やどりぎ座閉館の決定を受けて

やどりぎ座では「驟雨」「紙風船」を演出した。
劇団渡辺の方々とはそれ以前の、みるめの頃からのお付き合い(その頃の話はここに)。

劇場は生き物である。これは全演劇人の総意だと思う。
大事にした分だけ空間はいきいきと輝く。この大事に、というのは精神論の話なので掃除云々だけのことではない。
SPACの劇場が色んな演出家に愛されているのも、生きた空間であるというのが理由の一つなのではないかと思う。

やどりぎ座は、開場イベントとして初めて訪れたときには「ここで...劇団渡辺の演劇をやる...?」という不安も正直あった(地面がフワフワだし!)。
でもその後は訪れる度にいろんな人が置いていった、そして劇団渡辺の方々が育んできた豊かな匂いが広がっていた。
 まだこれからも更に豊かなになり得た空間が社会的な理由で存続できないことは、悲しい。

最近ひさ枝さんと会ったのが大石さんと陽代さんのお通夜で、
「最近会うといつもお互い泣いてるね」と言われた。

今回閉館のお知らせを受けたのは、ちょうどやどりぎ座に多田さんのWSを受けにいく途中だった。また悲しい気持ちで会うのか、、、と思っていたけど、劇場に着いたら、何だかまだ続きはある気がした。まだ終わりじゃない!

でも、
いつまでも あると思うな 歯と劇場。

未だに私にももっとできることがあったのではないか、という点のみ悔やまれるけれど7月まで、そしてその次のステップも、全力で応援していきたい。

4月22日 濱吉清太朗

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?