【インスタントフィクション】 本

素晴らしく博識である。

博識であるがゆえに、人を選ぶ。

しかし、様々なものがあるため、博識でありながらも人に寄り添うことを知っている。

意味がないものもときどきある。

意味がまったくないわけではなく、なにかしらの意味があり存在する。

最後までつきあってくれる人もいれば、適当にあつかわれることもあり、一度も相手にされぬまま、一生を終えることもある。

人によっては憧れのものであり、どこでも手に入れられるものであり、一過性の楽しみのために使い果たされることもある。

汚されるものもある。汚されるからこそ、人生の一片として友となるものもいる。逆に、汚されないまま様々な人の手を経ることもある。

大きさもまちまちである。

大きさゆえに読まれることが微々たるものや、小ささゆえに持ち運びに適しているものもある。

人によっては、わずらわしい存在であり、まったく読めないものも存在する。読めずとも飾られるものもある。


一生の友になる。