【毎週ショートショートnote】 白骨化スマホ
「あのスマホの謎が解けたんですか!」
「はい、今から説明します」
依頼人に内容を報告している探偵ボディビルは、普段とちょっと違う。
なんていうか、こう、きりっとしてる。
「あのスマホは、白いペンキの塗装されたスマホではありませんでした。…すべて人骨でつくられています」
依頼人は言葉を失った。
私も声が出ない。
そんなに怖いものだったなんて! 言ってよ!
「そして、この人骨は、あなたの行方不明の奥さんであることが、判明しました。そして、犯人は捕まってますが、まだいます」
「まさか…」
「そう、『遺品芸術家』の仕業です」
遺品芸術家って…、あの死体を芸術作品に見立てて、殺人をくりかえす犯罪者よね。
あれ…?
「私、前にニュースで捕まったって、見たけど」
「本家はね、捕まったわよ。あいつの馬鹿げた思想に影響を受けて、何人もの犯罪者が生まれてるの」
ボディビル、怒ってる…。
「これは、宣戦布告と受け取らせていただくわ」
ボディビルは鋭い目を光らせた。