があります。方角とか四方八方と言う場合の「方」と同源ですが、命理学で用いる場合は、各月に配した十二支を季節性によって、寅を東方、午を南方、酉を西方、子を北方と見立てるのですから、地理方位よりもむしろ季節循環に関わる観念と謂うべきものです。
 通常の命理学では冒頭に説かれる「方」の観念を、狸がここまで説かなかった理由は、命理学の根本が五行思想で十二支は究極的に五行に還元されることから、五行を十二支より優先して理解して頂きたかったからに外なりません。「方」は十二支循環の観念ですから、ここまで待ったのです。
 さて白頭狸の立運は壬辰ですが、三月寅月から四月卯月を経て五月辰月までを東方木運とします。つまり東方とは季節循環において木気が旺盛となる春のことなのです。
 昭和二十三(1948)年に立運した白頭狸の第一運は辛卯で、卯は木気旺盛で東方運の中核をなします。第二運は庚寅で、やはり東方運ですが、昭和四十三(1978)年からの第三運己丑は水気で北方運に入ります。
 この時に東方運から北方運に入るのを「接木」といいますが、平坦な道を歩む者が段差に遭う時のように違和感を生じるので、所謂「季節の変わり目」とみても良いのです。ようするに大運の交入が円滑に行かず、食神の本領を得るのに三年かかったのです。
 付け加えれば、白頭狸のように陰干年生まれの男命は逆遷運ですから、同じ「方」内における大運交入はもとより、接木に際しては命運の進行がすこぶる円滑を欠くのです。
さてこの後から、有料領域となります。


 

ここから先は

3,610字

¥ 500

いただいたサポートはクリエイター活動の励みになります。