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2人組って、ちょっと横柄になる(気がする)

結婚、という道を選びはしましたが
わたしは1人で過ごすのがとても好きです。

夫が終日出かけている休日は
わたしにとってボーナスタイム。

何をして過ごすか
何を食べるか
考えるだけで
ウキウキが止まりません。

そんな心浮き立つ1日、わたしは1人
雑貨屋に入ります。

あ、このメーカー知ってる。
このシリーズ、新作出たんだ。
これは…あ、こういう使い方をするのか。

脳内で独り言を呟きながらゆっくり見回っていると、ときどきわたしを押し除けるようにして、わたしが見ていた商品を覗き込む人が現れます。

「あ、これかわいいー!見て見て!」

見ると相手は2人組。
横入りしてきた人は、少し離れた場所にいる自分のお友だちか恋人かに語りかけているのです。

「何?どれー?」

とお連れの方が近寄ってくると、わたしはその場を離れざるを得ません。

同じものを見ていても、わたしは1人、脳内で喋っているだけ。
明らかに【2人でこの商品を見たい!】という希望を表明している会話が耳に入っていて尚、同じ場所に居座る心の強さは、わたしにはありません。

場所を譲り、他を見始めると先程の方がまた

「あ、これもかわいいー!見て見て!」

とお連れの方を呼び、わたしはまた逃げるようにその場を去ります。

1人客でこういった、傍若無人とも言える行いをする人は少ない、ように思います。

1人でいる人は大抵、今、誰も見ていないスペースを選んで見て、目当ての場所が空くとすっとそこに進む、という行動をとる、場合が多い。

今回のようなことは、「わたしは連れと一緒にいるのだ」という優位性を、意識的にか無意識にか感じとり、そこから生じた傲慢さが表面化したときに起きるものなのではないか、とわたしは見ています。

1人でいると物静かな人が、集団となり気が大きくなると急に大声を出すようになったり、大胆な振る舞いを見せ始めたりする様を時折目にしますが、あの現象の、これは縮小版なのではないでしょうか。

集団は、怖い。

1人では怯えて出来ないことも、集団の中の1人になると出来てしまう、ということが人間には往々としてあるものです。

かく言うわたしも、夫と一緒にいるとはっきりと、心強さを感じます。
1人でいるときには多分しない質問を、お店の人にしてみたり、することがあります。

わたしは今、2人組であるが故に気が大きくなっているのだ、という自覚を、せめて持ちたいと思うのです。

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