映画版アサシンクリードのレビュー

経緯

普段クソ作品を嗜んだりする私ですが、映画版アサシンクリードが『クソだった』という紹介を受け視聴を決意しました。

なおAmazonで300円
私の本能が 「これを見るくらいなら、D&Dとヴァチカンのエクソシストを見た方がいい(どっちも現在100円)」
と言っているのを抑え、視聴を決意

視聴する前にアサクリガチ勢の友人に聞くも
『現代パートが全くダメかといわれればそうでもないけれど、アサクリと言えば過去パートの町並み再現とか、そういう過去への旅行気分を楽しむところも大きいから、それを期待してたら裏切られる』

とガチ目なレビューを受け
Amazonレビューでも映像は綺麗だが説明が足りないや既プレイヤー向きの内容だがそれでも現代シーンが多いなどの評価が目立つ状態

それらを確認した+クソ作品と認識した上で、大丈夫だろうかと一抹な不安を覚えつつ視聴を開始しました。
ちなみ私はアサシンクリード(無印)については未プレイでRTAで内容を知っている程度ですのでご了承を・・・
なお見終わってから記事書きながらRTA見直していたら「全然話が違うじゃねぇか」と言うのに気づきました。
※以降は原作アサシンクリードを元にしたオリジナル映画としての感想となります


悪かった点

・時間不足が否めない
・制作陣は現代の方のストーリーに舵を切ったが顧客が求めていた居たのは過去側だった
・アサシン側の『エデンの果実』が守りたい理由の説明不足


元のゲームの仕様上、ストーリー進行が現代と過去の2つがありそれらを2時間以内に収めるのは無理があると感じました。
制作側もそれをわかっていたのか現代編のストーリーに舵を切ったが、顧客が求めていたのは原作要素……そうでなくても『過去パートの町並み再現とか、そういう過去への旅行気分を楽しむ』所でもあったので、その両方を楽しめないとなると、うーんとなったんでしょうね……

視聴し終わった私も
「現代編、そんなにストーリー厚くなかった気がする。なぜソッチの方をメインに……?」
とは思いました。(過去の登場人物も色々情緒があっただろうに……)

あとアサシン側の説明を放置して、テンプル側の説明が厚かったような気もします。
ただここは、テンプル側の施設にいるのでテンプル側の説明が厚くなるのは当たり前ではあるのですが、それでもアサシン側の『エデンの果実』が守りたい理由の説明が薄すぎる気がします。

反省点としては


『過去でも行える説明は過去でやる』
物語で重要となる『エデンの果実』は過去も現代も『果実が欲しい(教団は守りたい)』なので、過去編で『エデンの果実』がなんであるか、何故必要とするのか、何故守りたいのかを説明しても問題は無いですし、切った張ったをやっているキャラのほうが重みや説得力がでると言う効果もあります。加えて説明シーンで緩急が付くというメリットもあります。
(過去編はほとんどがアクションシーンだったので情緒が行方不明になりやすかった)

『カットできる部分は諦めてカットする』
私が映画を見る時に重視する点ですが、これは脚本の腕前がかなり問われます。
無駄な所を入れていると尺の余裕が無くなります。原作付きならなおさらです。基本的には

・無駄な登場人物は出さない
・無駄な会話はしない
・理解力の低い人物は出さない
は絶対と思っています。

ちなみに私が最近見た中で一番それが上手かった映画は
ザ・スーパーマリオブラザーズ
です。オイ!と思うかもしれませんがガチで原作に触れてなくても、ほぼ無駄な登場人物は出てないですし(出てたとしてもエキストラに近い)、無駄な会話はほぼ無いですし(あの星ぐらい)、理解力の低い人物は0です。
話もわかりやすくシナリオ→アクション→ギャグをほぼシームレスに進めています。

話を戻します
私が無駄だと感じた+カットできそうだと感じた部分としては
・父親の下り
・追体験した他の被験者達の下り
です

親父の下りは
「秘密を守るために殺すしかなかったんやろうな・・・」
ぐらいはなんとなく察せたので和解の下りとか必要なかったと思います
DNAが重要という下りがあるので、もし出てこなかったとしても
「秘密を守るために親父も、あの後死んだんだろうな」
みたいな想像は難しくないですし……無くしてもいいと思います。(あってもいいですが)

追体験した他の被験者達の下りも、アサシン側に『果実は保護する』という命題がある以上、仲間が居ても居なくても『取り返しに行く』というのは変わりないので全カットで問題ないと思います。
『アサシンクリード』なのでパルクール以外の隠密部分にも力を入れた描写があっても良かったとも思います。(隠密で脱出するとか暗殺するとか…)

(シナリオを進める為の)役割がない登場人物は居ても居なくても変わらないので……無くしてもいいと思います。

良かった点


素直にアクションは良い
ここが悪かったら完全クソ映画認定されるから、まあ当たり前でしょうね。と言う感想もありますが……
『アサクリはパルクール』
みたいな印象があるのでそこらへんもしっかりとやっていましたし、ここは手放しで褒めてもいいと思います。

小物周りがしっかりしている
服が微妙に小汚いなど、エキストラさんの服装などしっかりしていた。
私は原作や歴史に詳しくないのでなんとも言えないですが、過去編は『おっ!』ってなる部分が多かったと感じます。
普通の映画としてみても結構こだわっていたと思います。過去編がアクション全振りだったので、そういった意味でももうちょっと過去編を厚くして欲しかったなぁ・・・

思ったより最低限の説明はしていた
過去も現代も、教団側もテンプル側も『果実が欲しい(守りたい)』というのはしっかり説明+察せれるレベルで描写をしていたと思います。
『果実が何であるか』も説明していたし、感想で『説明不足』と言う感想がありましたが「細かい部分にケチつけたらそらそうだけど、話の大筋は完全に理解できる」と言う言葉を返すと思うレベルでは大筋は理解できました。
と言うかその部分は原作が優秀すぎる。


総評


原作要素を抜きにして(入れると微妙な顔をせざるおえない)
映画としてみると『凡作』『ノッペリしている』と言う評価になります

話の目的が早々に
『果実が欲しい(守りたい)』で定まり、それ以外の展開をほとんどしないですし驚くような展開もないため『凡作』『ノッペリしている』と言う感想になりました。
『もう少し時間があれば……』と思いつつも殆どオリジナルでストーリーを作っているので『それは言い訳ですねぇ』ともなります。

ともあれ、話は理解できますし、アクションもしっかりしている。
酷いギャグや見るに堪えない展開や演技もない。
となるとやはり『凡作』という評価が一番似合うと思います。

個人的な評価を付け加えるなら
まあ。ドラゴンボールにならなかっただけでも偉いと思います。

余談

このあと友人とも話したのですが
『ネットドラマ方式なら売れていた』
という見解で一致しました(アサシンクリード事態がドラマ方式が向いている)
これだったら色々説明する時間や色々展開を広げる時間もあったなあ。と話してました。

じゃあ…私はD&Dみるんで・・・それでは


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