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フィンランドの雪山でピンチにおちいった話



初投稿でなんなんですが、ピンチにおちいった話書きます。一番最初に思い浮かんだので…。

私は高校2年生のとき、留学していたフィンランドの雪山でピンチにおちいった。

「ピンチにおちいった」と自分では思っているけど、起こったことの危険度が、知識が無さすぎてあまり分かっていないので、もしかしたら、「全然ピンチじゃない」かもしれない…。

いや、でも!本当に!あの時の私は「これ、ひょっとしたら、かなりヤバい状況じゃない?!どうしよーーーー!!!」とかなりパニックだったので、「全然大したことないじゃん!」などと言わずに(やさしい心で)聞いてほしい。

もし、この出来事の危険度がわかる方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください。

以下、あの時何が起こったか、数年前の記憶を呼び起こして、書いてみたい。









フィンランドの真冬、雪が降り積もっている時期。留学団体主催の旅行でフィンランド北部へ行った。この留学団体は日本のみの団体ではないので、ドイツ、アルゼンチン、ハンガリーなど色んな国の留学生たちと一緒に。総勢100人くらいかな?数えてないから分からないけど。日本人は私を含めて7人。


旅行は5泊6日くらいだったと思う。結構長め。サンタクロース村へ行ったり、犬ぞりに乗ったりした。

問題の出来事が起こったのは確か2日目。その日は、みんなでゲレンデへ行く日だった。ゲレンデで何をするかは自由に選べたのだが、私はクロスカントリースキーしかやったことがなかったので、それをすることに

↑こういうやつです


私を含めた日本人4人と、海外からの留学生複数人で並んで、いざ出発!

数分後、海外勢のスピードが速すぎて、全くついていけない日本人の私たち…。

それもそのはず。私を含めた日本人4人、みんな日本の南部の出身で、クロスカントリースキー超初心者。私もこの旅行の1ヶ月前くらいに初めてクロスカントリースキーに挑戦。全く前に進めない、転びまくるレベルから、ホストファザーに何日もかけて教えてもらい、最近ようやく前に進めるようになったばかり…

海外勢に「ごめんね!私たち先行くね!」なんて言われ、すぐにあたりには自分たち4人以外、誰もいない状態になってしまった。

でも、そのときは、「自分たちのペースでゆっくり行けるから、他の人たちいなくても全然いいや!」なんてのんきなことを考えていた。


1時間ほど経っただろうか。クロスカントリースキー超初心者の4人で、ゆっくりゆっくり、真っ白な道をひたすら進んでいると、分かれ道にさしかかった

日本では絶対にあるであろう立看板とか案内板とか、そういう類の物がどこにも見当たらない…。

そういえば、出発する前に地図とか一切確認しなかったな…。分かれ道があるなんて思ってもみなかった…。海外勢の、なんだかクロスカントリースキー得意そうな人たちに、とりあえずついて行けばいいや!って思ってたな私…。と自分の考えの浅さを痛感。

「どっち行こうか…」

「海外勢の人たちはどっちに行ったのかな…?全然分からないね…」

「どっちもちゃんとスキー板の跡が付いてるから、どっちでもいけるんじゃない?」

「どちらかが長いコースで、どちらかが短いコースとかかな…?」

なんて会話をしていたが、一向に決められないので、最後は直感で「こっち行ってみよう!」と左側の道を進んだ。

私たちの選んだ道は行き止まりがある様子もなく、かなり進むことができた。

しかし、30分ほど経ったころだろうか。道が途切れている。道が全くなくなってしまったわけでわないのだが、2m程の大きな段差があるのだ。

(2mはちょっと言い過ぎかも?1.5mくらいかな…?とりあえず、足を伸ばして着くような距離ではなかった。)

私たちがいる所から、2m程下の所に、ぐちゃぐちゃっとスキー板の跡のようなものがある。そして、その数m先から再びまっすぐのスキー板の跡があり、林の中へ続くようだ。林の中の跡は、明らかにスキーの道だと分かるほどはっきりしている。

「え、段差?!結構でかい…」

「どうする?一応道続いてそうだけど…」

「分かれ道まで戻るのも時間かかるしね…」

私たちはとりあえず進んでみることにした。

まず、私たちの中でも比較的クロスカントリースキーに慣れている子が、2mの段差をどうにかこうにか降りた。

「あー…これ無理かも。やっぱりやめよう。」

次に降りようとしていた子がなかなか降りられずに言った。
私たちはもと来た道を引き返すことにした。がしかし

「ん…待てよ…どうやって上に戻る…?」

上にいる3人で、その子を引き上げようとするも、なかなか上手くいかない。

そのまま数分間試行錯誤。

私たちも力を振り絞って、下の子も雪を蹴飛ばしながら、やっとのことで上に戻ることができた。

2mの段差を登るのもピンチだったが、本当のピンチはここから。

よし、もう今日はここまでにして帰ろう!

と思ったとき、

「ちょっと待ってね、スキー板が靴にはまらない」

私は下にいた子を引き上げるために、スキー板を一時的に外していたのだが、スキー板が靴に上手くはまらない!

はまらないといっても、クロスカントリースキーを始めたばかりの頃は、そんなことはよくあることだったので、そのときは、ちょっと角度を変えたりすれば、すぐはめられるだろうと思っていた。

角度を変えたり、力加減を変えたりしてスキー板を踏んでみるも、上手くいかず…。そのまま数分が経過。

私だけではなく、もう一人の子も、スキー板がはまらない様子。

気温はたぶんマイナス20℃くらい。(さすが北欧。)
寒い。
身体を動かしてない分どんどん寒くなっていく。

スキー板をくっつけず、そのまま靴で帰ろうかとも思ったが、雪が深くて歩けず断念。

「なんでくっつかないのかな…」

何が原因なのかも、こんなときどうすればいいのかも、クロスカントリースキーを始めたばかりの私たちには、さっぱり分からない…。

(今の感覚だと「スマホで調べれば即解決だな!」って思うけど、このときはスマホが普及し始めたばっかりで、4人ともスマホを持っていなかった。)

刻一刻と時間が過ぎ、日も少し暮れてきた。
最初は全然焦っていなかったが、全くスキー板がくっつく気配がなくパニック気味に。
「ヤバい…。このままではバスの集合時間に間に合わない…。」

「このまま死んじゃうかも!スキー板がくっつかないせいで!!!」とまでは思わなかったが、

「え…もしかして、私たちが帰ってこないのに誰かが気づいて、助けてきてくれるまで、マイナス20℃の中、辺りも暗い中、ここに居ておかなきゃいけなかったりする……?!?!」とは思った。本当に。


結局、その後数分で、スキー板がくっつかない問題は解決するのだけどね。


スキー板と靴をくっつける所が壊れているのかもと思い、よーくよーく見ていると、くっつける所に氷が張っていることを発見!

「これを溶かせばいいのか!」
そう思って、自分の息を吹きかけていたら、見事に溶けて、スキー板を靴にくっつけることに成功!!

もう一人の子も同じ方法で成功!

私たちは急いで来た道を戻り、何事もなかったかのようにバスに乗ってペンションまで帰った。

一件落着!!めでたしめでたし!!!

一応せっかくなので、このピンチで得た教訓をまとめておく。


◼️「誰かが教えてくれるはず」などと思わず、自分から聞きに行く。自分でも調べる。

具体的に言うと…

【前日までに】

  • クロスカントリースキーでの注意点をホストファザーに聞いておけばよかった。

  • 自分でもネットなどを使って調べておけばよかった。

【当日は】

  • クロスカントリースキーの地図を見て、ルートを確認しておけばよかった。

  • スキー中に何かあったらときにどう連絡を取ればいいか、確認しておけばよかった。

そもそも、自分が超初心者であるという自覚をもつことが必要だったのかも。個人主義的な国では、日本のように、周りが気を遣ってあれやこれやを教えてくれたりしない

個人主義的な国へ留学する方・旅行する方、どうぞお気をつけください!

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