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鎌倉へ行った話

オバちゃん5人で、6/1に鎌倉に行こうと計画をたてた。
一泊だから王道コースの旅だ。いろいろ考えて梅雨の前、鎌倉と言えば紫陽花だけど少し早いかな、と日にちを設定したつもりだった。そのときは。

想定外な梅雨入りの早さに加えて、台風まで近づいている。直接の影響はないとはいえ、梅雨前線を刺激しまくっていて、ひたすらに雨が降る予報になっていた。
しかし仲間内に強烈な晴れ女がいる。彼女のおかげかありがたいことに、初日は何とか天気がもってくれた。

朝早くに大阪を出発、昼前には鎌倉に着いて、予定どおり小町通りで食べ歩きでお昼を済ませ、豊島屋にて鳩サブレーをゲット、鶴岡八幡宮から北鎌倉を目指しながら建長寺、明月院、円覚寺を回り、途中お抹茶とお菓子をいただき紫陽花もしっかり鑑賞した。なかなか順調だ。北鎌倉駅そばのカフェでいったん休憩して鎌倉駅へ戻った私たちは、予約していたフレンチのお店でディナーを堪能、その日の宿に向かった。

次の日は、残念だが予報通りの土砂降りの雨だった。

江ノ電の一日チケット(のりおりくん)を購入、でもどう考えても歩いて渡る江ノ島は無理だと断念し、スラダンの聖地鎌倉高校前で写真を撮ったり(誰もいない)、早いうちにと長谷寺から高徳院へ。何にせよ雨なのでかなり空いていたのだと思う。それでも鎌倉大仏の前には修学旅行生が一校どころか三校くらいいたのではないか。天気が悪くてかわいそうだなと思ったが、時折吹き付ける強い風に煽られる格好で、服はじっとりと濡れるわ、必死で傘を支える腕が疲れるわ、でこちらもだんだん悲惨な様相に。

江ノ島で生シラスを食べる予定を変更し、先日たまたま見たテレビ番組で紹介されていた店へと向かう。こんな雨でもテレビ効果か、すぐに席は埋まりゆっくりしていられず。そのあと有名なカフェへ行くつもりだったが、もう雨の中を移動するのはいやだと、鎌倉へ行って別のカフェでまったりすることにした。

そこでいろいろ検索して、何やらあちこちでひどいことになっているのに初めて気づく。大阪でも電車が止まっている区間があるようだと分かり、これは新幹線の予定を早めたほうが良さそうだと、新横浜へと向かった。

時すでに遅し。だったのだ、このときはもう。

まず新横浜まで向かうのも電車が遅れがちで時間がかかった。
ようやく着いた新横浜で、予約を変更してもらおうと窓口に並ぶ。だが既に、運転見合わせ状態でいつ動くか分かりません、それでもいいなら今ホームで待機している新幹線(本来14時48分発)に乗ることはできます、どうしますか?と聞かれ、どうしようもないので言われるがままに変更してもらった。これが16時ごろのこと。

ホームに上がって驚いた。台風が直撃したかのような激しい雨と風。これでは動くのは無理では?とちらりと不安になる。当初は動くのを期待してか満席状態だったが、時間が経つにつれ諦めたと思われる人たちが新幹線から出ていく。ホテルが取れたのか、自宅へ戻ったのか。

私たちもホテルを探してはみたが、適当なところはすでに満室で、やたら値段の高いところしか空いてなく、土地勘もないから探しようがなかったというのが本当。とりあえず席はあるからと油断していたせいもある。あの時予約変更して座っていなかったら、何が何でもホテルを探していたと思う。

そして20時前、とうとう運行停止の案内が。

今手元にあるチケットは後で払い戻してもらうことにして、代表して私がスマートEXを使って明日の新幹線の予約を改めて取ろうとする。もうかなりの予約が入っていたが、11時台に予約を入れた。これで一安心だ、と思った。

そのころには半数以上の乗客が降りていたが、それでも出るに出られない人がまあまあ残っていた。都合でいったん小田原まで行き、そこでしばらく待機、そして東京へと向かってから車両を開放するというアナウンスが入る。

おお、人生初めてのいわゆる列車ホテルではないか。

狙って泊まれるものではない。我々オバちゃんたちはレア体験だと、ここまできたらすっかりハイでポジティブになっていた(笑)

23時前、やっと小田原へと動き出した。そこで何台もの車両を見送り、結局のところ、東京へたどり着いた時には日付けが変わっていた。

東京駅でホームから改札階へと降りてみた。閉じられた改札の外にもまだまだ人がいる。私たちには席があるが、あの人たちは結局どうしたのだろう?そこらで寝たのだろうか。

今から思えば新横浜で止まったままで幸運だったかもしれない。いろいろ検索してみて、そう思った。東京まで連れていかれたが、そう混んでもない車両で、三列シートに足上げて横になって寝られたのだから。

5時半ごろ目が覚めたとき、寝ぼけながらも5時に運行状況が出ることを思い出して確認してみると、昨夜取った新幹線は運休になっていた。すぐに予約を取り消して(JR側都合なので手数料は無料)、今度は東京駅からのチケットを取り直す。12時運行開始で抑えられたチケットは13時21分のもの。まずまずか。

何にせよ、手元のスマホで予約できるのはありがたい。皆さん新幹線乗るときは、スマートEXに登録することをおススメします。
スマホの電池残量を気にしながらの作業。ホテルで送ってしまった荷物の中に充電器を入れてしまったのは痛恨の極みだった。こんなことになるなんて思ってないから(笑)

8時ごろ改札を出て(追加料金も何もなく、チケットを掲げると出してくれた)、近くの喫茶店にてモーニング。東京まで来た記念にKITTEから駅を眺めたりして時間をつぶした。

いざごった返した駅に戻り、さあ発券するぜとログインしたら、なんと16分待ちの表示が。しかも途中で失敗し、再びの16分待ち。帰りのチケットは私の肩にかかっている。焦りながらもじいっと待ってなんとか発券、胸を撫でおろした。

ニュースなどでご存じの通り、その日の東京駅は混雑を極めていた。12時からの運行開始に合わせて、足止めを食らった人たちが押し寄せていたからだ。本来の運行時刻の合間を縫うように5本の自由席のみの列車も走らせるとあって、ホーム上はエラいことになっていた。なんと、3分ごとの運行だ、御堂筋線並みじゃないか。JR東日本の本気度を見たよ。

予約を取った新幹線に乗り込んで10分遅れで出発。やれやれこれで帰れる、と一安心。しかしまだ罠はあったのだ、緊急停止ボタンを押したどなたかのせいでの名古屋駅前の渋滞だ。次は名古屋駅のアナウンスから一時間はかかったのじゃなかろうか。
遅れに遅れて新大阪に着いたのは99分遅れの17時半ごろだった。

お疲れさまでした。

貴重な体験ができました。

      (上の写真は、長谷寺のもの)





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