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いまもむかしも

どんな子どもだったか、
という話はよく話題に上ります。
お互いの知らない部分であり、
家庭環境、文化環境が色濃く反映されていて、おもしろいからです。
共通しているところも、していないところも、それぞれありますが、
家にあるお菓子を盗み食いする、
というものは、印象的な共通点でした。
盗み食い、
と言えば響きはよろしくありませんが、
親が買ってきたお菓子を、
誰もいないときにこっそり食べる、
というものです。
彼女はチョコレートを、
僕はアイスを、
主に、こっそり食べていました。
どうして、こっそり、なのか、
親がそれらを買ってきた際に、
1人何個まで、
といった量が決められているのに、
それを超えて食べたいからです。
親に一言、
もうちょっと食べていい?
と、聞けば良いものだったのですが。
食べる前と食べた後の、
場所や向きといった状況を、
なるべくそのままに維持し、
よし、これでバレないだろう
そのように、したり顔でいたわけであります。
後で、親が、
食べた?
そう聞いてきたら、
いや、知らないよ
なんてとぼけて返すわけです。
多くの人の幼少期の思い出に残っている場面じゃないでしょうか。
僕は、こっそり、を完遂しましたが、
彼女は、一度父親に目撃されたそうです。
彼女がまだ3歳くらいのとき。
夜中、彼女がチョコレートを食べていると、
父親がトイレに起きて、
リビングを通ったところ、
キッチンにいる彼女を見つけたそうで、
何をしているの?
なにも
口についているものはなに?
あ、、、
といったものだったようです。
こっそり食べなくても、食べたらいいのに
と、父親は大爆笑だったそうです。
かわいらしいエピソード。
そんな彼女は、今、
もちろん盗み食いをしませんが、
口まわり事情だけは変わりません。
歯磨き粉をつけたままでいたり、
さらには、ケチャップ、米粒、卵、
ありとあらゆる口に入れるものを、
唇からはみ出た端のほうにつけています。
なんて無礼な食べものなの
そう彼女は冗談をかましますが、
頬を紅潮させるときもあるので、
そういうことなんでしょう。
子供のころと比べて、
変わるところもあれば、
変わらないところもあって、
変わっていないところは、
子供のころから今のまんまなんだ、
そう想像を巡らすことができて、
おもしろいなあ
そう思います。

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