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Appleを褒めつつ罵りつつ学ぶ携帯電話の選び方


前座

  • AndroidとAndroidスマホの違い:AndroidはあくまでOSの名称でありデバイスの名称ではない(AndroidとXPERIAを一緒にするな!)

  • iOSとiPhoneの違い:iPhoneはあくまでデバイスの名称でありOSの名称ではない(iPhoneユーザーにiOSのUIの話を振ってもそもそもiOSが何か分かってくれないやつが多い)

  • macOSとMacの違い:Macはあくまでデバイスの名称でありOSの名称ではない(「iPhone良いよ」とか言ってくるAppleにわかに限ってmacOS・MacBook・iMac・Mac mini・Mac Studio・Mac Proの混同が激しすぎてマジで話にならん)

  • iOSとiPadOSは同義:Appleが「いつか統合する為に、アップデートごとにできるだけ仕様を近づけている。」と公表するほどに同じ仕様であるため、ここでは同義とする(じゃあ最初から同じOS積んどけよ)

本編

はじめに

日本は世界でも珍しい、スマートフォン利用者の過半数がiPhoneを利用している国だ。日頃から私は「Androidスマホよりも汎用性もカスタマイズ性も低いiPhoneを何故みんながみんな使いたがるのか?」そう感じている。
「みんながみんなiPhoneを使いたがる」
この現象には何か理由があるのではないかと考えた時、私はある事に気が付いた。特段無いという事に。
以前から私は

  1. iPhoneの方が良い人

  2. iPhoneでなくて良い人

の2つに分類してきたが、今回はここから更に細分化してみようと思う。
そこから携帯電話の選び方を模索するのだ。

iPhoneの方が良い人

まずはiPhoneの方が良い人だ。
この中には考えもしないほど様々な理由を抱えた方がいることだろう。

  1. Apple製品専用のアプリと機能を使う

  2. 「瞬時にその場で」が要

  3. Androidを使いこなせない

  4. Appleを応援している

  5. iPhoneのデザインが使いやすい

  6. Adobe製品を使う

私が思いつくだけでも6つはある。

Appleは世界で初めてフォントデザインを開発したり、.mp3(ちなみに私はアンチ、まだ.m4aの方が良い、できれば.wavが良い)という圧縮音声データを開発するなど当初から基本的な機能に加えて芸術的な方面に力を入れてきた。
またiPadを使って絵を描くプロデザイナーがいるように筆圧段階が多かったり、飛び出たレンズの高性能なカメラが搭載され、それに合わせた専用のアプリと機能が主に芸術面で展開されている。そのため、専用アプリを使うグラフィッククリエイターはiPhoneを使うのが必然的だ。
少々余談で、MacBookで作曲する方も多いが、実際には拡張性や音質の限界値の低さからあまりおすすめできない。ラップトップとデスクトップで強みが異なってしまうため比較するのは野暮だが、Mac miniやMac Studioなど拡張性が高い物の方が良いだろう。お金があればな。

また、「瞬時にその場で」が要になる方はiPhoneが適しているだろう。これはスペックの問題ではなく、OSの仕様と互換性によるものだ。
Androidは開いているアプリとバックグラウンドで動いているアプリ以外は動作が停止するようになっておりアプリを開いてから0.5〜2秒程度待つことになるが、iOSは常にバックグラウンドで動いており開いた瞬間に作業の再開ができる。ただそのせいかiPhoneにはバッテリー持ちが悪いモデルが多いが、最近改善されつつある。
そしてiOS-macOSにはAndroid-Windowsよりも高い互換性があり、Macでリリースされているアプリは基本的にiPhoneでもされているため出先でも難なく作業を再開できるのだ。瞬時にその場で絵を描きたい・瞬時にその場で曲を作りたい・瞬時にその場で文書やスライドを作りたいなど「瞬時にその場で」を 重視する方はiPhoneが良いだろう。

次にiOSを使い慣れてAndroidの操作ができない方だ。これは主に30歳以上の方に多い傾向がある。それは日本におけるiPhoneの普及時期によるものだ。
時代は遡り1998年、Appleは既に日本に市場を展開しつつあった。当時は「スマホ」ではなく「ケータイ」の時代。家庭用パソコンなんて大層な物は無い家庭が多く、あってもWindowsパソコンではなくPC-98という世帯も大多数だった。そこに付け込んだAppleはiMacの可愛らしい見た目と圧倒的な高性能さで、主に98ユーザーの乗り換えに成功していた。そうしてMicrosoftとAppleが競争の幕を開けた平和な世界は、2000年問題を抱えていた。しかしそんな事はどこ吹く風。Microsoftだけが競争しているつもりだったようで、AppleはMacに西暦2万9940年まで稼動し続けられる時間設定をプログラムに組み込んでいた。その事をAppleがニュースで公言した瞬間だったのかもしれない。Macユーザーは増え出し、そのおかげか初代iPhoneがアメリカで発売されると、販売されなかった日本では不平が殺到し、罪の無い街の家電量販店に抗議が起こるほどiPhoneには期待が高まっていた。そして待ちに待った2008年7月11日、 iPhone3Gが日本で発売されると長蛇の列ができ、あの名言が生まれた。
「―乗るしかない。このビッグウェーブに。」
当時 iPhoneユーザーが急増した理由には

  1. Macユーザーが流れ込んだ

  2. 携帯ショップが買ってほしいあまり安く販売した

  3. 他に高性能なスマホが無かった

この3つの理由が考えられる。3つ目について説明すると、当時はガラケーが主流。docomoをはじめとする通信会社が独自OSを搭載したスマホを展開したり、SONYがAndroidを搭載したXPERIAを展開するのは少し後。その間に確実にユーザーを獲得していったということだ。
話が二転三転したが、まとめると世界初の高性能スマホであるiPhoneを使う方が増加し、その後他のOSを搭載したスマホも多数販売されるようになったが、使い慣れたiPhoneを手放し、発売当初は充電すればカイロと馬鹿にされていたXPERIAに乗り換える訳もなく、ガラケーから乗り換える方は高性能なiPhoneか日本人向けに開発されたXPERIAか、はたまた別のスマホか…よく悩んだ挙句、今のOSシェア率の円グラフが出来上がったということだ。

Appleを応援している方については、やはりデバイスに愛着が湧くようにメーカーにも愛着が湧くようで、単純にAppleを応援したいという理由で購入する方もいる。 私事になってしまうが、私はSONYが好きで可能な限りSONY製品を購入するようにしているように、そういう方もいるのだ。

また、洗練されシュッとしたかっこいいデザインに興味を持つ方もいるようだ。iPhoneは基本的にデバイスの寸法が変化しないためカバーの製作会社も作りやすく、沢山の会社から様々なデザインのカバーが展開されており、そのカバーを付ける為にiPhoneを購入する方もいるらしい。まあ私の価値観から物申すと、本体のデザインに惚れ込むならまだしもケースの為にデバイスを決定するのは浅はかとしか言いようがない。あくまで言っておく、私の価値観だ。話を戻そう。MacBookを見れば一目で分かるようにAppleは無駄が無いスマートなフォルムが売りで、初代CEOのスティーブ・ジョブズがiPhoneを床に叩きつけ強度を示す演説があるように、硬く壊れにくいのも特徴である。

その他に、Adobe製品を使う方はやはりiPhoneと言うべきだ。昔からAppleはAdobeと共同でペイントソフトを開発したり、AdobeもMicrosoftやGoogleよりもAppleに対して優先的に待遇を良くし、Apple製品でのみ利用できるAdobe製品もある位だ。CLIP STUDIO PAINTやPowerDirectorを使用する方なら無理してApple製品を選ぶ必要は無いが、Adobe製品を使用する方ならiOS-macOSとAndroid-Windowsのどちらにするかはしっかり検討すべきだろう。しかし、Adobe製品を使用する方は「そもそもmacOSとiOSのUIがよく分からない」など明確な理由が無い限りはやはりApple製品であるMac・iPad・iPhoneをおすすめする。

iPhoneでなくて良い人

ここまでiPhoneの方が良い人を解説してきたが、次はiPhoneでなくて良い人について解説する。これは私の全くの偏見だが、iPhoneユーザーの大半がこれに当たるだろう。あの欠けた林檎マークの由来を知っているのかは定かではないが、欠けた林檎マーク=高性能の概念を取っ払えない限りはいつまでも日本のiPhoneユーザーは減らないだろう。
前述の「iPhoneの方が良い人」において「カメラの性能で選ぶ」と述べていないことについて疑問を抱いた方もいるかもしれないが、これにはちゃんとした理由がある。確かにAppleが背面から飛び出たレンズのカメラを発表した当時はその大胆なフォルムと性能の良さに世界が沸いた。しかし2020年を境に様々なメーカーがAndroidスマホで本気を出してきたのだ。日本メーカーを例にするとXPERIAの生みの親SONYは自社で展開しているミラーレスカメラαシリーズの技術を存分に詰めたカメラを搭載し、AQUOSの生みの親SHARPはドイツのカメラメーカーであるLeicaと手を組み一眼レフのレンズやガラケーと同じような見た目のカメラを搭載した。ちなみに最初にカメラを搭載した携帯電話を作ったのはSHARPであるため、原点復帰と言ったところだろうか。熱い展開だ。その他にも「iPhoneよりも安いがカメラ性能も本体性能も高い」というAndoidスマホがさまざまなメーカーから展開されている。つまり、カメラの性能のみでiPhoneを選ぶ理由はもう無くなっているのだ。

そして音にこだわる方は、次にスマホを購入する際は音にもカメラにもこだわることができるミドル〜ハイエンドのXPERIAを購入するか、iPhone に加えてWALKMANなどのDAPを購入すべきだ。
iPhone本体の音質(ステレオスピーカーだし、結構音質は良いけど価格からしたら当たり前)に加え、AirPodsと組み合わせた音質を下手褒めしている方がたまにいるが、嘘だと言ってくれ。普段聴きならそこそこだが褒めるほどの音質じゃない。恥ずかしいのはお前だぞ。無線接続にはコーデックという規格が存在するのだが、iPhoneが出せるのはAACだけだ。下の表を参考にどれほどの音質なのか確認してくれ。そもそも音質にこだわるなら断然有線だ。
音というのは味と同じように人によって好みがあるため一概に批判できないのだが、音質というのは好みではなく数値化できるため一瞬でかぶれだと分かってしまうのだ。

https://online.stereosound.co.jp/_ct/17560115より参照

また、みんなが使っているからという理由で使用している方も多数いるだろう。しかしながらこの理由で使用している方はiPhoneというブランドを存分に使いこなせていない方がやはり多い。使い始めるきっかけは「みんなが使っているから」でも構わないが、やはり高いお金を支払って購入した物なら存分に使いこなしたいものだ。
自画自賛になってしまうが、「学校でiPadを強制的に買わされた私の方が使いこなせている」と感じるほどしか使いこなせていないiPhoneユーザーもいる。
また職場や教育機関で使用するパソコンはWindowsが多く、私生活においてもmacOSよりもWindowsの方が汎用性と拡張性には優れている。しかも、Windows-iOS/macOSには全く互換性が無く、有線接続しても充電されるだけなのだ。私はiPadのデータを移したくWindowsパソコンに接続したが、全く反応してくれず虚しかった覚えがある。
つまりパソコンをWindowsパソコンにする予定の方はOSだけでなくほとんどのファイル形式に互換があるAndroidスマホが良いということだ。

結論

こうして考えると、世界と同じようにiPhoneを使う人は少なくてもおかしくないはずだが、欠けた林檎マーク=高性能を信じてやまない方とみんなと一緒が安心する方が多いのだろう。

ちなみに私はSO-53C(AmazonにてSIMフリー¥15,000で購入)というモデルのXPERIAを使っている。ほぼ全ての作業をパソコンでやってしまい、写真にこだわるならやはりカメラで、出先でまで音にこだわってたらお金が足りないため、予算を考慮すると結局エントリーモデルが私にとって最高なのだ。補足だが、XPERIAは接続するヘッドホンとイヤホンを工夫すればエントリーとは思えないほどに厚みがある音を感じられるぞ。さすがDAPの生みの親だ。

かなり長い話になったが、結局言いたい事はたった1つ。あなたのスマホの用途・汎用性・拡張性・デザイン・処理能力の5つを踏まえてどんなスマホにするか決めてほしい。


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