テレビ番組を思い出す「2009年 爆笑レッドカーペット」

テレビ番組はコンパクトに情報を提供した方が良い。全てのことについて言えることですが、ダラダラとやるよりは簡潔にしたほうが良いと思われます。

情報番組もニュースもコンパクトに届けていることが多いです。最近はコロナの話題しか見当たらないので、コロナの事を徹底的にお送りしていると思いますが、

クイズ番組も然り、マジカル頭脳パワーも一つの問題をじっくりと考えるのではなく、最低でも1問2分以内に終わってしまう「居残り早押しクイズ」や短いクイズをどんどんと出す「マジカルシャウト」など、ゆっくりと考えて答えを出す事は今のテレビでは無くなりました。

それに対して、東大の入試問題は一つの問題をじっくり考えるものが多いです。日本史の問題もそうですし、思考して答えを簡潔にまとめる。そして、余計なものを入れない。この面白さは今のテレビにはできないと思います。

そして、コンパクトはお笑いにも、長くなりましたが、本日取り上げるのは「爆笑レッドカーペット」です。

この番組は特番として始まり、2007年にはレギュラーでスタートしていますが、ゴールデンタイムに登場したのが2009年とのことです。

この番組は1分のネタを芸人さんが披露して、見ているゲストの方が採点すると言うものです。

見ていると1分が短くかんじたり、長く感じたり、1分以上掛かっているぞとクレームを入れたいこともありますが

それはそれで、さすが芸人の皆さんはその限られた環境でも笑いを作られます。

そうなると、長いネタを作る人がテレビに出られなくなります。私は今回のR-1グランプリもそうですが、同じ10組が登場し、最終決戦を3組で争うシステムならばM-1と同じく3時間30分の特番にしたらどうかと、やっと点数をつけて評価するようになったなら、審査員にじっくり評価を聞くのはどうかと

それを思う時、同じ時期に始まったお笑い番組 笑・神・降・臨の方が面白かったなと一つのネタをじっくりやらせてくれて見応えのある番組。

レッドカーペットには合わない芸人さんもいる。ものまねの松村邦洋さんはイタコ芸といわれた芸風。ドラマのセリフを丸暗記しモノマネをしながら、暗唱する。これ、レッドカーペットでは難しい。

タレントだけでなく、プロデューサーやディレクターの真似までやる。面白いが長い。長いのが苦痛になってくる。でも、僕のモノマネは似ているからとサービス精神でやり続ける。しつしか、製作側はその長い芸を切ってしまい、そこで笑いをとってしまう。

山田雅人さんもそう。「語りの世界」江夏の21球の話、テンポイントの活躍!山田さんは現地に取材をして、地元の風に当たり、親戚や親類などから話を聞いて、あの語りを作られているそうです。これも長い。テレビではなかなか流せない。

同じく、これで最近苦労したのが、古舘伊知郎さん、古舘さんの実況から生まれた、頭に思い浮かぶ事を延々と喋り続け、かのF-1レーサーアイルトン・セナ氏を「高速の貴公子」と名付けるセンス。

私たちの世代は、古舘伊知郎さんのこの喋る芸が当たり前だとおもっていたが、著書では「喋るのが長すぎる」と言ったことに反省をしていました。

そんな事を気にしなくても良いのに、自分の芸を磨き上げれば良いのに、俺たちの世代はそれが楽しみなのに、

いつしか、若い世代の人もニュースキャスターの人と思われ、私が子供の時の芸人、古舘伊知郎の魅力が分からなくなったのが寂しい限りです。

でも、レッドカーペットのようなショートネタも懸命に考えて、色々なパターンを考えて面白いものを作りました。いつしか終わってしまいますが、芸の形は色々あって、長い物を見せてもらえる番組もあって良いんじゃないかと考えています。

長い話芸と言うのも面白いです。よかったら見てください。

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