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【売り込まなくても売れる】スキンケアパートナー的接客術

エステサロンの売り上げを伸ばすために、多くのエステティシャンが「どうやって売るか?」に悩んでいます。強引なセールスはお客様にとってもストレスであり、売り手側も負担が大きいですよね。そこで今回は、「売り込まなくても売れる方法」をご紹介します。この方法は、エステティシャンが単なる「売り手」ではなく、お客様の「スキンケアパートナー」として並走する姿勢を大切にすることにあります。


①お客様になりたい理想を語らせる

まず最初に、お客様に「どんな自分になりたいか?」という理想を語ってもらいましょう。例えば、「もっとハリのある肌になりたい」「小顔になりたい」「肌トラブルをなくして自信を持ちたい」など、目指している未来の姿について自由に話してもらいます。ここでの注意点は、こちらから理想の姿を提案してしまうとギャップが生じてしまう可能性があります。特に控えめなお客様は、「少しニュアンスが違うけどいいか」などとスタートの時点で食い違いが発生してしまいます。このステップは、お客様自身から目標を発してもらい明確にする大切な時間であり、エステティシャンが理想のゴールを理解し共有することとなります。

②現在地を話してもらう

次に、お客様に今の状態や悩みを話してもらいましょう。「現在のスキンケアで満足しているか?」「どんな悩みがあるか?」など、今の現状をしっかりと聞き出します。このプロセスでは、お客様が理想と現実のギャップを自分で認識することが重要です。エステティシャンは、そのギャップを優しく受け止め、共感しながら理解を深めていきます。

③理想に向かう道のりでぶつかる問題点を炙り出してもらう

お客様の理想と現実の間には、必ず乗り越えなければならない課題があります。ここでは、「その目標に向かう中で何が障害となっているのか?」を一緒に考えてもらいます。例えば、「忙しくて時間が取れない」「スキンケアが面倒」「どれが自分に合っているかわからない」など、問題点をリストアップします。このステップは、お客様自身が課題を自覚し、その解決の必要性を感じる大切なプロセスです。

④道のりを緩やかにする提案を行う

問題点が明確になったら、次はその道のりをできるだけ緩やかにする提案を行います。ここで重要なのは、お客様にとって無理のない、現実的なステップを提案することです。施術(来店)の頻度、ホームケアのアドバイス、ライフスタイルに合わせた簡単なケア方法など、お客様の生活にフィットする提案を心がけます。

提供側であるわたしたちは「先生」として指導するのではなく、並走する「スキンケアパートナー」として、お客様の背中を押す存在であることがポイントです。この姿勢でのアプローチは、お客様が「無理せず続けられる」と感じることで、自然と購入意欲が高まります。

⑤重要なコストについてお客様に確認する

最後に、提案するプランに対して必要なコストについてお客様に確認をします。ここでいうコストとは、「お金」だけでなく、「時間」や「労力」も含まれます。「この施術を続ける時間は取れそうか?」「この金額は負担にならないか?」「これなら無理なくできそうか?」など、お客様に具体的に確認します。

このステップでは、無理なセールスは行いません。お客様が納得できる形で、費用対効果を考えながら提案することで、信頼関係が深まり、無理なく選んでいただける環境を作ります。

並走者としてのエステティシャンの役割

上記の図は、A・B・Cそれぞれ右の一番高いところが①でお客様が望む理想の未来の到達点です。よく見て頂くと全て同じ高さです。ですが、どれが一番登りやすそうだと感じますか?

もちろんCですよね。到達点が同じでも提案の仕方でAやBのようになることがあります。プロであるわたしたちは、知識や経験があるのでお客様よりも課題や問題が小さく見えがちです。ここでお客様目線の素人からみた基準まで下げて問題を細分化し「お客様から見て登りやすい階段を作って上げる」ことが重要です。これが売り込まずに売れる提案の方法です。

エステサロンでのカウンセリングや提案の際に大切なのは、売り手と買い手という立場ではなく、お客様と「並走者」として接することです。スキンケアパートナーとして、お客様が自分の目標に向かって進んでいけるよう、正しい道を正しい角度で示し、優しく背中を押す存在であることが大切です。

このような姿勢で接すれば、お客様は「押し売りされている」と感じることなく、自分の見た理想の未来に向かって登る際の強力なパートナーとして信頼感を持ってサービスや商品を選びやすくなります。そして、エステティシャンはお客様の目標達成に貢献することで、結果として自然に売上が伸びていきます。

まとめ

売り込まなくても売れるエステサロンを目指すには、お客様の理想を共有し、並走するパートナーとしての姿勢を持つことが鍵となります。お客様の目標に向かうサポートをしながら、一緒に問題を解決していく過程を通して、信頼感と満足度が高まり、自然と売上につながるのです。

エステティシャンはお客様の「美」の道のりを共に歩むパートナーです。日々の接客やカウンセリングに取り入れてみてくださいね。

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