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萬斎さまの狂言で伝統芸能にふれてしあわせな日

 狂言師の野村萬斎さま……狂言だけでなく、映画やテレビでも活躍されているので目にすることができてうれしいのですが、なんと近隣のホールで狂言をされるとのことで観劇に行ってきました。
 母はこのところ耳がずいぶん遠くなってしまって落語などは聞き取りづらく楽しめないようですが、狂言はそもそも古語のいいまわしなので耳の聞き取りに関係ないし(きっとよく聞こえてもあまり理解できないはず)、あらかじめあらすじを伝えておけば動きの大きな狂言なら楽しめると思うので母も一緒に。

 その日は3演目。
まずは30分間、萬斎さんがそれぞれの演目についての解説をしてくれました。
(予習の復習😊)

 まずは「昆布売」。
武士がおでかけするのだけど、供が出払ってしまっているのでその辺にいた昆布売りの商人に刀を持たせて供をさせる。
しぶしぶ従っていた商人、そのうち我慢しきれずに持っていた刀を抜いて武士を脅して昆布を売らせるという話。
立場逆転の面白さ。

 次は「成上り」。
鞍馬寺に籠ってお参りにでかけたものの、うたたねをしたお供が太刀を盗まれてしまい、抱えていたのはすりかえられた青竹。
 「成上り」は現在の使いようとは少し違っていて、立身出世して姿をかえていく様子のことのようで、様々な成上り例を話して太刀を盗まれてすり替えられていたことをごまかすが、結局はばれて主人から叱られてしまう。
 二人は犯人をみつけてとらえようとするけど。

 ラストは「二人袴」。
昔の慣習で、婿が嫁の実家に挨拶にいく。
 婿は一人では心細いと父親にもついてきてくれるように頼み、父と二人で嫁の実家前に。
 ところが、礼装の長袴は1着。
かわりばんこに履き替えては舅に挨拶するが、二人一緒にと請われて、1着の袴を2つに分けて、父息子ともに前姿のみの袴姿。
後ろ姿をみせるわけにはいかないのに、お酒をのむうち舞をまっているうちに後ろ姿をみられてバレてしまう。

 とぼけた親子は本当に面白い。
(しかも現実世界で本当に親子かー😂)

 秋の薪能依頼の萬斎さま。
国立ではなく、こんな郊外のホールに来ていただけるなんてありがたい🙏
しかも、このホール、最寄り駅から下車して1分というアクセスで、行も帰りも楽々だった。
 萬斎さままた来てください、一流の芸能をみせてください!
たまには芸能に触れて人生を少しは奥深いものにしたいの。

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