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喫茶店(喫煙可能店)ジャンル紹介

紫煙をくゆらせて一杯…

タバコを吸う大学生、というだけでそれなりのレッテルを貼られる時代になった。何気なく吸い始めたタバコも3年目。周囲が吸わないので、かなり珍奇な目で見られる。こっちはクズぶっても、イキっている訳でもないのに。

タバコに百害あって一利なし、とは喫煙者もみな認める所であるが、少しは良いところがある。喫茶店が超・超・超癒しの場になることだ。神はタバコとコーヒーの相性が大変合うようにこの世をお創りになられた。ライターをスッと点火し一服。深く吸い込んだ息を大きく吐く。そして温かいコーヒーに口をつける。これだけで、どんな苦労も苦悩も癒されるのである。大変おめでたい人間。

そんなわけで上京3年目、主要駅の喫茶店に行きまくった訳だ。そしていよいよ東京の喫茶店にも明るくなってきたので一応分類を試みた。皆さんのご参考になれば幸いである。

文豪気分の神保町スタイル

言わずと知れた古書街・神保町。本を愛する人は伝統的に珈琲が好き(偏見)なので喫茶店も多い。喫煙可能店も多い。内装は質実剛健とでも言えようか。無駄な装飾は少なく、飾り立てたとしても控え目である。視覚情報がやや少ないのが特徴だろう。シンプルに読書・内面世界との対話に集中できる雰囲気である。しかしながら、珈琲は大変に美味しい店が多い。

個人的には「神田伯剌西爾(神田ぶらじる)」が大好きだ。内装はシンプルな木造。囲炉裏があるが、風景に同化していて全く奇をてらう印象を受けない。絵画や照明は少なく、店内は大変静かである。それぞれが会話なり読書なりに集中していて、一人で行くと心地いい。ここで本を読むと捗るのである。珈琲も濃いめで美味しい(味の濃さ至上主義の私である)。

神田伯剌西爾。このコーヒーゼリーも絶品。

早稲田や御茶ノ水、本郷のような学生街にもこの系統は多いと思う。

仕事をするなら新宿スタイル

世界随一のターミナル駅、新宿駅。無数のビジネスマンがせわしなく駅構内を歩いていく。分け入っても分け入っても人、人、人。ぶつかったら殺されるのではないか、と思うぐらいに皆行き急いでいる。

そんな、とてつもない運動量を持った駅にも、ほっと一息、喫茶店はある。しかしながら、店内はBGMがかき消されるぐらいには騒がしく、休息を求めて立ち寄ったスーツ姿の男性が目立つ。大学生やマダムの姿もちらほら見えるが、みんなどこか浮ついている。ウェイターは落ち着きなく、コーヒーをあっちこっちに運んでてんてこ舞い。

代表格は「珈琲ピース」や「珈琲タイムズ」だろう。こういう店に入ると、ペンを執る手がすらすら動くし、キーボードの打ち込みが3倍速ぐらいになる気がする。作業をしたり、ビジネス的考え事(なんだそれ)をするのに向いている。ただ、珈琲タイムズは机が低いのがいただけない。

珈琲タイムズ。机の上が混雑気味。

新橋や虎ノ門、有楽町といったビジネス街はこの系統な気がする。

デートに良いかも上野スタイル

デートに使えそうな店が多いのが上野である。江戸っ子下町風情など素知らぬふりをして、内装に凝っており、モダンなシャンデリアやステンドグラスがきらきら輝いている系の店が多い気がする。そこまで美意識の高い店でなくとも、内装の系統が違っても、上野特有のにぎやかさに絆されてそこまで格式張らないのがいいところだろう。

代表格は「コーヒーショップギャラン」や「古城」だろう。ギャランは店内がギラギラしているのがいい。やたらと明るい照明がうざったいが、どこか昭和臭くて心地いい。外をふと見れば、アメ横を歩く有象無象が見えるというのも面白い。人間観察をしながら恋人を待つ…なんて使い方がぴったりだろう(そんなことしたことねぇ)。古城の方は上野公園に近いだけあって、どこか美術的だ。先代店主がこだわったと聞く装飾は、それだけで珈琲が美味しくなるほどにはオーセンティックだ。美術館デートの感想戦にふさわしいと思う(そんなことしたことねぇ)。

古城のシャンデリア。ステンドグラスもあってきらびやか。

池袋や神田、銀座や淡路町など、いわゆるデートスポットの喫茶店もこの系統な気がする。

ふらっと一服、ふらっと一杯

上記のように、喫茶店も上手く使い分けることができるのである。とはいえ自分は喫茶店の大ファンなので、どんなシチュエーションでも断固として行く。皆さんもあまり気にせず喫茶店に行ってください!タバコ臭いですが…

そして、自分は城東エリア(葛飾や墨田、浅草方面)に全然行かず、その辺りに疎いのが弱点なので、開拓は試みたい。

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