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【Rock And Roll Is Dead】ガールズバンドクライ12話感想

夢に片足を踏み入れた者達の世界と言うべきか。

その領域に足を踏み入れる事が出来た者達だけが知る世界。
数多くの屍を越えて辿り着いた場所。
その先も安寧は決してなく、日々理想と現実の狭間を行き来しながら、常に現れる新たな才能達と共存し、そして蹴落としていく。

ロックの神様はその先に何を見ているのだろう。

プロデビューを果たせた人達には共感する描写も多いのかもしれない。
しかし私はその他大勢の一人であり「ふーん」程度しか感じなかった。

最近私のyoutubeにピックアップで上がってくるとあるミュージシャンが語っていた「聴いてもらってなんぼ。」
なるほど。
彼の語る言葉は深すぎて、私ごときが代弁出来る訳もないのだが、そこを敢えて語ってみると、誰かに届ける為に歌うのか、それとも自分の気持ちを表現したいから歌うのか、誰かの聴きたい歌があるからそれを歌うのか。

上のミュージシャンの意見に「なるほど」と大いに共感した私は、果たしてニーナの「自分達の歌で勝負したい」との考えでは大勢の中の一個として淘汰されてしまうのではないかと危惧している。

「素晴らしいロックが認められない世界は間違っている。」
「そんな世界は終わっている。」

果たしてそうなのか。

私事になりますが、最近私は「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」を劇場まで見に行き、見事にはまってしまい、今はジャングルポケット達が歌う「Ready!! Steady!! Derby!!」を延々聴いている。

ウマ娘の歌は良いわ~。

つまり何が言いたいのか。
「ウマ娘」の歌は(おそらく)ウマ娘ファンが聴きたいであろう曲をイメージしてそのキャラに合わせて、そのシナリオに合わせて制作されているんじゃなかろうか。

聴きたい人がいるから歌っている。
歌いたい歌があるから歌っている。

どちらが正義かは、私には分からない。

ニーナの信じる「桃香の歌」が世間の人達に届けることが出来たのなら、それはそれで素敵だとは思うが、私の本音は「桃香の歌」が全く認められずに、ニーナがロックンロールの神様に小指を立てて、「せからしか!それでも歌い続けてやるー!」と大量の刺を放出して叫んでいる姿が見てみたい。

Lenny Kravitzが歌ったように、ロックンロールはとうの昔に死んでいるんだよ。
ニーナ。

だから、
だからこそ、

ロックンロールを歌っておくれ。
小指を立てて歌い続けておくれ。

その歌声が、ロックンロールを愛する全ての人達に届くように。






(蛇足)
見出し画像はジミヘンですけどね。



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