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母国語で勉強できる幸せ

日課である英語学習の一環で、ラジオ英会話を聞いている。常々天国のように思う。
こんなにわかりやすく、「日本語で」英語を教えてもらえて良いんだろうか。しかも実質タダで。

別にラジオ英会話の回し者ではない。
あと私はテキストを定期購読している。月ワンコイン程度。でもそれはソシャゲの10連ガチャより遥かに安いし、だいたいのプチプラアイシャドウ約1つ分だ。物によってはもっと安いかも。聴力に自信があるならテキストなしで挑んでも良い。

さて。なぜ「日本語で」と強調したのか。
それは日頃私が観ているYouTubeの英語講座系チャンネルが、基本的に英語圏のネイティブによる、英語で英語を教えてくれる講座ばかりだからというのもあるが、実は母国語で勉学や研究をできる環境というのは、世界的に稀だからである。

散々その道の方々が口を酸っぱくして仰ていることだが、研究職では当然英語が前提で、英語ができるできないで顕著な差が出来てしまうという。
学会での公用語問題は当然だが、何よりも、英語でなければ読めない資料や論文というものは、圧倒的に多いのである。
私の高校の時の数学の教諭が言っていた。「数学するために大学に行ったのに、ほとんど英語を読んでいた」。大学レベルの数学は高度な英語が必須だそうだ。

当然、日本国内でも研究職は英語が必須になるんだろう。
しかし日本では「母国語で」得られる情報が非常に多い。
多くの本が翻訳して出版されているし、日本語で公開されている情報そのものも多い。ベースが日本語のものも珍しくないのだ。
それは古より知識教養に熱心だった先達の遺産であり、この30年で奪われ続けてジリ貧化する、現代日本においての最後の意地と努力かもしれない。

それが失われる日は、遠くないだろう。


閑話休題。

それにしても、いい時代になったものである。
ネットのお陰で、留学しなくても、かなり徹底した英語環境に身を置くことができるようになった。

YouTubeで日本語ゼロのネイティブの動画、SNSでニュースサイトや英語圏アーティストや機関の投稿、音楽は洋楽、本は洋書(電子書籍なら指先一つで簡単に入手できる)、映画は英語音声(できれば英語字幕)、ゲームでは外国勢とチャットすることもあるだろう。海外の大学の講義だって、ネットで公開されているものは見れてしまう。
物理的に海を渡らなくても、擬似的な語学留学環境を一日に数時間でも作ることができる。

しかもほぼタダで。

必要なのは電気代とスマホorPC代とwifiの回線代だけだ。

文明ってえげつない。


その昔、「駅前留学」なんて謳った英語教室のCMがあったが、今や駅前どころか、「スマホ前」だ。
加えてChat-GPTの登場である。一人でも対話までできるようになっちゃったよ。それどころか翻訳までしてくれちゃう。最早言葉は壁になるのか? あのAI普通に嘘つくけど。

文明って、えげつない。

とはいえ、実際のコミュニケーションはやはり人対人であるので、自分が英語を話せないことには何も変わらない。
言葉とは、人と人をつなぐためのツールだからね。
結局勉強は必要になるのである。


さて、文明の利器とは、使い倒すためにある。と私は思っている。
道具がどんなに便利になったところで、それを使うものが愚かなままでは何も変わらない。それではハサミのままだ。

というわけで、使い倒してやろうじゃないですか。
ネットだろうがAIだろうが、伝統的なラジオ講座だろうが。使えるものは全部使いましょう。
せっかく母国語で勉強できる、恵まれた環境にいるんだから、利用しない手はない。
そしてそれはいつか、自分の人生の、未来を切り開く一縷の望みになるのだから。


最後に、2つ、私の好きなドラマの台詞を置いておこう。

「来るべき日に備えて日々精進せよ」
私の好きなドラマ『カムカムエヴリバディ』の最重要メッセージの一つ。
あ。このドラマも名作なのでぜひ観ていただきたい。NHKオンデマンドから観られます。回し者?

「1日1個、新しいことを(覚えましょう)」
やはり同ドラマの台詞。

がんばろうね。

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