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わたしの中には「オジサン」がいる

カット専門店というものを見つけて、実際に行ってみるまでの経緯を3回に分けてnoteに綴ったのち、昨日は勢い余って後日談まで書きました。

それほどわたしは、通常の美容院での社交性の高いキラキラした美容師さんたちとの会話に苦痛を感じていたのであり、シャンプー無しでカットのみ、カラーもパーマもありませんというシンプルさに感謝感激雨あられだったのです。

結婚し、実家を出て夫と過ごす内に、わたしは独身時代に知らなかった様々な「初めての世界」を体験しました。

銭湯
サウナ
立ち食いそば屋
カット専門店

銭湯やサウナで黙々と1人で過ごすことを愉しみ、手ぬぐいを引っ掛けて立ち食いそば屋でちゃちゃっと飯を済ませる。
髪が伸びてきたらパッとカットしてもらう。

最高。

でもこれって…

「オジサン」じゃないか!

20代の頃、周囲から「若い女」枠に押し込められることをどうにも窮屈に感じていて、最近オバサンになって楽になったわーと解放感を味わっていたわたしです。

でも、余計な装飾や手間を省いたものを愛し、他者との交流を好まないのって「オバサン」というより、もはや「オジサン」だよねということに気付きました。

だって、オバサンってなんかゴチャゴチャした服着て長々と井戸端会議とかするもんね。
(※イメージです)

元来オジサン的趣味嗜好を持っているのに「若い女」枠で扱われたら、そりゃ居心地悪いわ…。

属性、真逆だもの。
見た目と中身がちぐはぐなのは悲劇です。
過去の自分が気の毒になりました。

カット専門店にしてもね、こんなにも感動しているのはたぶん、わたしだけなのですよ。

通っている客の恐らく7~8割方を占めるオジサンは「シャンプー無し・カットだけ・カット中は余計な会話をしない」というこの状態が「普通」なのではないか。

最近は、ソロ活女子が流行った影響なのか、女が1人焼肉をしていても1人で温泉宿に泊まっても、友だちいないのかしら、とか不倫の末の傷心旅行かしらとかの好奇の目にさらされることが減りました。

まあそもそも、友だちいなかろうが放っとけやという話だし、若い女の1人旅=不倫で傷心って随分安直な発想だな、バカにすんなという話ですが。

だから見た目がオバサンであるわたしが、オジサン文化に参入しても、それほど悪目立ちすることはありません。

しかも、わたしは1人でパフェとかも食べに入れます。
先日は急にフルーツサンドが食べたくなって、果物屋さんが展開している喫茶店に立ち寄りました。

うん、特に問題なし。
わたし世代の女性1人客、他にもいるし。

と考えると「見た目がオバサン」って便利です。

オジサンっぽい世界にも
キラキラ女子っぽい世界にも
まあまあ違和感なく溶け込める。

オバサンって最高じゃないか。
妙なところで万能感を味わうわたしなのでした。

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