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演技の狂気

以前、こんなnoteを書いた。

先日、とあるCoCシナリオを回ってきた。
受け取ったハンドアウトを見て、これは自分らしさを破壊するチャンスではないかと思った。
人を慮ることをやめたキャラクターを演じられるとしたら、このシナリオくらいなのではないか…?
下手したら生還も叶わない、相当な覚悟のいるシナリオ。

人を嘲笑うことは難しい。
人の悪口を当然のように言うことは難しい。
それがこれまでの常識だから、変えることが難しい。

最終的にこの探索者は生還しなかった。
プレイヤー同士では「仲良く」「事前に起きうることを話す」「なんならロールプレイ後に謝る」とかなりおっかなびっくり遊んでいた。
キャラクター同士はひどくギスギスしており、たぶん探索者は一生許されないを通り越して見捨てられた。

仮想の人生を作り上げることは楽しい。
それが惨憺たるものであれば発散のしがいもある。
だけどその一方で胸が締め付けられる。
一歩間違えれば「役に呑まれる」一種の病に陥る…らしい。そのギリギリを示すサインであることはわかる。

演じることはまだ難しい。
自他の境界を探りながら、少しでも苦手意識を軽くしたい。


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