【毎週ショートショートnote】 怪人制御冷や麦

「ひやむぎん?」
「当店の看板キャラクターです」

変なポスターだと思っていたが、看板キャラクターだったとは…。

「冷や麦でできたモンスターですわ。そうめんでできたヒーローのソウ・メンが、自分と似ているから、この世から消すために、うどん怪人をあやつって、攻撃をしかけるのですわ」
「くわしいね」
「わたくしが、つくりましたわ」
「…高嶺さん、ああいうの好きだね」
「大好きですわ!!」

わたしは、プラネタリウムの一件から、学習したのだ。

高嶺さんは、変なキャラクターをつくって、変な物語をつくるのが、大好きだと。

よし。ちょっとだけ、いじわるしてみよう。

「ひやむぎんが、戦わないのは、なんで?」
「うどん怪人より細いから、耐久力がないんですわ」
「ソウ・メンは、ひやむぎんより、細いはずだけど?」
「消費量の違いから、潜在的にソウ・メンの数が、多いんですわ」
「ソウ・メン、何人もいるの!?」
「時代は、団体戦ですわ」

高嶺さんは、ふふんと鼻をならした。