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「a」の書き方が格好良いだろう? 少し練習したんだよ 後は余話

介護小説がうんたらかんたら。周囲からよく聞く。介護の文学性が云々。よく聞く。私も友人から勧められている。介護系の話はウケると。では、どのように書いたものか。簡単に書けると思うなよ。
介護業務に求められているのは文学性ではなく、相手の命の保証とか、生活の安寧とかいうものであり、私は、それを割とマジで心掛けて日々、業務に勤しんでいる。決して文学性ではない。蓋し、この世の誰もそれを望んではいない。介護者も被介護者も、その家族も、ネトストの私さえも。
他方、例えば、介護現場での人々の情動は苛烈かつ奇天烈で、認知症を発症した方は、その症状の重さにも依るが、感情を剥き出しにしている。世間体等で憚られる事を平然と行い、また口にする。私は小説とか呼ばれている紙の束を少しだけ読んでいるから、その禁忌な部分に文学性のようなものが、なくもない、とは思う。私自身も、元来が精神的に揺れ動きやすい性質の模範的メンヘラであるからして、その時々の心情を吐露すれば、ある種の高尚な文学性を獲得出来るのかも知れない、とは思う。
が、それに就いて書くと、規約違反、個人情報漏洩、世相に中指、ネット上での炎上やらに繋がり、介護士失格、ガチめの人間失格となるのが明瞭だから難しい所なのだ。
……いっそ何もかもブチ撒けてやろうか? 爆弾、発破しちゃう? お、オラの親指一つで人生すべて爆発してまう……へへ……。
と激憤、癇癪、夢野久作的な神経錯乱を起す日もあるし、それをするのに最も手っ取り早いツール、主にツイッターなども今はあるのだが、それをするとどうなるのかは目に見えているし、素が臆病なので、していない。出来ない。早い話、書くネタはごろごろ転がっているのだか、それを書いたら十中八九、ダイ・ハード並みの爆発炎上を起こす。携帯電話業界に恨みはないが、やむを得ない。スマホは折ろう。
いや、変に自身の遍歴を韜晦するのは止めよう。私は過去に拙い悪行をして、人が本来、普通に受けられるサービスを受けることが出来ない。例を挙げるならば、とある銀行口座を作ることが出来ない。これは現在、就労している介護施設でも担当者から文句を言われている。困ったことに弊社で給料を振り込んでいるのが、件の、口座を作れない銀行なのだ。だから私だけ別の銀行口座に振り込まれている。転職し辛い理由の一つがこれだ。悪い事、というのはしない方が良い。悪事を働くと、このような形で、あるいは別の形で、本当に生きていけなくなる。こういう事情があるから、「これ以上、悪い事は出来ねえ……お天道様に顔向け出来ねえや」と躊躇っている。とどのつまり、私の行動を抑えているのはこの一点かも知れない。もう役満に立直を振り込みかけている気分。シナトラよりも月までぶっ飛ぶ。難易度ルナティック。

私は何を書いているんだっけ?

あー、うん、そうだ、私は介護に就いて詳しく書けない事由を書いているんだった。大丈夫。俺は大丈夫だ。だからそういう目で俺を見るんじゃねえ。見世物じゃねえぞ。失せろ。


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