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【ピカイア寿司】3Dフードプリンターでピカイアを作っちゃいました!】

                   文:のじ ともや


カンブリア紀の海に生息していた古生物「ピカイア」。
全長4cmほどで体をくねくねさせて泳いでいたそう。

画像出典:WANI BOOKS News Crunch
『グッピーの体色が“予測通りに進化”した!? 分子古生物学者が解説』より引用

今回、山形大学の3Dフードプリンターを使ってこのピカイアの
試作品を開発。できた試作品をおいしく食べるという実験が行われました。
今日はその実験の様子を紹介します!

実験で使われた3Dフードプリンター

①ピカイアを3Dフードプリンターで印刷!

資料を参考に作成したピカイアのCGモデルの情報を
3Dフードプリンターに送って印刷スタート!
印刷が始まると、あらかじめプリンターにセットしておいた
インク(材料)がノズルから少しずつ出てきます。

ちなみにインクの材料はこちら!
・水 300ml
・魚の粉末 50g
・着色料(ヒレ用のインクに使います) 適量
これらを混ぜてインクを作りました。

今回の材料たち。少しでも分量を間違えるとインクが詰まっちゃって
プリントできなくなってしまうそう…
ピカイアのCGモデル。これをプリンターに送ると…
印刷スタート。ノズルの先からインクがすこしずつ出てきてだんだんと
積みあがることで形ができてきます。
青いインクから白いインクに切りかわって…

印刷完了!

ヒレ(青い部分)と胴体の2層構造に!

これで完成…ではなくまだまだ大事な工程があります。
実はこのピカイア、これだけじゃ安心して食べられないんです!

②ピカイアを加熱処理!


できたピカイアは加熱処理する必要があります。

ピカイアの中まで熱を通して安心して
食べられるようにします!

今回のピカイアの場合、必要な加熱の時間は
80℃以上で3分以上!
ピカイアの芯までしっかり加熱できれば
安心して食べることができるそうです。

ということで、オーブントースターを使って500ワットで10分加熱。

ところがピカイアの中までうまく火を通すことができません。

次はもっと強力な、電子レンジを使って10分加熱。
すると…

電子レンジから「ボンッ」という音がしてのぞいてみたら…

「ピカイア~!!」
なんと爆発しちゃいました。

オーブントースターも電子レンジもダメ…どうしたものか…
そこで開発チームが見つけてきたのがこちら!…ってなんだこれ?

ピカイア開発の救世主!

これは「恒温水槽」というものだそうで中の温度を一定に
保ってくれるもの。
ざっくり紹介すると、みなさんの家にある、蒸し器と同じ機能だそうです。
これを使ってピカイアを蒸し焼きにして加熱します。

90℃に水槽の中を保ってピカイアを加熱すると…

加熱処理されたピカイアたち!

今度はうまくいきました!
ちなみにこれを使うと一気に複数、ピカイアを加熱することができて便利!

③実食!


今回は完成したピカイアの試作品で、冒頭にお見せしたような
ピカイアの軍艦巻きを作りました!

古生物レストラン特製「ピカイアの軍艦巻き」

実験の参加者に試食してもらうと…
・今までにない食感!
・ネギトロっぽい
・ホヤの粉を使ったりアレンジしていったらおもしろそう

などなどの感想が聞こえました!

新たな発見もあった今回の実験、いかがでしたか。
今回わかったことなども踏まえて
レストランオープンに向けてがんばっていきます。
「古生物レストラン」今後もお楽しみに~!


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