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2th ワンフィンガー

月曜日、出勤すると、約束通り担当営業マンさんから、メールが届いていた。
開場図面が添付されてる。ドキドキしながら開封。
やっぱり狭すぎる…この会場での開催は無理がある。すでに日時、場所の決裁はとってあり、それらの変更は難しい。
担当営業マンさんに、
「相談したいことがあります。」
と返信したら、すぐに電話がかかってきた。
いや、本当にこういうのがありがたい。
当たり前かもしれないけど、実際、期日を守ってもらえなかったり、連絡がつきづらい営業さんが多いので、この2点クリアしてるだけで好印象なのだ。そう、簡単なこと。自分にも言い聞かせて、電話を取る。
「この図面では動線が無さすぎて。レイアウトでなんとかならないですか?」
「私、ワンフィンガーなんです」
「え?」
「パソコン苦手で、この図面も指一本で作ってるんですが、ここまでできたらもう大丈夫なんで、やってみます!」
指一本でここまでできたことも、それをこのタイミングで告げることにも、びっくり。
最初の図面もかなり残業して作ってくれたらしい。ワンフィンガーで。
でも、私の悲壮感はここで一気に拭われた。
会場設定ミスした、フェア失敗かと落ち込むより前に、なんとかなるような気にさせてくれた。
しばし第2校待ち。
今ごろワンフィンガーで頑張ってくれてるはず。
大変なことが、なんか楽しい。

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