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何にも考えない時間。

手仕事って、なんだかいい。不思議と、頭も気持ちもスッキリする。ここのところ、いちばん時間を使っていた手仕事は、針仕事だ。

そして、やっと出来た。

数年前、たまたま出会った刺し子の花ふきん。刺し子といえば・・・という私のイメージとは違う、初めて見る色とりどりの世界。

当時は簡単な柄を2枚刺して満足して終わっていたけど、本当はこの「十字花刺し」こそが、心惹かれた柄だった。でも、この目の多さ。いきなり自分で刺す発想には、至らなかった。

最近久しぶりに刺し子熱が再燃した。と言っても、当然初心者のままの状態。なのに何故か、今回はいきなり「十字花刺し」に直行した。

・・・ら、見事に途中で挫折した。

それでも、一旦やさしい柄のものを仕上げてからリスタートして、ようやく、ようやく、完成させることが出来た。

針仕事をしてる時間は、黙々と、そして淡々と流れていく。このシンプルで静かな時間が、心地いい。単純な運針も、淡々と流れる時間に一役買っているのだろうか。

色んなことを考えながら刺し始めても、いつの間にか無の状態になっている。気付けば時間も経っていて、それと共に、頭も心もスッキリしていることにも気付く。

何かを考えることは大事だけど、何にも考えない時間はもっと大事かもしれない。何も考えない時間が、かえって何かを生みだしたり、心を豊かにしてくれる。

作為的ではないもの。本来の自分。自然で静かな力。そういったものに、ひたひたと満たされていく気がするのだ。

そんなことを感じるのは、今年が独特な年だったからかな?

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