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私の憧れた高校生活がここにあった【スキップとローファー】

突然ですが「究極超人あ~る」をご存じですか。
ゆうきまさみ氏が描いた光画部の愉快な面々が送る高校生活の漫画です。

中学生の頃、私はこの漫画を読んで「自分もこんな愉快な友達がいる高校生活を送ってみたいな」なんて思ったものです。

しかし、空想の世界と現実は似て異なるもの。
高校に入学した私は「こんなはずじゃなかったのにな~」なんて思いながら学校の休み時間は教室の机の上に顔をつけて毎日毎日居眠りを続け、放課後になると部活に行ってダラダラ友達と話をし続ける毎日を過ごしていました。

では、私が送りたかった理想的な高校生活とはどのようなものだったのでしょうか。

気の合う友達と一緒に過ごすこと?
可愛い彼女を作ること?
やりたいことを見つけて、それに向かって努力すること?
大学受験の為に勉強すること?

高校に入学したからには楽しく毎日を過ごしたいと思っていたものの、現実は漫画の様な日常では決してなく、毎日「何か楽しいことないかな~」と思いながら、特に行動を起こすわけでもなく、休み時間は教室の机で寝ていたり、自分の将来を真剣に考えるわけでもなく、それに向かって努力するわけでもなく、入部した部活でレギュラーを目指して頑張るわけでもなく、一流大学を目指して勉強に励むわけでもなかった高校生活を思い出します。

私に足りなかったものは何だったのだろう。

それを「スキップとローファー」が教えてくれました。
この作品には充実した高校生活を送る為のヒントがそこらかしこにあります。

思春期においてはどうしても斜に構える事や体制に反発する事が格好良いと思いがちで「照れ臭い」と思う感情が自分のやる気を侵食し、行動する為の一歩を踏み出す勇気を阻害しがちです。

しかしこの作品の登場人物達は皆何かにチャレンジしていきます。
生徒会だったり、文化祭だったり、友達を作ることだったり、部活動だったり、それらに対して努力する事は当たり前の事であり、茶化す人間は存在しません。

それが非常に眩しくて清々しい。

志摩君が第一話で「たがが入学式じゃん?」と言った言葉が、ともすれば間違った方向に解釈されて、或いはこの言葉に多くの”イイネ”が付けられて大バスしそうだった流れに対して美津未が言った「それはあなたにとってはでしょ」との言葉そのものが、私が理想とした高校生活の答えであったように思います。

楽しい高校生活を送るためにはどうすれば良いのか。
その答えはこの作品に沢山用意されています。

美津未のように、或いは志摩君やミカや結月や誠のように、高嶺先輩や兼近先輩の様に。
ただ前向きに、何かに向かって頑張って行くだけでその理想に近付くものだと思います。

このアニメは、現在イマイチ物足りない高校生活を送っている高校生、今から有意義な高校生活を送りたいと願っている全ての若者に是非見て頂きたい作品であり、この作品を見た全ての若者が充実した高校生活を送れるようにと願ってやまないのであります。





蛇足
翻って、私の高校生活は「こんなはずじゃなかった」の連続でしたが、友達と一緒に毎日部活帰りに自転車に乗りながら「あ〜だ。こ〜だ」と語り合った日々は「あれはあれで良かったのかもしれない」と今になって思うのであります。


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