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オーストラリア人の彼女と 猫と、僕と°

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2020年9月の記事一覧

布団

寒い寒い、そう言い合いながらシーツで必死に身体を覆った翌朝、布団を出せば良いんじゃないか、ようやくそのことに気づき、布団を出しました。 布団と言っても、冬用羽毛布団のカバーなのですが。 陽に当てて、ベッドにセットしたところ、待ってましたと言わんばかりにkittyがとことこやって来て、ど真ん中にすとん。 肌触りの優しい柔らかい生地が好きなkitty。 それから5,6時間はずっと寝ていたんじゃないでしょうか。 綿とポリエステルが混じった生地を指と指の間でこするということが

シャワー時間

シャワー時間は彼女の気分の乗らない時間の一つであるようで、いつも重い腰を上げて乗り切っております。 長い髪を洗って乾かして、というところを考えると溜め息ものだそうですね。 そんな彼女のシャワー時間でございますが、シャワーを浴びていると人は無防備になるもので、そのことをkittyもしっかり理解しているのかいないのか、いつも扉の側でガーディアン。 きっちりと彼女の方ではなく、誰かの侵入を感知できるように外を見ていて完璧。 途中で寝落ちしてしまうのはご愛嬌。 誰かが来たと

攻防戦

ここ数ヶ月ほど、お気に入りの椅子でしか爪研ぎをしてこなかったkittyだったのですが、最近、壁を使って爪研ぎを試みようと虎視眈々とその機会をうかがっているようでございます。 僕たちが見ていない隙に、みゃっと立ち上がって、壁でかりかり。 爪は頻繁に切っていて、また、壁も削れにくいものですので、傷がつくことはないのですが、いつかついてしまってはいけないので、僕たちも注意の目を光らせております。 kitty、とかりかりしているときに呼びかけると、見つかった、まさにそんな表情で

応援

ちょんちょんと優しい右フックを床に向かって繰り出しているときは、大抵の場合、小さな虫がそこにいるときなので、kittyの応援に入ります。 側から見れば圧倒的な体格差があり、kittyの一撃で終わってしまってもよさそうなところではございますが、身体の隅々まで見回すような長い観察の後に、体重の乗らない軽い右フックが繰り出されるだけで、あまり脅威にはならず。 時折、小休憩のようなよそ見を挟むことも。 右フックを繰り出した後、必ず自分の手を凝縮して、仕留めたかどうか確認するので

ベッドでは眠らない

雨の音はときにはリラックスさせてくれることもあるように感じますが、kittyにとっては得体の知れない音でしかないのか、大雨のときはもちろん、小雨のときでさえ、何事?そんな表情で窓の外を見つめては、とことこ窓から離れて、音の聞こえづらい方へ離れていきます。 先日の避難場所は僕たちのトイレで、雨が止んで音が聞こえなくなっても、ずっとそこでじっとしておりました。 じっと耐えることに疲れたのか、その後、数時間すやすや。 トイレの中なので、眠りの邪魔はしたくないとは思うものの、生

大人顔

たまに見せる表情が、人間のようにも見えるkittyさん。 いつもごろごろしていてbabyのようにしか見えないのですが、ふと動きを止めて、なにか考え事でもしているのだろうか、そのように見えるときのお顔がとても大人らしくて、驚き。 そんなお顔をじっと見つめておりますと、角度によっては人間に見えるときがございまして、不思議な気持ちで、僕もkittyとともに停止。 kittyがにょきっと人間になったとしたら、紅茶片手にビスケットあたりを嗜んでいそうだな、そのようなことを頭の中で

びよーん

sorry boyと事前に伝えつつ、kittyを持ち上げてびよーんと伸ばしてみたところ、予想以上に長く、恐るべし猫背、なんて伸びたkittyと目の前の丸々としたkittyを見比べながら笑っておりました。夜です。 I’m sorryとkittyには伝えたものの、画像に写るkittyの顔ときましたら、眉間に皺を寄せたような怒り顔をしておりまして、どうしようもなく伸ばされた身体とその顔のギャップがおかしくて。 怒り顔を見せたものの、怒っているところを見たことのない穏やかなkit

安心感

熟睡するには安心感が不可欠だろうと思います。 kittyはよく彼女の上でとろけていることが多いのですが、とろけて甘えたいときに睡魔がやってくると、とろけにとろけて液状化してしまいます。 kittyが小さな頃からの特別な寝床。 それが彼女のお腹の上であるようで、そこに抱きかかえられると、いつになくbabyになります。 液状化してbabyになりますと、僕たちがどこを触ろうとも全くの無反応であることはもちろん、普段は眠っているときでさえ重力に耐えている首もだらんとし、身体全体

長い助走

大変な夢でも見たのでしょうか。 発作を除いて、すやすやと眠れる夜を数ヶ月過ごしてきていたようなのですが、先日の夜は、一人大運動会が催されまして、家中をとことこ走り回り、本棚にジャンプして外を眺め、爪研ぎをし、kittyが一日の間に行うほぼすべての活動をぎゅっと凝縮した催しもの。 発作を起こしたこともあり、彼女も僕も、そのことを心配しつつ眺めていたのですが、しばらくして彼女がkittyを抱き上げると、すぐさま、ごろごろごろごろ、鳴らし始めまして、そういうことだったのか、と、

寝姿

寝姿がそっくりで、親子だなあと感じた涼しげな朝でございました。 朝起きると、ぴたと足に沿うようにkittyが寝ておりまして、起きるのが憚られる状況だったわけではございますが、いつかは起きなくてはならないので、I’m sorry、kittyを撫でてから、起床。 多くの場合、kittyも一緒に起きてくるのですが、その日はまだまだ眠っていたい朝だったようで、視線だけこちらにやるものの、身体はベッドに張り付いたように動きませんでした。 僕の足の代わりにと、掛け布団と僕の枕をセッ

カラス

kittyの真剣な視線の先を追っても何もない、ということは多々あるのですが、ときには電柱で休むカラスを熱く見つめているときもございます。 そんなときは、僕たちが背中を撫でようとも、頭をかりかりしようとも、全くの無反応で、カラスを射抜いてしまうのではないかと思わせるほどに、視線が鋭くなっていくばかり。 終いには、丸くてきれいなお尻を、ぶるん、体勢を整えて、カラスを獲る準備完了。 最高潮に達すると、みゃあぁぁぁぁぁ、細くて高い声が。 身体に似合わず鈴虫のような、耳を澄ませな

好きな時間

朝一であろうと、夜中であろうと、起きれば真っ先に目が探すのは隣の彼女であり、どこかで眠るkittyでございます。 彼女はいつも深い睡眠の中にいますので、僕が起こしてしまうことはほとんどないのですが、kittyの場合は、どこで眠っているのかわからないところがございますので、ベッドの上か、部屋の隅か、ソファの上か、はたまた本棚の上か、色々見回して、見つかれば、よし、と腰を上げてトイレに立つのですが、見つからなければ、どこだろう、そう思いながらもトイレには立ちます。 とっとっと

お薬

発作を抑えるお薬を処方されてから、朝晩の1日2回、食事のときにkittyに飲んでもらっているのですが、そのお薬は粉末状のもので、始めは吐いてしまうかもしれません、そう言われていたのですが、吐くことはなく、順調に飲んでくれております。 kittyはちゅーる等のどろっとしたごはんはあまり好みではないようで、粒状のサイエンスダイエット一択。 ですので、粉末状のお薬をどのように飲んでもらおうか、水と混ぜてスポイトで飲んでもらおうか、先生のアドバイスを参考に考えていたのですが、まず

猫好き

近所のアパートには猫を飼っているお家がございまして、ベランダに設けられた50センチ四方ほどの小さなスペースでよくくつろいでおります。 あるときはくるくるお目々で通行人を追いかけたり、またあるときは柵にもたれかかって眠っていたり、外ではあるものの完全にお家の一部なのでしょう。 その猫を見かけるのが密かな楽しみとなっておりまして、見かけられたときは少しばかり幸せな気分になるわけでございます。 kittyを知る前までは、猫に対しては、可愛いな、くらいの感情で、世の中にある可愛