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渡り介護士の見る景色

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私の経験から〝介護士が転職すると、どんな事を見て、どんな経験をしがちなのか?〟をイメージして簡単なお話を書いてみました。架空の利用者さんが例え話で少し登場しますが、ほぼ施設内での…
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#尊厳

17. 誰にもできる訳のない仕事/渡り介護士の見る景色

17. 誰にもできる訳のない仕事/渡り介護士の見る景色

この様な人たちは、急かされず、たまに顔を出すから利用者に優しくできるのだと思う。
街でご近所さんにたまに会って挨拶しているのと同じで、お互い悪い印象があるわけない。
否、あっても程々で去ってしまえば関係ないのである。

「目が離せない行動を何度も繰り返す利用者にも優しく対応してください。」わかってます。
「その利用者も家族にとっては毎日ご飯を作ってくれた優しい大事なお母さんなんです、大切に接してく

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16. ふらりと〝意識高い型〟/渡り介護士の見る景色

16. ふらりと〝意識高い型〟/渡り介護士の見る景色

退職する介護士ばかりいて、新しく配属の介護士がいない。1人当たりの仕事量は更に増していく、この状態を報告、新たに配属をしてもらう様に管理職に物申してみる。

すると、人員配置基準はちゃんと満たしていると回答され対応してもらえなかった。
介護施設には利用者の人数に対して配置しなければならない介護士の人数が決められている様だ。しかし調べてみると、どうやらそれは常勤している介護士の総数が決められているも

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15. 省略される仕事/渡り介護士の見る景色

15. 省略される仕事/渡り介護士の見る景色

さて、このようなあらゆる事を丸投げされている現場で仕事量が多く時間内に仕事を終わらせる為に介護士が自己判断で省略して時間削減している事とは具体的にどんな事だろうか。

毎日の仕事の中の細かな作業、色々な事を省略しているだろうが、総括して考えた私からの具体例として1番時間削減効率が高いものを1つ挙げたいと思う。それは「利用者の尊厳保持を諦める。」事である。

「尊厳保持を諦める。」とは要約すると、利

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