【毎週ショートショートnote】惰性のエッヘン開放


プラネタリウムの上映がおわり、わたしと高嶺さんは常設されている喫茶店でお茶をしていた。
惑星パフェをつつきながら、プラネタリウムの感想を言う。

「わたしには、ちょっと難しかったです」
「あら、そうなの」
「頭だけが惑星になっている人たちも、かなりシュールで」
「ふんふん」
「星座にはくわしくなった気がしますけど、プラネタリウムに来たのなら、星空をもっとみたかったなと」
「なるほど。今後の参考にさせていただきますわね」
「参考って?」
「わたくしが考えたプログラムを上映しましたのよ」

まさかの。いや、高嶺さんならありえる。それができるほどにお金持ちだからだ。

「今日の上映で、わたくしが考えたシナリオの九作品目ですわ」
「そんなに⁉」
「はじめて親族以外に自慢できましたわ」

高嶺さんの特別みたいに扱われるのはうれしいが、にしてもあのシナリオはないだろう。

「高嶺さん。プレミアム上映って、どのくらい反響あるの?」
「賛否両論ですわ」

だろうなあ…。