小生と5点ラジオとの出会い。「あなたの汗の匂いが好き」
7月に入ったばかりだというのに東京は連日の猛暑が続いている。
じりじりと肌を焼くような強烈な熱波によって、私の額からは大粒の汗が止めどなく流れ落ちて白い半袖ワイシャツに大きな汗染みを作っている。
「ああ、今年もこの時期になったんだ」
ハンカチを団扇代わりに風を仰ぎながら、また彼女のことを思い出してしまう。
あれは30年ほど前、小生が会社の出張で訪れた南フランスのとあるレストラン。観光客向けというより、地元の人に愛されるような、簡素ながら小綺麗な店内。どこか余所者には排他的