【毎週ショートショートnote】 パフェフンフン33秒

カフェにて、林檎ちゃんは、いじわるそうに笑う。

「勝負しなよ。水平さんと鎌犬で。ここ、ミニパフェが有名なんだ。早食いして勝った方の言いぶんを信じるよ。やるか?」
「林檎ちゃん、なに喧嘩売ってるの。勝負なんて、やめようよ」
「やります」
「えぇ…」

林檎ちゃんが頼んだミニパフェが2つ来る。

うわあ、おいしそう。

「じゃ、早食いパフェ競争…はじめ!」

あーあ、早食いじゃなければ味わって食べるのにな。また、来よう。

「ごちそうさま」
「おー、早い。33秒だな」

水平さんが、咳き込んでいる。急いで食べたから、パフェをつまらせたのだろう。

「大丈夫ですか?」
「嘘でしょ…。鼻歌うたいながら、なんであのスピードで食べれるのよ…」
「まあ、勝ちは勝ちだ。で、鎌犬。なにがあった?」
「えっと、林檎ちゃんとつきあってるかって、きかれただけだよ」
「で、なんて答えた?」
「つきあってますって、答えたよ」
「そっか。帰ろっか」
「うん」


嘘は言ってないから、いいでしょ。