見出し画像

自治体研究者が諌早市議会一般質問を見て思う「最高幹部は、解決姿勢を示せ!」

            令和6年7月7日


 被害者の会から市議会6月定例会の一般質問で共産党の中野太陽議員が質問したという連絡が入ったので、記録動画を見てみた。
 多くの議員がこの問題とのかかわりを避ける中、質問する中野議員には感謝だ。

 こういう労働問題は、共産、社民党でないと突っ込まない。
この手の党があって市の施策が修正されるので、問題が表へ出る。

 このパワハラ事案では「自殺も考えた」という人もいるので、そういう人たちには救いだ。

https://isahaya-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1615

[パワハラ問題 14:00〜35:00]

危機感無しの首長


 さて動画の市役所答弁を見た中で「自治体問題を研究する」こちらとしても突っ込みを入れたいところが3点ある。

①「現役市職員を新事務局長とし、事務局長は理事長に従って業務を遂行する」と市側が発言していること。

②「当該問題は、労使間トラブル」と市側が発言していること。

③市長が「理事会の役員に職員を出しているので、今後、(解決へ向け)機能するだろう」と発言している点
である。

まず①だ。

「事務局長は理事長に従って業務を遂行する」ならこの問題について対応の責任ははすべて早田明生理事長にあることになる。

理事長は被害者の会から聞くところによると1度も交渉の場などに出てきていない。
 こういう交渉に誰が出る、出なければいけないという法律などは存在しないが、理事長は会社でいえば代表取締役だ。

 不祥事においては、民間はどこの社でもそこの最高責任者が対応するのが通例だ。
とするなら理事長は出るべきだ。
 この「理事長の責任の取り方」もまた「高知県UIサポートセンターの事例」と照らし合わせて見てみると諌早市のおかしさがわかる。。


(高知県の事例では) 前理事長は、発覚の時点でメディアの取材に対応し、発覚して報道される時点で「問題に対して責任を取る」意味で自らも処分している。
 また、高知県は同センターに新理事長(女性)を送っているが、取材などにきちんと対応している。


 翻って諌早市の外郭団体、施設管理公社の理事長の仕事はハンコだけ押していればいいのか?

 安いといえどもそれ相応の報酬・給与はもらっているはずで、ハンコだけ押せば済む仕事なら、ロボットに任せた方が安上がりだ。
 しかも今度の局長は、現役市職員でそれなりの給与はもらうことになる。

にもかかわらず、理事長本人が事態収拾には関わっていないとして事務局長に任せ、事務局長の判断のみで問題を対応しているとなると、前事務局長個人が突っ走って問題がこじれたという考え方もできる。
となると、前事務局長個人と被害者が訴訟することも可能だろう。


続いて②。

 労使間トラブルだから深くかかわらないという意味だろうが、
そもそも労使間トラブルは、「雇用の打ち切り」や「残業代の支払い」などを指していたが、「パワハラ」が労働問題として取り沙汰されるようになった昨今は、「パワハラ」も労使間トラブルと認識される。
ここは、問題を矮小化するために答弁したのだろうか?

「今後は本腰を入れて対応する」という意味で私はとらえる。



最後に③。

 市長が冒頭から事件現場が「いいもり月の丘温泉」ということを明かしているのも他人事みたいだが、、
理事に市職員を入れているので、今後(対応が)機能させることができる」ならば、なぜ今頃このセリフかというのは首をかしげざるを得ない。

 月の丘温泉のパワハラ事案は、被害者の会が2年以上も前から市役所にも相談し、市長の事務所にも駆け込んでいる。

 被害者の会を母体に組合に加入したことで
やっとここまで対応させている。
組合とならなかったら知らぬ、存ぜぬだったのだ。
 ならば「なら、なぜ早く理事会で対応しなかったのか?」と疑問は誰もが起きる。

 やすらぎの場である温泉でパワハラが起きているなんて、利用者も不安でもあり、市の外郭団体での不祥事は、市民も憂う事態となっている。

 市長に関して言えば、これまで、この問題に対して議会などの公式の場で陳謝を示したこともないようだ。
今回の答弁でも市の最高幹部が問題に対してまだまだ積極的でないことが見えてくる。

 公務員は、仕事上のミスを恐れる。これは仕事の性質上、仕方がないところがある。
しかし、最高幹部が解決の意を見せれば、問題は早く解決する。


 高知県UIサポートセンターの事例がまさにそうだ。高知県は6月19日の段階で第三者委員会の設置を発表し解決に向けて動き始めている。


https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20240620/8010020781.html

https://www.kochinews.co.jp/article/detail/754306

高知の早い解決への動きは、まさに最高幹部の姿勢の差だ。
 諌早市も見習ってほしいというのはいうまでもなく、解決へ少しでも心ある職員は、最高幹部の姿勢をうかがっているのだ。。




第四弾にもなるありがたい自治体研究者の助言により、他県と比べて諫早市首長の能力の違いが浮き彫りになった。

メディア報道によって公になって1年以上経ってもまだ解決しないパワハラ隠蔽問題。

明後日 7月9日、第4回団体交渉で長崎県自治体一般労働組合の力を発揮して参ります。

    被害者の会 相談役 田中


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?