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未だに後悔している50ユーロをケチった話

やって後悔した事はたくさんあるけれど、やらずに後悔した事は、ほとんどない有朋の首領(ゆうほうのどん)です。

今回はそんな私がやっておけば良かったと後悔している話です。

20年近く前に一人でヨーロッパのいくつかの国を旅行した時の、ギリシャで起きた出来事です。

その日は特に予定もなかったので街中を散歩していたのですが、歩道で大人が数人テーブルを囲んで盛り上がっていました。

様子をみていると、一人の男が3枚のカードをテーブルの上で並び替えた後に、周りの男達がカードの上に次々と100ユーロ紙幣を乗せていきました。

そしてカードを混ぜていた男が3枚のカードを開くと歓声があがります。
開けられたカードはエース、ジョーカー、ジョーカーの順番でした。
そしてエースのカードにお金を乗せていた男達に200ユーロが渡されます。

※イメージです

なるほど、コイツラは平日の真昼間から賭け事をやっているんだなと理解しました。

この後3回ほど、やり取りをみていたのですが異変に気づきます。

それはカードを混ぜている男の手つきがおぼつかないのと、カードを目で追って、これかなって思ったカードがことごとくエースだったんです。

こういうのって普通マジックだと、コレかなって思ったカードがハズレで、なんでエースがそんなとこに?!ってなると思うのですが、毎回そこだろうってカードがエースのままなんです。
そして驚く事に賭けている奴らも大体外すんです。


なんかおかしいぞ?


私が訝しがっていると、隣に立っていた男が私に話しかけてきました。

「おい、よく見ろよ」
「カードに印(マーク)付いてるぞ」

!?

なんと確かにエースのカードに小さなキズがついています。

男はニヤニヤしながら続けます。

「なっ、印あるだろ?」
「お前も賭けたらどうだ?」


怪しすぎる。。。


カードを混ぜる男にテクニックはなく、さらに当たりのカードには印がついているので、普通に考えたら絶対に当たります。外しようがないです。

でも、そんな事ありますか?

私は男に50ユーロしか持ってないと言うと、50ユーロでも大丈夫だと言います。

お前は賭けないのかと聞くと、今オレは金を持っていないと言います。

やっぱり怪しい。。

当時の私には50ユーロは大金です。(すみません、今もです)
貧乏旅行の1日の予算(食費、ホテル代、交通費)と同じです。

だけど、もし勝つ事が出来たら…

けど絶対にこいつらグルだよな…

でも勝ったら美味いメシが食える…

賭けようか、賭けまいか迷いに迷いましたが、私は結局賭けませんでした。

私は海外旅行でこれまで何度も騙されているので、もう騙されまいとその場を離れました。

10mほど歩いて、ふと後ろを振り返ると男達がテーブルを片付けていました。
あんなにたくさんいたギャラリーもみんないなくなっていました。

これはたまたまタイミング良く終了になったのか、カモ(私)がいなくなって解散したのかは分かりません。

後から一体あれは何だったんだと気になって仕方ありません。

こんな事なら50ユーロ賭けておけば良かったです。

勝ったらもちろん嬉しいし、負けてもネタになるし、実はどちらにせよ美味しい話だったのではないかと気づきました。

これが20年近く経っても、未だに後悔している話です。

もし誰か同じ体験した人がいたら、どんな結末が待っているのか教えてください!

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有朋の首領
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