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映画で地獄巡り(ニューオーダー、ジョン・ウィック、BAD LANDS)

意図せずして直近の映画がこうなってしまった。ニューオーダーは配信、ジョン・ウィックはIMAXで見た。

New Order

 開始から嫌な気持ちになる映画。細部でまぁそうなるよなっていう当たり前でかつ嫌な方に進んでいく物語。また当たり前で嫌な方になっていくってのが現実と地続きであることを嫌でも意識せざるを得ない。
 90分もない(クレジット含む)映画で満足度が高い。満足度 per second が高い。ささっと見て最悪の気持ちで床に就こう!

ジョン・ウィック:コンセクエンス


 予告のYakuzaが武器庫開けたら剝き身のSamuraiswordとSurikenあるの最高じゃないか!!??? 元々ジョン・ウィックシリーズが日本好き!みたいなシリーズで過去作では「平家」というKanjiのネオン看板のSushi職人がいるっていう話があったり、映画大好き!みたいなシリーズでこれ〇〇じゃん!っていうシーンがある。
 今作は今までに増して長い…と不安だったが今までに増して面白い!ジョン強すぎ問題であんまりキャラを評価できなかったというか感じなかったというか、マークダカスコスとか十分良かったけど、あくまで主役を引き立たせる敵って感じだったけど、今回は少年ジャンプで人気投票したら主人公より人気なんじゃないか!?って感じの喰ってやるぞ!ってキャラばかり!ドニー・イェン、真田広之他…豪華すぎる。今までの外連味たっぷりの「ねーよ!!」って叫んでしまいそうな演出もキャラが良いと必然性とまではいかないけど説得力はある。
 カンフー大好き映画でヌンチャクが出た!!ってなった所とレインメーカーした所が良かったなぁ。あと大阪での全般。The Hong Kong Massacreオマージュのシーンも良かった。階段も良かったなぁ…


BAD LANDS バッド・ランズ

 予告ポスターを見て「面白そうだな」と思い見た。実際超面白かった。ネタバレ無しでは上手い事話せそうにないので以下ネタバレアリで。本当に面白かったのでまだ見てない方は劇場へ












 原作勁草とすら認識せずに「特殊詐欺やってた姉弟がとあるビッグチャンスが舞い降りてきてン億を得るか得ないかのクライムサスペンスなんだろうな」って感じで見たら、めちゃめちゃ重たい話が序盤から展開されてビックリ!序盤から知性を感じる練(安藤サクラ)と教授(大場泰正)に高城(生瀬勝久)を混ぜて組織的な特殊詐欺描写。特殊詐欺側が受け取りの場所を変更させたりという本格さ(勿論本物は知りませんが)、それでも成功しない詐欺、練や教授のような普通に暮らせそうな人間が身をやつし詐欺をする世知辛さ。教授にも転落した過去があるように練にも何があるんだろうなと見ていたら、物語が進むにしたがって練がリスクを背負っても、努力してもどうしようもない強い力で雁字搦めになって抑えられている過去が明らかになった時とそこから最後の解放感に繋がるのが最高。
 個人的に好きな所は関西弁と西成老人アパートの喧しさと合わさって曼荼羅の言う事が聞き取りにくい所。練は左耳が聞こえにくい設定だったけどあそこら辺の練以外ほぼモブって所(つまり練視点)わざと聞こえにくかったりしてるみたいな所があるのだろうか。
後は穣(山田涼介)のアホさウザさと練のやり取りとか高城の一番最初の嫌な感じとかどこまでが原作かわからないけどキャラクターのセリフや演技でその人のパーソナリティーが十二分に伝わって来て、それでいて大体近くにいて欲しくない!って感じなの最高。(岡田准一のアレも我が道を往く変なおじさんだ!ではしゃいだ)そして最悪な二人で2択を迫られることになるのも最高最悪。



という感じで三者三様の地獄巡り、直近で見た映画が全部こんな感じでジョン・ウィックの最後の階段シーンがバッドランズで被ったり(突き落とされる原因には大分差異はあると思うが)最悪の選択で捨てられてしまう高城とか本人は多少かわいがってるつもりだし力も持ってるなんだけど視点を変えた時報いを受ける存在なんだとかリンクして見れていい映画体験だった。


 


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