再録禁止カード不使用レガシー アーボーグ型ドゥームズデイ 対戦記その5/おまけ+まとめ
1.デッキ構成を変えて、おまけの1戦。対戦相手は再びエスパーブレード。先勝し、サイドボード後の2戦目です。使用感を試したかったリム=ドゥールの櫃は? 手札に来ないまま、まっさきに抜けました……。
強迫と思考囲いの乱れ打ちで、対戦相手の手札は丸裸。場にクリーチャーも展開されていません。最後の審判を通し、組んだパイルはこう。
考慮 → 通りの悪霊 → 秋の際 → 魂の洞窟 → タッサの神託者
手札には意志の力が1枚と、秋の際。サイクリングで手札に考慮を加えれば、意志の力を構えながら、魂の洞窟とタッサの神託者を手札に加えられます。2ターンをパスする必要があるとはいえ……磐石です。
ところが、何を思ったのか次のターン、さっき引いた考慮を唱え、その場でライブラリーを引ききり、いきなり勝負を決めようとします。本当にどうしたの!?
そういうときは見事に咎められるもので、お相手がたった今引いたばかりのカードは激しい叱責でした。
タッサの神託者が能力を失い、自爆で負け。
今、引かれた1枚と、これから引かれる1枚。あれほど有利だったのに、たった2枚の見えないカードに怯えたのでしょうか。不思議なものです。こちらは意志の力を構えていたのに。
3戦目は、観戦していたゴブリン使いさんと、このケースはどうします? こっちが正解? と一手一手、相談しながら試合を進めました。
初手、思考囲いで見えた手札は、土地以外だと、石鍛冶の神秘家、意志の力、意志の力。ちょっと驚かれましたが、石鍛冶を捨ててもらいます。
こちらは1マリガン。早い手札ではなく、減速させる必要があったのが理由のひとつ。サイド後6枚に増える手札破壊のおかげで、スペル戦に自信があったのも大きな理由。
案の定、遅いゲーム展開に。一人で殴ってくるのは、封じ込める僧侶。それから場に現れたのは、これ。
ストームデッキなら悶絶ものですが、不思議なほどこういう置物が致命にならないのがドゥームズデイの良いところ。ただし、速さは落ちます。
水蓮の花びらを場に出す→時を解す者、テフェリーが現れ、手札へ戻される→再び、水蓮の花びらを場に出す……じれったくなる時計の遅さです。
残りライフが10。危険域です。沼2枚と水蓮の花びらから最後の審判。青マナには余裕があり、手札に秋の際が1枚。組んだパイルはこうです。
秋の際 → 通りの悪霊 →通りの悪霊 → タッサの神託者 → タッサの神託者
最後の審判後、クリーチャーではない呪文を唱えず、その場で勝つというのが条件。
起動型能力であるサイクリングでライブラリーを掘り進めます。ライブラリーが1枚残る積み方ですが、万一のため、パイルの底に2枚目のタッサの神託者を仕込んでおきます。
最後の審判解決で、ライフは5。通りの悪霊を2枚サイクリングで、残り1。タッサの神託者を場に。
能力が解決しなければ、1枚目を封じ込める僧侶へのブロッカーに使い、改めてターンが戻ってきてから2枚目のタッサの神託者を場に出すつもりでしたが……無事に勝利。
ほかの方と検討しながら試合を進められるのが練習会の良いところですね。丁寧にゲームを進められました。良質な答え合わせができるのも有り難い。いつもは一人でデッキを回しているので。正解の確信を得られないまま、手探りで。
2.アーボーグ型ドゥームズデイ。作った自分でいうのも変な話ですが……意外なほど強いですね!? 幸運の助けが大きかったとはいえ、この日の戦績だけなら大したものです。……土地単戦は。まあ。その。
基本土地中心のマナベースでも、ほとんどの場面でストレスなくデッキを回すことができました。むしろ、割られず、色を変えられず、土地のケアに意識のリソースを割かないで済むのは快適です。楽に集中できます。
ただし、欠点も見えてきました。たとえば、沼の扱い方です。
特に問題になるのは1ターン目。暗黒の儀式を介して、最後の審判を撃つとき。もしくは2ターン目。水蓮の花びらと組み合わせて、最後の審判を撃つとき。
黒マナ3つを集めるために、どうしてもフェッチランドから沼を持ってくる場面があります。この沼は、いざパイルを組んだあと、使い道を見失いやすいのです!
渦まく知識→水蓮の花びらルートなどでそのターンに勝負を決められる手札なら問題にはなりません。しかし、たとえばサイクリング→魂の洞窟ルートを使いたいときは、タッサの神託者が青2マナを要求してくるため、別の青マナ源を用意する必要があり、窮屈です。
定番のこのカードも、要求される青マナが濃すぎるせいで使いにくいです。
このアーボーグ型で、予報→リアニメイトルートを使う場面が頻出するのは、予報には手札を増やす効果も期待できるという以上に、色拘束が薄いため、余った沼を支払いに回せるからです。
最近のDoomsdayは、留まらぬ発想や予報を極力減らし、その代わりにマナ加速やサーチカードに枠をさいていることが多いです。環境に赤霊破と紅蓮破があふれているせいですね。赤1マナでパイルの始動を消されたら、吐いちゃうから……。
最後のエスパーブレード戦では、流行の型のモノマネをし、予報+発掘パッケージを外しても勝てるかという実験をしたのですが……黒マナが無駄になりやすい分、ちょーっとアーボーグ型には向かないな、という印象でした。
上のように沼しかない場面はレアなケースで、普通は島をおく余裕があります。しかし、最序盤の土地の並べ方には特に注意が必要です。
まあ、1ターン目Underground seaにだって、返しのターンに割られるかも、というリスクはあるのですが……。
そういう理由で、今、試しているのが下のカード。赤霊破系も効かず、手札を増やせて、沼からの黒マナを活かしたパイルも組めるようになります。極力、サーチ系に頼らず、手札の枚数で優位を取っていこう、という設計のアーボーグ型には合うカードかなと考えています。
3.一連の記事を読んだ上で、自分もこのドゥームズデイを組んでみたい!! などと言ってくれる方が現れるかは、全っ然、まっったく自信がありません。いや、だって、よりによって……ねぇ? 自分もレガシー初心者で、復帰勢の1人ながら、こういう楽しみ方をしています、と言いたかっただけなのです。
ただ、千分の一、億分の一、だれかの背を押せるかもしれないので、最新のデッキリストを載せておきます。
このアーボーグ型ドゥームズデイは、レガシーのデッキにしては安価です。Underground sea1枚の値段で、全てのカードが揃うのではないでしょうか。それも意志の力4枚がデッキ予算の大半を占めています。
そういうわけで……待ってください! 2023年初頭に発売のドミナリアマスターズで意志の力が再録されるので、流通価格に影響があるかもしれないからです。
どちらかといえば、昔、プレイしていて意志の力を既に持っている方の復帰用、他のフォーマットで遊んでいてフェッチランドや魂の洞窟を持っている方の参入用に向くかもしれません。
何はともあれ……感謝ッッッ!!!
まず、対戦会のたびに声をかけてくれるレガシー友達さんに。それから、楽しく対戦してくれたみなさんに。また遊んでやってください。ここまで読んでくださった、顔も名もまだ知らない方にも。いつか遊びましょう。
今週末は2022 Asia Eternal weekend。対戦会の中にも参加予定の方がいました。読者の方にも参加者はいるのでしょうか?
幸運を。僕自身は参加できませんが、よく勝ってよく負けて、両方を楽しんできてください。武勇伝を待っています。
最後に。大舞台に参加できない僕にも野望ができました。たとえば晴れる屋さんの好成績リスト、ひいてはMTG Goldfish、そして、Doomsday.wiki。いずれ、このアーボーグ型ドゥームズデイを載せてやりましょう。それでは、お互いの健闘を祈って。
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